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【ゴルフ】

近藤啓 びっくり首位発進 昨年まで獲得賞金0円の11年目

2014年6月20日 紙面から

第1日、5アンダーをマークし、プロ11年目で初めての首位発進となった近藤啓介=宍戸ヒルズCCで

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◇ツアー選手権 森ビル杯<第1日>

 ▽19日、茨城県笠間市、宍戸ヒルズCC西C(7402ヤード、パー72)▽晴れ、気温27・8度、風速3・6メートル▽賞金総額1億5000万円、優勝3000万円▽126選手▽観衆2445人

 昨年までレギュラーツアー獲得賞金ゼロのプロ11年目、近藤啓介(35)=名古屋市在住、南山CC=が、6バーディー、1ボギーで67をマーク、谷原秀人(35)らとともに首位に立った。この日奪った6バーディーは、1ラウンドでの自己最多バーディー奪取だった。1打差の4アンダー、7位には手嶋多一(45)=ミズノ=ら6人がつけた。全英オープン出場権獲得を目指して賞金ランキング首位を走る小田孔明(36)はイーブンパーの51位、同ランキング2位の宮里優作(34)は1オーバーの64位。

 最終18番こそボギーとしたが、それでも6バーディーの67でホールアウトした近藤啓は「はい、ツアーベストです。自分でもびっくりです」。今年の関西オープン最終日に69の自己ベストをマーク。この日それを更新した。

 2004年にプロ転向したものの、ツアーデビューは09年中日クラウンズ。以降昨年まで通算5試合しか出場できず、いずれも予選落ち。もちろん昨年までのレギュラーツアー獲得賞金は0だった。この間はチャレンジツアーでの賞金と所属コースの給料とレッスンで生計を立ててきたが、今季は最終予選会5位の資格でこれまで6試合に出場し80万9250円を稼いでいる。

 この日のゴルフについては「パットがすべてといっていいくらい入りました。微妙な距離のパーパットも入ってくれて」。1番第2打を20センチにピタリとつけてのバーディーを手始めに、3番5メートル、6番1メートルなど、1ラウンドでの自己最多となる6バーディーを奪った。レギュラーツアーで首位に立つのも、もちろん初の快挙。

 「以前は試合を投げていた」。変身したのは昨年。親の紹介で心理療法士(セラピスト)と出会ってからだ。そのセラピストからは「コースと仲良く。感謝しながらラウンドすれば、いつかお返しが来ます」と言われたそうで、この日もスタート前に「きょうもお願いします」と、目をつぶってあいさつしたという。

 初めてクラブを握ったのが小学生高学年の時。その後、南山中ではバスケットボール。南山高では卓球に打ち込んだが、父・保男さんと一緒にゴルフをしたのをきっかけに魅力を感じ、「ゴルフ部のある大学へ」と愛大に進学した。

 今大会の優勝がツアー初優勝という選手は昨年の小平智など4人いて、近藤啓も仲間入りのチャンス。「プロになるまで相当、親のすねをかじっているので恩返ししたい。まずは最終日に楽しみな位置にいられるよう頑張りたい」と意気込んだ。 (櫛谷和夫)

 

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