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 沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦で亡くなった人たちを悼む「慰霊の日」を迎える。激戦地だった糸満市摩文仁(まぶに)では22日夜、全戦没者追悼式の前夜祭が開かれ、遺族ら約400人が黙禱(もくとう)や献花をした。

 追悼式会場の周辺では、ろうそく約7千本に火がともされ、サーチライトも照射されて夜空を彩った。兄を亡くした沖縄県読谷村の男性(73)は孫を連れて訪れた。「戦争の犠牲者はもう出してはいけない。だが、今の政治状況をみると不安になる」と話した。

 追悼式は23日正午前から開かれ、安倍晋三首相も出席する。仲井真弘多知事が平和宣言を読み上げ、小学生が「平和の詩」を朗読する。沖縄戦では日米あわせて約20万人が亡くなり、69年前の1945年6月23日に日本軍の組織的戦闘が終わったとされる。(岩崎生之助)