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【スポーツ】

渡部が日本新V 女子100平で1分5秒88

2014年6月20日 紙面から

表彰台でスタンドの声援に応える渡部。左は2位の鈴木聡美=東京辰巳国際水泳場で(佐藤哲紀撮影)

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◇競泳ジャパンOP<第1日>

 競泳のジャパンオープン第1日は19日、東京辰巳国際水泳場で男女7種目の決勝を行い、女子100メートル平泳ぎは渡部香生子(わたなべ・かなこ、17)=JSS立石=が、同泳した鈴木聡美(23)=ミキハウス=が2009年に出した日本記録を0秒44更新する1分5秒88の日本新で優勝。代表入りしている国際大会(8月のパンパシフィック選手権=オーストラリア、9〜10月の仁川アジア大会)へ弾みをつけた。男子100メートル平泳ぎは北島康介(31)=日本コカ・コーラ=が国際大会の派遣標準記録(1分0秒04)に及ばぬ1分0秒61で3位に終わり、2000年シドニー五輪以来継続してきた主要国際大会の代表入りが難しくなった。

 「まさか(1分)5秒台が出るなんて…」。プールから上がった渡部は、泳ぎの感触とタイムのギャップにうれしい悲鳴を上げた。この種目のロンドン五輪銅メダリストの鈴木に0秒6差をつけての優勝。「高速水着」時代に鈴木が残して以来5年近く破られなかった日本記録を一気に0秒44上回る快挙。200メートル平泳ぎ、個人メドレーを主戦場としてきた渡部は「ちょっと前まで、鈴木さんに全く歯が立たなかった100メートル。隣で泳いで勝てたのがうれしい」とタイム以上に勝ちを喜んだ。

 先週末まで欧州グランプリ3大会を転戦して帰国したばかり。モナコ、バルセロナの両大会でこの種目を制し、「100の泳ぎ方が分かってきた。最近は大きなストロークで安定してできる」と自信を蓄え、時差ぼけも気にならなかったという。

 2000年シドニー五輪女子100メートル背泳ぎ銀の中村真衣さんを育てた竹村吉昭コーチに師事して1年あまり。「パンパシで5秒台を出したいと思っていたが、こんなに早く出るとはね。きょうは興奮して後半のストローク数を数え忘れてしまった」と苦笑い。ロンドン五輪では力を出し切れず、流した15歳の涙はもう過去のもの。渡部はひとかきごとに成長を続けている。 (武藤康弘)

 

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