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政治
【河野談話検証】政府検証全文(5)
韓国側との調整の際に、主な論点となったのは、(1)慰安所の設置に関する軍の関与(2)慰安婦募集の際の軍の関与(3)慰安婦募集に際しての「強制性」の3点であった。
慰安所の設置に関する軍の関与について、日本側が提示した軍当局の「意向」という表現に対して、韓国側は、「指示」との表現を求めてきたが、日本側は、慰安所の設置について、軍の「指示」は確認できないとしてこれを受け入れず、「要望」との表現を提案した。
また、慰安婦募集の際の軍の関与についても、韓国側は「軍又は軍の指示を受けた業者」がこれに当たったとの文言を提案し、募集を「軍」が行ったこと、および業者に対しても軍の「指示」があったとの表現を求めてきたが、日本側は、募集は、軍ではなく、軍の意向を受けた業者が主としてこれを行ったことであるので、「軍」を募集の主体とすることは受け入れられない、また、業者に対する軍の「指示」は確認できないとして、軍の「要望」を受けた業者との表現を提案した。
これらに対し、韓国側は、慰安所の設置に関する軍の関与、および、慰安婦の募集の際の軍の関与の双方について、改めて軍の「指図(さしず)」という表現を求めてきたが、日本側は受け入れず、最終的には、設置については、軍当局の「要請」により設営された、募集については、軍の「要請」を受けた業者がこれに当たった、との表現で決着をみた。
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