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【芸能・社会】

乃木坂46 柵越し握手会 ファン「やりすぎ」「まるで空港警備」

2014年6月22日 紙面から

 アイドルグループ「乃木坂46」の握手会が21日、横浜市内であり、メンバーとファンの間に柵が設けられたり、金属探知機でボディーチェックが行われたりするなど、厳重警備の中での実施となった。主催者によると、「AKB48」のメンバーが握手会で切りつけられた事件の後、初の開催。ファンからは「まるで空港の検査。やりすぎだ」との声も上がった。

 参加したファンによると、イベント会場では手荷物検査と金属探知機による入念なボディーチェックが実施された。警備員がポケットの中身を調べ、ベルトとズボンの間に何も挟んでいないことを確認する光景もみられた。安全確認のため、ペットボトルの中身を飲むことを求められたり、靴を手で押されて中に何か隠していないか確かめられたりした人もいた。

 メンバーは高さ数十センチの踏み台に乗り、柵越しにファンに手を差し伸べて握手した。群馬県から来た男性会社員(37)は「柵があったので互いに手を伸ばさなければならず、距離を感じた」と悲しそうな様子だった。横浜市神奈川区の自営業工藤明さん(52)は「このような警備も仕方がないとは思うが、ファンを信じてほしい」と話した。

 一方、握手会に参加したメンバーの若月佑美(19)はブログに「やり過ぎと思われる警備かもしれないが、それで皆さんと握手できるなら喜ばしい」とつづった。

 乃木坂46はAKB48の公式ライバルとして2012年2月にデビューし、一部のメンバーはAKBと兼任している。AKBは「会いに行けるアイドル」として、握手会などを頻繁に開いて人気を得た。しかし5月にメンバーらが切り付けられる事件があり、安全管理の問題が指摘されていた。

 主催者側のスタッフは「事件があったので今回はセキュリティーを強化し、警備員を大幅に増員した。これまでは、ここまで細かい検査はしていなかった」と話した。

<AKB襲撃事件> 岩手県滝沢市で5月25日に開かれたアイドルグループ「AKB48」の握手会で、のこぎりを持った男が暴れ、メンバー2人と男性スタッフがけがをした。男は殺人未遂容疑で逮捕され、「最近イライラしていた。AKBなら誰でもよかった」と供述。盛岡地検は精神鑑定を実施するため鑑定留置を盛岡簡裁に請求し、認められた。7日に開かれたAKB48の一大イベント「選抜総選挙」でも金属探知機によるボディーチェックが実施された。

◆けっこう屈辱的

<漫画家の倉田真由美さん> 「大勢が集まる場所には危険が潜んでいることもあり、AKB48のような事件の後には厳しいセキュリティーが必要だ。過去にもアイドルが襲われた例がある。特に未成年のアイドルを不特定多数の人と触れ合うイベントに参加させるのはやめた方がいい。柵越しの握手も仕方ないとは思うが、自分が柵の向こうから男性アイドルに手を差し伸べられている姿を想像すると、けっこう屈辱的かもしれない。そういう環境でも握手したいと思う人だけが行けばいいのではないか」

 

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