2013年11月17日
会社法の流儀(`・ω・´)
1本試験の成績
民事系 163.42/300点 (上位約 15%~16%)
※僕の実感としては、民事系の中では、会社法が一番よくできたと考えております。
2学習方法
会社法も、刑法と同じく、事例とセットで問題を解くための知識をインプットしていく、という学習 方法に、基本的には、変わりはないのですが、少し違う部分があります。
それは、ハダマ100問を使う点です。
これは、問題演習書なのですが、事例が短いため、「事例とセットでインプットする」という要素が多少希薄です。
ですから、これを読んでいると、問題が解けるようになるのかな、とか、あたかも、基本書を読んでいるときに陥る感覚に「似た」感覚になります。
しかし、事例が短いとはいえ、しつこいぐらい、「問題を解く」という形で解説がなされているため、これを解くことで、問題を解く力は、十分つきますのでご安心を。
それ以外は、他の科目と同じです。
ただし、より実践的なのは、②以下の教材ですので、ハダマ先生を使う回数は、本試験に近づくにつれて減らし、②以下の問題集を中心にやる、という形で学習していました。
3学習フロー
★①ハダマ100問(ベース問題集:)17回
(頻出80問に限定して〉
敬愛するハダマ先生が贈る、論文だけでなく、択一対策にもなる一石二鳥の問題集。
非常に分厚いため、自分をいじめるのが大好きな人におすすめしたい、超スパルタ型問題集です(巨人の星のイメージ)。
主に、旧司法試験の問題を素材に、大変しつこい解説を付しています。旧司を素材にしているだけに、問題の数が半端ではないことから、これをやっておけば、少なくとも、全く知らないという感覚は消える。
そして、論文問題のすぐ裏のページに、その問題で問われた知識のうち重要なものを一問一答形式でまとめたページがあり、知識の定着に非常に役立つし、択一対策にもなります。
※司法試験の問題は、この部分から出ている肢が「かなり」あります。本試験の択一のうち、会社法について満点を取れた(by辰巳の調査)のも、この問題集を何度もやっていたからです。
この問題集のさらなる特徴は、「事例を解く形」で、一つ一つの条文の趣旨について、詳しい解説が付されている点です。
会社法は、条文の数も多く、理由とセットで学んでいかないと、とても覚えきれません。
これを何度も繰り返すと、①典型的な事例の解決の手法が身に付くのはもちろんのこと、②論文式試験において、メイン論点にたどり着くための前提となる部分の分析(非公開会社なのか、取締役会設置会社か、それとも非設置だから、各自代表の規定が適用されるのか・・・等)が超絶簡単にできるようになります(この点が、おすすめの最大の理由)。
もっとも、如何せん分厚いので、気持ちを折れないように気を付ける必要があります。
そうならないための工夫として、他の科目では、6回解いてから他の問題集に行くことをしていたのですが、この科目に限っては、
①ハダマ80問 2回→②法学教室 3回→③ハダマ+以下の問題集併行 という様に、早めに他の問題集に一度着手し、ハダマ100問での学習成果を確認して、また、戻るという様にしました。
↓次に
★②法学教室連載(網羅orベース問題集) 北村(2006年?)~松井、川島、高橋、田澤等、現在に至るまでのすべての連載 17回
超おすすめの問題集。問題数も50問以上あり、事例も最新の判例を下敷きにしたものから、典型的な論点を素材にしたものまで、出題パターンをほぼ完全に網羅している。
それだけでなく!解説が「しつこく」「丁寧でわかりやすい」。
事案から離れた解説は一切なく、僕が考える問題集の理想形。
法学教室はどの科目もおすすめしてきましたが、他の科目では、連載をする先生によっては、あまり有益でない年度が必ず存在するのですが、会社法に限っては、それが全くない。
すべての先生が素晴らしい。
仮に、ハダマ先生が合わない、あるいは、自分をいじめるのが好きではない、というもやしっ子の方は、この法学教室連載を「ベース問題集」としてもよいと思います。
もっとも、楽な方に流れるのが人の常。多くの方は、ハダマ100問をやらずに、これをベースとしたくなると思いますが、僕の気持ちとしては、あくまでも、ハダマ100問をベースとしてほしいです。ですが、これをベースにしても大丈夫ですので、お好みでどうぞ。
↓ 以下は、すべて並行してやりました。
★③事例から考える会社法(上級者向け) 15回
出題可能性が高い問題(主に最新判例)を素材に、アカデミックな解説をしつつ、同時に、事例にしつこい解説を付した、上級者向けの問題集。
法学教室をやっておけば、基本的には、すべての問題が解けるのですが、法教で扱った問題を、それとはまた違う角度から問い直している様な問題が多いため、これを解くことで、既知の知識を、ぶれない強固なものしてくれる、そんな力をもった問題集です。
また、解説も、中には、法教よりもわかりやすい部分があるほか、試験に使える形で「あてはめ」をしてるため、これを解くことで、典型的なあてはめ方を学べます。
さらに、本試験で問われる、論点間及び設問間の連鎖について、意識的に解説を付しているという点も、おすすめの理由です。
もっとも、上級者向けと銘打ったのは、解説の中には、ややアカデミックな部分があるため、頭から漫然と読んでいると、理解の泥沼に陥ってしまい、前に進めなくなります。
これを防ぐためには、「③→②→③メソッド」を駆使する必要があり、これをやっていれば、十分、使いこなせると思います。
★④ロースクール会社法(網羅型問題集:初心者用)15回
網羅性もあって、ベース問題集にしてもよいほどに、解説が「充実して」おり、誰にでもおすすめできる、問題集。
表見代理人の論点とか、法教で取りこぼしている論点もしっかり扱っており、解説も大変充実している。
特に規範の「理由付け」についてしっかりと解説を付している点が素晴らしい。
たとえば、今年の本試験に出た、譲渡承認なき株式譲渡について、なぜ、譲り渡し人を株主として扱わないといけないのか、について、明確に解説をしているのは、この問題集だけです。
ただ、細かすぎる部分も一部あり、その点の選別が最初のうちは難しいかもしれないので注意
⑤受験新報(ロースクール会社法に掲載されていない問題)2・3年分 3回
使えるものもあるが、使えないものもある。
以上の学習フローを経ている人であれば、何がいい問題なのかは、すぐにわかると思うので、選別してやればよいと思います。
ただ、やらなくても大丈夫です。
⑥石山会社法(の一部) 3回
ん~、やらなくてよし。
★⑦京大事例演習教材2版の「演習・解説欄」(会社法マイスター専用) 16回
本試験にもっとも難易度の近い問題集。論点間の論理的関係すなわち、一つの論点に
与えた解決が、他の論点の解決に波及する、という点を非常に強く意識しています。
それだけに、問題は、非常に難しく、この問題集より難しい問題は出ないのでは、と
思えるぐらい難しい。
加えて、解説もチープであるため、これまでの学習フローを経た人のみが使用するこ
との許される、超上級問題集。これを縦横無尽に使いこなせる人がいるとすれば、もう会社法マイスターを名乗って
いい、いや、名乗るべきだろう。
※追補
⑧ロープラクティス会社法(松井先生と、見せ金の論点を書いている先生担当部分)8回
短めの事例(主に最新判例)を素材に、ある程度詳しい解説を付していて、問題数も50近くある問題集。
形式的には、問題数も相当あり、事例ベースの解説がなされているものの、共著であり、担当している先生によっては、事例に即した解説をしていない又は、解答らしきものを記載しているが、これが答えだ、と断定した形で解答が書かれていないものが多数あります。
よって、これをベース問題集にしたり、網羅型問題集に位置づけて解くのは、おすすめしない。
もっとも、松井先生と上記の先生〈名前を忘れました〉が書いた部分は、かなり使えます。
最近の判例を素材に、しつこい解説も付しており、大変有益。
法教や事例から会社で取り扱ってない判例で、かつ、重要なものを題材にしているので、穴を完全になくすために使用しました。
※実際、本試験の会社の設問のなかで、アサミズ事件判決うんぬんと書いた部分は、松井先生の書いた問題から得た知識で書きました。
松井先生も素晴らしいのですが、もう一方の先生が書いた部分も素晴らしい。
特に見せ金を解説した部分を読むと、この先生のよさがわかります。
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この記事へのコメント
民事系が4割弱と、とても悪かった原因は、主に会社法の基礎力不足にあると思っているのですが、①葉玉100問と④ロースクール会社法では、やはり①の方がおすすめですか?
僕としては、①で旧司型問題をつぶしていくべきか、④で長文(ないし中文)事例分析力を身につけるべきか迷っています。もちろん、両方やることを目指すつもりですが、どちらか1冊優先的に選ぶとするとどちらがよいか、教えていただけるとありがたいです<m(__)m>
求めるアドバイスに沿わないと思いますが、以下の点を参考にしてください。
まず、僕が提示したプランでは、ハダマとロースクール会社のいずれかをやればよい、のではなく、あくまでも、ハダマ又は法教「+」ロースクールなり、事例から会社法なりをやる、というものです。
どれか一冊をやる、というのはあまり意味がなく、少なくとも2冊やらないと、問題を解ききる力は身に付かないと考えております。
ですから、ハダマとロースクールのいずれがおすすめか、は判断しかねます。
また、どれか1冊、で悩むのであれば、ハダマと法教のいずれか、で悩んで欲しいです。
特に法教の問題は、僕が考える問題集の最高峰に位置する問題集ですので、どれか1冊というのであれば、法教をやったほうが実践的だと思います。
ありがとうございます。時間がないことを言い訳とせず、残り半年頑張ります。
いつも流儀シリーズを楽しく拝読しております。i_panさんの御考えから様々なヒントをいただき、自身の勉強を振り返って日々改善することができ、大変ありがたいです。
特に、刑訴の記事では、私自身いろいろと迷って方針がぶれていたところ、思考を整理でき、方針を固めることができました。
コメント欄でのお礼になりますが、ありがとうございます。
これだけの量・質を伴った流儀シリーズですから、執筆はいかに大変かと存します。
ですので、お忙しい中、お願いするのは大変恐縮なのですが、続きの流儀を楽しみにお待ちしております。
なお、各流儀のタイトルの最後にある顔文字が可愛くて、そちらも楽しみにしております
大変ご無沙汰しております。
11月に入ってから、母校での合格者ゼミ(合格者が極めて少ないロースクールですので、重宝されます(^_^;))や、修習事前課題、修習に向けての準備(買い物)などに追われてたら、気が付けば明日から修習になりました。
不安いっぱいです…。
でも、お互い、修習頑張りましょうね!
失敗を恐れず、何事も積極的に取り組もうと思っております。
i_panさんも体調には気を付けて下さいね。
そして!何とか集合修習の入れ替え時期にでもお会いできたらな~と思っております(^_^)
タカ
返事をするのが大変遅れてしまい、申し訳ありません。
大輔さんの参考になっているとのことで、自分もうれしく思います。
また、顔文字の点については、かなり意識的につけていたのですが、気づいてくれた方がいたみたいで、安心しました笑
流儀シリーズですが、あと少ししたら、続きを書けるかと思います。
返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
自分の場合、引越作業があったため、返事が遅れてしまいました。
さて、自分も修習に不安を抱いていましたが、何とか、順応しつつあります。
タカさんも健康には気を付けてくださいね。
僕は、おなかを出して寝ていたら、修習二日目に風邪を引きました・・・。
集合修習については、何かの偶然が起これば、会えるかもしれませんね(^ω^)
ただ、自分は今、貧乏生活をしておりまして、集合修習に入るころには、がりがりになっており、大変病的な感じになっていると思われます。
早く貸与金の交付が待ち遠しいです。
その通りです。別の基準です。
それは、主に、他の問題集に出ている部分と重複する部分か否か(重複している部分をやる)、という基準です。
ハダマ以外の問題集、例えば、法教などを解いてみると、ハダマの中には、論文式試験には、出ないだろう問題があることがわかります。
他の問題集で出題されている問題において、一度も出てこないようなものについては、択一対策としては、読みましたが、論文対策としては、読みませんでした。
勉強方法についてかなり参考にしています。民法の流儀が待ち遠しいです!
お忙しいとは思いますが
民訴、民法の流儀をぜひともリクエストいたします。
そこで確認させていただきたいのですが、「法学教室連載の演習」というのは法学教室の終わりの方のページにある、他の科目も載っている見開き2ページの「演習」のことを言っておられるのでしょうか?だとしたら単行本化されていないのでバックナンバーごとコピーする以外に入手するしかないですよね?
その通りです。バックナンバーをコピーするしかありません。
ただ、2014年4月号から担当されている方の連載は不要です。
問題演習の体をなしていないからです。