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【サッカー】

ザックばらん ブラジル料理決起集会

2014年6月23日 紙面から

 1次リーグ突破を懸けた24日(日本時間25日)のC組第3戦・コロンビア戦(クイアバ)を控える日本代表は21日、リフレッシュのため、ベースキャンプ地のイトゥで予定していた練習を急きょ取りやめた。アルベルト・ザッケローニ監督(61)による異例の呼び掛けで、イトゥ市内の有名シュラスコ(ブラジル風焼き肉)店で大決起集会を開いた。監督、選手、スタッフ陣らが肉を食らいながら、大一番に向けてチームの再結束を図った。

 1次リーグ2試合を終え、1分け1敗と絶体絶命の危機。ピッチ上で選手たちの呼吸は乱れ、歯車がかみ合わない。持ち前の機動力と連動性を生かした攻撃力は影を潜めたまま…。なぜだ?

 「問題はフィジカルではなく、頭のところで何かブレーキがかかってしまっているのではないか」。ザッケローニ監督はそう分析した。選手たちの脳裏に渦巻く「悩」「悔」「苦」「情」…。ならば、あらゆる感情をリセットし、真っさらな状態でコロンビア戦を迎えるのが最も重要だ。

 ザック監督は21日の練習を急きょ取りやめ、休養日とした。過度な緊張と重圧に不振が重なり、選手たちの精神面の低下を感じ取っていたようで、「落ち着くことで、ストレスやプレッシャーからできる限り解放されてほしい」と説明。その夜、23人の選手、トレーニングパートナーの高校生2人、コーチ陣、スタッフら総勢約50人に呼び掛け、気分転換の食事会という名の「決起集会」を開催した。

 午後7時半から同9時前までの間、イトゥ市内の有名シュラスコ店を貸し切り、全員が広い店内の一角に集った。アルコールを飲むわけにはいかず、もっぱら水や炭酸水をのどに流し込んだ。男性ウエーターが次々と運んでくる牛肉や豚肉、鶏肉などに食らい付きながら、ざっくばらんに胸の内をさらけ出し合った。

 「和気あいあいとして、いい雰囲気でした」と協会関係者。これまでは主将の長谷部を中心とした選手側の発案による「決起会」はあったが、ザック監督自身が呼び掛け、開かれたのは2010年に就任して以来、初めてのこと。

 一体感、結束力は日本イズム。心を無に解き放ち、すべては1勝のために。技術、戦術、闘志とチーム力を余すことなく、コロンビアにぶつける。 (松岡祐司)

 

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