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中国企業の「クレヨンしんちゃん」商標、3年未使用で取消しに
訴訟】発信:2012/03/15(木)  

  中国からの報道によると、日本の人気漫画「クレヨンしんちゃん」のデザインと中国語名称「蝋筆小新」が、中国で原作者と無関係な中国企業によって商標登録されていた問題で、中国の商標当局が3年間未使用を理由に登録を取消し、中国の裁判所もこの取消し決定を支持したことが、3月14日までに明らかになった。

  「蝋筆小新」の名称とデザインは、1996年に広州市の眼鏡会社恩嘉公司などが商標登録出願し、1997年に登録されていた。このため、原作者の許諾を得て「クレヨンしんちゃん」の著作権、商標権を管理する双葉社が、2004年に中国でグッズなどを販売したところ、商標権侵害で提訴される事態となった。これに対し、双葉社は2004年に、著作権侵害と、商標登録の取消しを求める訴訟をそれぞれ提起していた。

  その後、著作権侵害訴訟については、一審・二審では商標権と著作権の抵触関係の解釈などから不受理となったが、双葉社側が最高人民法院に上告した結果、2008年11月、最高人民法院が不受理は不当として上海高等法院に差し戻し、現在、審理が進行中となっている。

  一方、商標権取消しについては、最高人民法院まで争われたが、最高人民法院は2008年12月、双葉社側の取消し請求が商標登録後5年の除斥期間を過ぎているとの理由で請求を棄却していた。しかし、双葉社側が、3年間未使用を理由とする商標登録取消しを請求していた結果、商標審査委員会が2010年に商標登録を取消し、この商標権を保有していた中国企業が、登録取消し決定を不服として提訴していた訴訟でも、北京市人民法院が3月13日、商標審査委員会の取消し決定を支持し提訴を棄却した。



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