世界に散らばる65億人の人と繋がることはできるだろうか。
私たちの旅の目的は世界中の笑顔に出会いつながってゆくこと。
数字でみると世界の人口は多すぎて、私たちとつながる可能性のある人なんてほんの一握りのように感じてしまう。
でもね、あなたが会いたいと思う有名人に何人でたどり着くと思う??
答えは50人でも100人でもなく「6人」なんだって。
ひょんなことから知り合った人に共通の友人がいて、驚いた経験を案外誰もが持っているよね。
これを科学的に読み解いたのが「6次の隔たり」と呼ばれる理論であり、近年注目されている「複雑ネットワーク」研究のひとつだそう。
自分が他人とどのくらいの距離でつながっているかの探求は、1967年のアメリカで始まった。
心理学者スタンリー・ミルグラムの実験でアメリカ・ネブラスカ州に住む160人がそれぞれの友人に手紙を転送しながら、名前・職業などの情報を公開したボストン在住の目標の人に届けるという、通称「スモールワールド」実験。
この結果、ゴールにたどり着いた手紙の平均バトン数は6人だったことから「6次の隔たり」と呼ばれるようになった。
この数字は世界がつながるのに必要なのは100人や1000人ではない、という象徴的なもの。
日本でも同じような実験が2004年フジテレビで行われた。
サントメ・プリンシペ民主共和国という小さな島に住む一般人からタレント・笑福亭鶴瓶まで、何人の紹介でたどり着くかという企画で、その国に在住日本人はいないし、日本にもその国の人はいなかった。
無作為に選ばれた一人目から「誰に頼めばつながることが出来るか」と考えていった結果、14人でリレーは終了。
この実験からも言語が異なり地理的に遠い国の人からも、それほど多くない距離でつながっていることを証明している。
「複雑ネットワーク」研究では、インターネットの発達で、メールやブログのリンクによって人間関係のつながりが見えるようになった。
それでも、その基本は自分と「相手」との二人の関係。
現実の世界で人と人とがつながっているからこそ、インターネットや携帯電話を使って世界中の人とつながることが出来る。
自分と「目の前にいる相手」を通じて世界につながっているのだとしたら、自分が思っている以上に「私」は世界に影響を与えている。
それが「人と人とが繋がっている(=ネットワーク) 」ということ。
「65億人×1人」の住む世界は、実は果てしなく狭い。
私たちの旅が誰かの笑顔に繋がりますように。