第1日、18番でスタート前にコースをチェックする中村香織=千葉・袖ケ浦CC新袖Cで(中西祥子撮影)
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◇ニチレイレディス<第1日>
▽20日、千葉市・袖ケ浦CC新袖C(6584ヤード、パー72)▽晴れ、気温26・1度、風速6・3メートル▽賞金総額8000万円、優勝1440万円▽108選手(うちアマ5人)▽観衆2026人
今季初シード選手の中村香織(27)が4バーディー、1ボギーの69をマーク。申ジエ、イ・ナリの韓国勢、葭葉(よしば)ルミ(21)=富士住建=とともに、3アンダーで首位発進した。開幕早々に腰と肘を痛め、さらに4週前には不名誉な失格騒動と、多難なシーズン前半戦を送っているが、一気に初Vをものにしたい。
人生山あり谷あり…とはいうが、初シード選手として戦う中村の今季序盤は、まるで“谷あり谷あり”。「ショットに自信を持ててたし、練習していた4〜5メートルのパットが入ってくれた。もうちょっといけたかな、と思う」と話したこの日の69、首位発進がようやく迎えた“登山口”だ。
昨年賞金ランク37位で念願のシード権を獲得、前途洋々で迎えたプロ8年目。だが「第2戦のPRGRレディス初日の朝、いつものようにストレッチしてたら腰をギクッとやっちゃって」。大会は欠場を余儀なくされ、その後も「だましだまし試合に出てた。去年までシードがなくて、出たくても出られないことが多かったから…。休みたくなかったし、その勇気もなかった」という。
第7戦でも腰痛のため途中棄権。さらには「腰が良くなったと思ったら肘が痛くなって…」。とどめは5月下旬の第10戦中京テレビ・ブリヂストンレディス。バンカー内の球をアンプレヤブルにした際、球のあった場所とホールを結んだ後方延長線上の「バンカー外」にドロップしてプレーしてしまった。この場合、バンカー内にドロップしなければならない。「もう、恥ずかしいなんてもんじゃないですよ。そんなの通り越してました」
以降はルール勉強もし直しているとか。「猛省してますが、もう終わったこととして処理したい」。リセット。今はそれまでの悪夢を振り払って前を見つめている。昨年大会2日目にはツアーでの自己ベストスコア66も出したコース。初勝利の舞台になってもおかしくはない。 (月橋文美)
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