デフレ政策と決別したアベノミクスはしっかり評価されるべき(2013年の大納会、撮影:梅谷秀司)

アベノミクスのいわゆる第三の矢である成長戦略の全貌がほぼ見えてきた。これまでのコラムでお伝えしてきたが、成長戦略の中で「ポジティブな政策」とは、規制緩和などあくまで家計、企業による経済成長を促す環境整備である。ただ、それらは日本経済の成長率を大きく押し上げたり、株式市場などに大きな影響を及ぼす要因とはならない。

「落第」も多いが、金融政策は評価できる安倍政権

こうした「成長戦略」について、さも決定的な影響があると期待しているのは、霞が関を取材するメディア、あるいは「官とのネットワーク」を武器にビジネスをしている一部の方だけだろう。実際には、成長戦略の名のもとに、消費増税分を補助金拡大に充当するなど、弊害が大きい政策も含まれている。安倍政権といえども、妥当な経済政策運営を行うに際して、政治のリーダーシップを発揮するのは難しい面があるというのが、現実なのではないか。

デフレという病巣の根幹と密接に影響していた、日本の金融政策をドラスティックに変えたという点において、アベノミクスは、過去の政権との比較でかなり高く評価できる。ただ、それ以外の矢については、合格点を与えることは難しい。

そうであっても、第一の矢がもたらした経済活動への影響は絶大だ。実際に、2012年末の安倍政権誕生以来、日本経済には、明るい動きが広がっている。前2014年3月期には企業業績も前年度比30%以上の増益だ。デフレもやわらぎ、インフレ率も約15年ぶりに、マイナスからプラスに浮上しつつある。

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