蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事
【サッカー】本田 起こすぞ 崖っぷちからの奇跡2014年6月21日 紙面から 1次リーグC組の日本は第2戦でギリシャに0−0で引き分けた。2試合で1勝もできず勝ち点1で3位。日本時間25日午前5時開始の第3戦では、既に16強入りを決めたコロンビアを撃破した上で、同時キックオフのもう1試合の結果次第という窮地に追い込まれた。だが、わずかながら決勝トーナメント進出の可能性は残った。日本代表をけん引するMF本田圭佑(28)は「最後まで諦めない」と崖っぷちから奇跡を目指す。 悔しさで顔がゆがんだ。湧き上がってきたに違いない、ふがいない思い。自らの心中をのぞいたはずの本田の両眼は、少しだけ赤く、泣いているようにも見えた。 「自分たちは2勝しか(決勝トーナメントに)行ける術はないと思って挑んだ試合だった。相手のゴールを割ることができずに残念。ただただ悔しい。勝ち点3を取れなかったことは何より悔しい」 押し込みながら、肝心のゴールが遠い。放ったシュートはギリシャの倍近い16本。好機の山を築き上げたが、本田の見せ場は惜しいFKのみ。本田のパス成功率は第1戦のコートジボワール戦から20ポイント増の82%まで上昇したが、リスクと向き合って攻撃を主導したとは言えない。パスの受け手は長友、今野、山口ら本田よりも後ろの選手へのボールが多く、大迫や岡崎、大久保らアタッカー陣への配球は限られた。 この試合の「マン・オブ・ザ・マッチ」(最優秀選手)に選ばれたが、それは何の意味もなさない。引いて構えるギリシャ守備網を破る回答を示せず、本田は「ギリシャは引き分けで良かったという考え方で、それにはまってしまった。打ち破ることができなかった」と悔やんだ。ちょっとしたトラップやパスの乱れ、体の始動の遅さ、FKの精度の低さは改善されぬまま、攻撃のまずさとなって現れた。 チームに欠かせない中心選手でありながら、この大会では「違い」を見せられずにもがいている。不調でけん引できぬ責任感と、エースとしてのプライド。複雑に交錯したまま、第3戦のコロンビア戦を迎える。 わずかではあるが、可能性はまだある。これまで何度も窮地からはい上がってきた男は「最後まであきらめずにやりたいと思う」と語気を強めた。まだ精も根も尽き果てた顔ではない。逆境、どん底からの“反発力”で、崖っぷちからの奇跡を引き起こすはずだ。 (松岡祐司) PR情報
おすすめサイトads by adingo
|
|