前会長の除名処分で亀田ジムが活動停止になっている問題で、亀田側が8月24日に東京・大田区総合体育館で計画していた、WBA世界スーパーフライ級王者河野公平(33)=ワタナベ=と同級2位亀田興毅(27)の指名試合が消滅することが決定的になった。ワタナベジムの渡辺均会長が20日、「時間的に実現が不可能と見て、会場をキャンセルした」と明かした。
亀田ジムはWBO世界王座をめぐる昨年末の不祥事で、日本ボクシングコミッション(JBC)からライセンスを更新されず、国外追放となっている。プロジムで構成される東日本ボクシング協会からも除名された。国内で試合をするためには、東日本協会に新規加盟し、同協会の推薦を受けたJBCがライセンス更新を認める必要がある。亀田ジムは大竹重幸新会長を迎え入れて新規加盟申請したが、16日の同協会理事会は却下。「国内で試合をやりたければ」と、興毅ら3兄弟に他ジムへの移籍を勧めた。
大竹新会長は現在、興毅に移籍を説得中。だが、仮に説得できたとしても、JBCは移籍先が世界戦を打つに適格かなどを審議するため、まだ時間がかかる。「8月24日に間に合わない。河野−興毅戦は早くて9月か10月」(渡辺会長)という。まだ紆余(うよ)曲折はありそうだ。 (竹下陽二)
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