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浪江町の畜産農家、被ばく牛連れ国に抗議

2014年6月20日20時15分  スポーツ報知
  • 福島第1原発事故で被ばくした牛をトラックから下ろそうとして、警察官に制止される吉沢正巳さん(右から2人目)

 東京電力福島第1原発から半径20キロ圏の旧警戒区域内で被ばくした牛を飼育している福島県浪江町の畜産農家吉沢正巳さん(60)が20日、牛を連れて東京・霞が関に現れ、殺処分の中止などを求めて国に抗議した。

 旧警戒区域の家畜は区域外に移動させないように国が指示しており、牛を連れ出すのは異例。福島県も風評被害につながる恐れがあるとして、抗議の自粛を求めていた。

 吉沢さんは午後1時半ごろ、支援者らも集まった農林水産省の庁舎前に、牛1頭を載せたトラックとともに到着。ハンドマイクを使って「40年間、福島県は東京のために電気を送ったのに、俺たちは今捨てられるんだ」と怒りをぶつけた。

 荷台から路上に牛を降ろそうとして、警官から制止され、押し問答になる場面も。この後、福島県富岡町で牛を飼育している松村直登さん(54)と一緒に、被ばくした牛の調査や餌の確保を求める要請書を農水省担当者に手渡した。

 石原伸晃環境相が原発事故の中間貯蔵施設をめぐる交渉で「最後は金目でしょ」と発言した問題を受け、環境省の庁舎前でも抗議の声を上げた。

 毎週金曜に首相官邸や国会周辺で脱原発を訴える集会に合流し、「再稼働やめろ」などの声が響く中、吉沢さんも支援者らとともに牛のオブジェを押して練り歩いた。

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