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【プロ野球】

原巨人が交流戦2年ぶりV

2014年6月23日 紙面から

ソフトバンクに勝利し交流戦優勝を決め、表彰式で優勝トロフィーを手に笑顔を見せる巨人の原監督=東京ドーム

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◇巨人10−5ソフトバンク

 巨人が序盤で大量点を奪い、流れをつかんだ。1回に2点を先制し、2回は片岡、亀井の連続適時打と村田の9号2ランで5点。小山は6イニングを5安打3失点にまとめ、3勝目。ソフトバンクは飯田が2回もたず、連勝が3で止まった。

 指揮官が誇らしげにトロフィーを掲げた。巨人が交流戦優勝の座をパ・リーグから取り戻した。勝った方がVという大一番は、2回までに7点を奪う速攻。ソフトバンクを一気に押し切った。

 マシソンが最後の打者・李大浩を空振り三振に仕留めると、2年ぶり2度目の栄冠をかみしめた原監督。勝利のハイタッチを終えた顔に満面の笑みが浮かんでいた。

 「見事に選手の力で、ギリギリではありましたが、勝ち取ることができました」。優勝の味はやはり格別。「勝つべくして勝ったということは、これからの弾みになります」と声を弾ませる指揮官を、G党が万雷の歓声で祝福し続けた。

 有言実行だった。原監督は交流戦前、選手にこう告げた。「優勝しよう!!」。報道陣にも「しっかり狙いたい」と宣言。セ首位の広島に4・5ゲーム差をつけられた3位に沈むなか、あえて高い目標を掲げた。言葉に一つの意味を込めていた。

 「チーム全体を鼓舞したかった。自分の中で鼓舞したかった」。アンダーソンと橋本が離脱し、阿部ら主軸や内海ら先発投手陣は不振。5月29日に亡くなった父・貢さんから教わった「人生は挑戦」という言葉を胸に秘め、交流戦でチームの悪い流れを変え、正しい軌道に乗せることに挑んでいった。

 もちろん、手は打っていった。連日のようにスタメンを変え、阿部や村田、長野らを指導。指揮官の必死の思いはナインに伝わった。決意を誓いの言葉としたナインは8日のロッテ戦(東京ドーム)から17日のオリックス戦(東京ドーム)まで7連勝。勢いに乗った。パ・リーグ相手に、1点差試合は7勝1敗と接戦をものにした。

 仙台遠征中の決起集会後、ある選手は「チームがより一つになった感じがする」と語ったが、全員で戦う姿を取り戻せば強さを発揮するだけ。窮地をその都度乗り越え続けた。この日もタカを圧倒。昨年の日本シリーズではね返された「あと1勝」の壁を突破し、頂点へ駆け上がった。

 しかし、目標は日本一奪回。今は道半ばだ。「着実に前に進んでいる」とチームをみる原監督は上積みが可能と信じる。「まだ70%ぐらい。交流戦優勝をこれからの戦いの英気として頑張っていきたい」。28日に再開するセ界相手の戦いでも、ひるまない。さらなる目標に正々堂々と挑んでいく。 (川越亮太)

 

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