「福島をずっと見ているTVSP」。
今回は福島県いわき市のいわき明星大学での公開収録です。
皆さんこんにちは。
「福島をずっと見ているTV」のスペシャルのMC務めさせて頂きますNHKアナウンサーの合原と申します。
いつも一緒に番組をやっている箭内さんお気付きだと思うんですけども今日は山形にいます。
(歓声)
(合原)中継がつながっています。
箭内さん!・は〜い箭内です。
何で山形にいるんですか?いや山形はねすごい盛り上がってるんですよ。
「東北六魂祭」という東北6県のお祭りが一つに集まるというお祭りやってまして。
実は箭内さんはこの日山形市で行われている東北六魂祭の会場にいました。
東日本大震災で亡くなった方への鎮魂の祈りを込めて2011年に始まったこのお祭り。
岩手のさんさ踊りや福島のわらじ祭りなど東北6県の代表的なお祭りが一堂に集まります。
東北を一つにつなぐこの一大イベント。
そのテーマソングを箭内さんがプロデュースしている事もあり六魂祭の会場と福島を中継で結ぶ事になりました。
この熱気をねいわきの皆さん全国の皆さん「福島をずっと見ているTV」を見ている皆さんにも伝えたいと思って今日は山形からの参加になりました。
こっちのビデオだとみんなの頭しか見えないんですよ後頭部しか。
ちょっと振り向いて後ろのカメラ見てもらえます?あ〜見えた見えたあ〜うれしいうれしいうれしい。
会場に集まったのは約300人。
ふだん番組を見て下さっている福島の人たちに楽しんでもらいたいとスペシャルゲストを呼んでいました。
シンガーソングライターの高橋優さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
高橋優です。
今回は秋田県出身の高橋優さんが熱いライブと共に東北への思いをたっぷりと語ります。
それでは山形と福島をつないだ公開収録スタートです!まずは高橋優さんの発売されたばかりの新曲をどうぞ。
人と人の間にある分かつ事のできないつながりというのを僕なりに太陽と花に見立てて書かせて頂いた楽曲があるのでそれを聴いて頂きたいと思います。
「太陽と花」。
ここ手拍子する?難しいよこの曲。
ほんと?いいよやってみよやってみよ。
これね結構前から最近ライブでやる時考えてあったのよ。
練習するかじゃ一回。
これを機会にいわきの皆さんと初めて手拍子によるこの曲をやるというね。
(観客)裏でしょ?これそう裏なのよ。
専門的な事知ってますね。
ンチャンチャンチャンチャ…。
(手拍子)そういいね〜。
音楽の授業をやってるみたいだね。
じゃあもう一回やります。
聴いて下さい。
「太陽と花」。
途中ちょっと難しかったかい?ありがとう。
ありがとう!やりづらかったろうにずっと手拍子してくれてありがとうございます!いわき〜!ありがとうございます!
(拍手)3月に東北の沿岸の町を巡るライブツアー行っているという事でその時のライブツアーのVTRがありますので一緒に見てみましょうか。
今年3月。
高橋優さんは宮崎県石巻市のライブハウスにいました。
東北沿岸部の3つの町を巡るライブツアーの真っ最中でした。
震災後被災地に人が集まる場所を作ろうと有志の人たちが立ち上がり各地にライブハウスが造られています。
「東北ライブハウス大作戦」と名付けられたこのプロジェクト。
箭内さんも応援に駆けつけていました。
南相馬行きます週末。
よろしくお願いしま〜す。
新しく出来た3つのライブハウスのうちの一つがある…さら地の真ん中にポツンと残されたこの建物も震災後ライブハウスとして改装されました。
津波の生々しい傷痕が今も残されています。
歩いてですけど。
話をしていると店長さんが震災前の町の写真を見せてくれました。
万一の場合に備えて避難経路の説明がありました。
スタッフに緊張が走ります。
(一同)よろしくお願いします。
ありがとうございます。
高橋さんが買っているのは木の板です。
そこに名前を書き始めました。
あっ!実はこのライブハウスは…そんな応援してくれる人たち一人一人の名前が壁一面に貼られていました。
その数は1,000枚を超えたといいます。
東北を盛り上げたいという人たちの思いが詰まったこれらのライブハウス。
地元の若者たちにとってはいわば復興のシンボルともいえる場所です。
かねてからこのプロジェクトを応援していた高橋さん。
いつか歌いに来たいという思いを温めてきました。
(歓声)こんばんは!会場いっぱいに集まった観客は250名。
できるだけ地元の人たちに聴いてもらいたいとチケットはライブハウスで手売りしました。
(観客たち)聞こえる!
(観客たち)うん。
(笑い)
(笑い)こんなやり取りも小さなライブハウスならではです。
(観客たち)アンコール!アンコール!
(歓声)まさかのダブルアンコールに高橋さんもちょっと驚いた様子でした。
(笑いとどよめき)最後はみんなで大合唱。
高橋さんも全力でお客さんの声に応えました。
・「あなたがいつも笑えていますように」・「心から幸せでありますように」・「それだけがこの世界の全てで」・「どこかで同じように願う人の全て」
(スタッフ)遠かったですね。
遠かったです。
でも…
(箭内)いいのかなしゃべっても。
(合原)はいどうぞ。
僕は3か所目の石巻に行って勝手にチケットもぎりやったけどみんな本当に「来てくれるのを待ってた」って言ってたよ。
さっき出てた人がインタビュー答えてたみたいに高橋にも会うんだけど友達に会うっていうね。
あと友達ができた仲間が増えたって。
そういう場というのが3つできたのはすごく大きな事だなと思いました僕は改めて。
他の全国の会場でやっているライブと何か違った事ってあった?やっぱりステージに立ってても何回か震災の事を思い出してしまったんですよ僕が。
そこに集まって下さっている方々が今生きている事とか笑顔でいてくれている事が良かったな〜みたいな気持ちになったんですけどそんな事思ってるようじゃまだまだだなって正直自分に思っちゃったんですよね。
何か東北ってもともとすごい強い場所だと僕は思ってて。
しぶといしあんまり表情に出ないけど内に秘めてるドロドロしたマグマのようなものって僕は東北の人ってみんな持ってると思ってるんですよね。
出せるきっかけさえあればガーンって出る気がするんですよ。
だからそういうのをバーンと出せば。
震災があったからとか被災地だという事と関係なく世界に誇れるようなものとかお祭りとかそんなもんいくらでも僕はこれからバンバンバンバン東北から出てくるというふうに思っているんですね。
ほんとほんと。
東北六魂祭を見ててもね東北の人って静かな人が多いし遠慮深いし頑固だしって言われるけどすごく情熱とエネルギーを持ってる人たちでもあるんだなと今高橋の話を聞いてても思いますね。
だからそれが表へ出る場所祭りもそうだしきっとライブもそうだし日々の生活の中でもみんな必要だよね。
必要だと思いますね。
でも何か今こう…まだ風潮として別に悪い事だとは思わないですけど「東北出身です」とか「福島に住んでいます」と言ったりする事が「あ〜大変だったね」みたいなそういうのは僕福島出身じゃないから全然偉そうな事言えないんですけどそういう事があったっていうのはもう皆の中に染みついているしそれをもちろん忘れちゃいけないとも思うけれどもそんな東北だったのに何だこの勢いはみたいなものがもしあればすごく前向きだと思うし。
(箭内)高橋高橋そんな話を受けてねこれから僕もちょっとステージに行く時間になったんで。
東北の力をみんなで一つにしに行ってきますんで後はほんと頼んだ。
よろしくお願いします。
分かりました。
(高橋合原)いってらっしゃい。
じゃあ会場の皆さんもゆっくりしていって下さい。
実は箭内さんこの日は大忙しでした。
収録が終わり駆け足で向かったのは…。
(司会者)箭内道彦さんです!東北六魂祭のメインステージです。
箭内さんこのお祭りのためにあるバンドをプロデュースしていました。
まさにこのお祭りと同じコンセプトなんですけど…青森からは人気バンドGLAYのギタリストHISASHIさん。
山形からは画家の荒井良二さんなど世代もジャンルも超えた多彩なメンバーがそろいました。
・「六魂六魂この土地に生まれなければ」・「六魂六魂俺は俺じゃなかった」更にステージの合間には福島関係のブースを挨拶回り。
どうも〜よろしくお願いします。
がんばっちゃっても〜いいんじゃないの〜!会場を歩き回っているといろんな人たちから声をかけられます。
(歓声と拍手)どこでやってるの?高橋優さんの出身地秋田からやって来た人たちもいました。
今も福島から東北各地に避難している人たちもたくさんいます。
今回のいわきでの公開収録。
東北の人たちに楽しんでもらいたいと去年から始まった「NHK公開復興サポート」の一環です。
実はこの収録で高橋優さんにどうしても歌ってもらいたいとお願いしていた歌がありました。
震災直後に作った「卒業」です。
高橋さんは宮城県の沿岸部の町を訪れました。
「卒業」を作ったのはちょうどこのころでした。
悲しみや不安の中にある人たちに向けて高橋さんはこんな歌詞を書きました。
そしてこの年の11月。
高橋さんは再び宮城を訪れました。
仙台でのライブのためです。
仙台の人たちを前に初めてこの「卒業」を披露しました。
ライブ終了後の事でした。
集まったお客さんに話を聞いていると地元に暮らすあるファンの女の子がこんな感想を聞かせてくれました。
(合原)改めて見てどうですか?「卒業」っていう曲は確かに作って歌わせてもらってた当時はそういうあの子がおっしゃってたような感想って頂いてたんですよね結構。
ラジオのメッセージとかでも。
じゃ会場の皆さんはどういうふうに感じるかってちょっと聞いてみましょうか。
はい。
2011年にこの「卒業」っていう歌聴いた事があるっていう方手挙げて頂けますか?いたいたいた。
よかった。
(合原)後ろの方にもいますね。
今日どちらからいらっしゃいました?いわき市から来ました。
(合原)地元の方。
これ2011年に聴いてその時ってどんな気持ちに正直なりました?ほんとにこれから何があるか分かんない状態で「卒業」っていう曲を聴いてすごくストレートな曲なので今はつらいけど頑張ろうって思えました。
ちょっと聞きづらいんですけどおうちとかは大丈夫でしたか?私の家は大丈夫なんですけどお母さんの家で家が全壊してしまっておばあちゃんとおじいちゃんと一緒に住むようになったんですけど。
この先何があるか分かんないのってほんと怖くて大変なんですけどこういう曲を聴いて自分も頑張らないといけないなと思いました。
ちなみに今この歌詞もう一回目にしたと思うんですけど聞こえ方とか見え方って変わってきました?はい。
あの時は震災の事に対してこの「卒業」の歌詞を見ていたんですけど最近は自分の悩みとかそれに対しての曲の見方に変わっていきました。
僕がこの曲を書いた時も今おっしゃられた事っていうのがあって。
当時2011年の段階では自分も何かしらのやっぱ気の迷いとかつらいっていう気持ちがあったような気がするんですけど。
もしまた何年かたって改めてもしどっかで聴く機会があった時に「どう?」ってまた聞きたいというかこっちが。
「少し聞こえ方違った?」とか「まだ一緒かな?」とかそういうふうにしていく事が一つの人間関係というか一応歌い手としての僕の皆さんとの人間関係の育み方だと思っていたんですよね。
だから悲しい事が起こってほしくないけどその起こった事で泣いたりつらい気持ちになってそれの乗り越え方とかその経験を経て何か新しい気持ちを抱けたならその新しい気持ち自体は絶対に僕はあってよかったというふうに声を大にしてこれからもずっと歌っていきたいんですよね。
会場に集まった福島の人たちの思いをじっくりと聞いた高橋さんが「卒業」を歌ってくれました。
(拍手)聴いて下さい「卒業」。
ありがとうございます。
(拍手)あの震災が起こってから何度も東北に足を運びたくさんの人たちに歌を届けてきた高橋優さん。
(スタッフ)お疲れさまでした。
お疲れさまでした。
(スタッフ)すみませんちょっと歌いづらかったですか?いえいえそんな事ないですよ全然。
最後に高橋さんもう一曲歌ってくれました。
また必ずいわきの皆さんに会いに来ます。
ライブだったりこういうイベントだったりでまた皆さんと会える日までこの同じ空の下でつながっているという事を信じて!ありがとうございましたいわきまた会いましょう!ありがとうございました!2014/06/21(土) 16:00〜16:45
NHKEテレ1大阪
福島をずっと見ているTVスペシャル「東北が僕らの故郷です」[字][再]
シンガーソングライター高橋優さんの熱いライブ&トークをお届け!5/25いわき明星大学で行われたNHK公開復興サポート「明日へinいわき」での公開収録の模様を放送
詳細情報
番組内容
今回秋田県出身の高橋さんが“東北をつなげていきたい”と、被災地のライブハウスを巡るツアーにも密着。その様子を紹介するとともに、福島県のいわき明星大学で行われた1日限りのライブ&トークをたっぷりお届けします。会場にいるはずの番組MC箭内道彦さんはなぜか山形へ。そのわけは…?高橋さんが震災後につくった歌“卒業”、その歌詞に込めた思いとは!?高橋さん、箭内さんそれぞれが、ふるさと東北への思いを語ります。
出演者
【司会】箭内道彦,合原明子,【出演】高橋優,【語り】相沢舞
ジャンル :
音楽 – 国内ロック・ポップス
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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