映画「海街ｄｉａｒｙ」キャスト発表　４姉妹　四季の彩り

　人気コミックを是枝裕和監督が実写化する映画「海街ｄｉａｒｙ」（来年初夏公開予定）の４姉妹キャストが２２日、発表された。

　鎌倉で暮らす４姉妹の物語。長女に綾瀬はるか（２９）、次女に長澤まさみ（２７）、三女に夏帆（２２）。姉たちに引き取られる異母妹の四女はオーディションで広瀬すず（１６）が選ばれた。

　今年３月末、是枝監督は「花見」を兼ねて東京都内の撮影所に４人を召集。満開の桜の下に立った４人は既に姉妹の空気をまとっていたという。２００７年に吉田秋生さんの原作（小学館『海街ｄｉａｒｙ』）の１巻を読んだ時から映像化を熱望していた是枝監督は「理想的なキャスト。その場にいたみんなが、この映画は成功すると思えた」と自信をにじませる。

　原作は来月６巻が発売される長編だが、映画では四女が姉たちと暮らし始めてからの１年間が、情緒あふれる神奈川・鎌倉の四季とともに描かれる。

　「細雪」「若草物語」など、これまでに名作と呼ばれる姉妹の物語は数多いが、是枝監督はこの４人で新しい時代の家族劇を作ろうとしている。「原作は“ほのぼの”だけじゃなく、それぞれが秘密を抱えていたり、妹を引き取ることで今まで見えなかったトゲが見えてくるところが好き。４人がどうやって姉妹になっていくのかを見せたい」

　春と梅雨の撮影を終え、来月末から４人そろっての本格的な撮影が鎌倉で始まる。

　２９歳の看護師。家長である責任を強く感じている。

　「海街鎌倉に暮らす姉妹たちの息吹を感じるような物語をお届けしたい」（綾瀬）

　地元信用金庫のＯＬ、２５歳。酒好きで年下の男に弱い。

　「４姉妹が生き生きとエモーショナルに映画の中で存在できるように演じられたら」（長澤）

　地元のスポーツ用品店で働く２１歳。マイペース。

　「今年はうっとりするぐらい充実した夏になりそうです」（夏帆）

　１４歳の中学生。幸たちの家を出た父親と不倫相手との間に生まれた。父と山形で暮らしていたが、父が亡くなり、鎌倉へ。年齢よりも大人びている。

　「役名が『すず』ということにびっくりしました。全力を出してすてきな作品にしたい」（広瀬）