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デジタルとモノが融合し、その次は「生体」へ:伊藤穰一(MITメディアラボ所長)

ソフトウェアとハードウェアの融合をテーマに開催された「Solid Conference」。企画者のひとりであるMITメディアラボ所長の伊藤穰一に、この潮流について訊いた。

 
 
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TEXT BY MARCUS WOHLSEN
PHOTO BY JOSH VALCARCEL/WIRED
TRANSLATION BY TOMOKO TAKAHASHI,HIROKO GOHARA/GALILEO

WIRED NEWS (US)

「機械工学、生物学、コンピューター科学の研究者らが専門を超えてハイブリッドに協力しあうかたちから新しいものが生まれるだろう」と、伊藤穰一は語る。

オライリーメディアが主催して5月にサンフランシスコで開催された「Solid Conference」において、WIREDは、MITメディアラボ所長の伊藤穰一(日本語版記事)にインタヴューを行った。

このカンファレンスは、デジタル世界と物理世界が融合を始めている現状に焦点をあてたものだった。伊藤氏は今回のカンファレンスに企画者として携わっており、この潮流について自らの意見を語ってくれた。

デジタル世界と物理世界の融合という実験は拡大しつつあり、その範囲はガジェットだけにとどまらないと、伊藤氏は述べる。彼が考える次の大きな開発プラットフォームは「生体」だ。

製造および流通分野においては、世界的なサプライチェーンの構築に伴う自動化やモジュール化がかつてないほど進んでおり、こうしたスケールメリット(規模を大きくすることで得られる利益)を新興企業も利用できるようになっていると、伊藤氏は指摘する。

実験の拡大に伴って、ヴェンチャー・キャピタルの投資意欲も高まっている。「ハードウェアはソフトウェアより難しい分野であり、シリコンヴァレーでおなじみの手軽な成功は、いまなお望めない分野だ。しかし、いずれこの分野から大きな勝者が生まれることを、人々は気づき始めていると思う。そしてその仲間に入りたがっている」と伊藤氏は述べる。


 
 
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