沖縄慰霊の日:「戦世」もう来ないで 両親が犠牲…文集に
毎日新聞 2014年06月23日 14時17分(最終更新 06月23日 14時30分)
転機は昨年。「当時6歳の我々は戦争の記憶がある最後の世代。戦世の記憶を残そう」との中学時代の同級生の呼びかけに「子供たちに体験を書き残そう」と思い直し、鉛筆を握った。夫の作文で、両親を失った経緯を初めて知った啓子さんは涙が止まらなかった。
両親に思いをはせる「慰霊の日」は、長男の誕生日でもある。戦世を生き延びたからこそ新たな命が生まれ、「バトン」が受け継がれていく。「なるべく米軍基地はなくなって、戦争の来ない沖縄になってほしい」。呉屋さんの願いだ。【佐藤敬一】