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【大リーグ】

カーショー、自身初のノーヒッター達成 今季2度目、ドジャーズで22度目

2014年6月20日 紙面から

◇ドジャース8−0ロッキーズ

 現役最強左腕に新たな勲章が加わった。ドジャースの先発左腕クレイトン・カーショー(26)が18日(日本時間19日)、地元でのロッキーズ戦で自身初の無安打無得点試合(ノーヒッター)を達成。許した走者は失策による1人だけで、自己最多の15三振を奪う圧巻の投球だった。大リーグでは同僚のベケットが5月に達成したのに続いて今季2人目の快挙。開幕直後に左肩を痛めて初の故障者リスト(DL)入りを味わうなど苦しんだが、6月はこれで4戦4勝。2度のサイ・ヤング賞を誇る球界のエースが波に乗ってきた。

 両手を突き上げた。9回2死。最後の打者ディカーソンを、この日最速タイの95マイル(153キロ)直球とカーブで追い込むと、最後はスライダーで空振り三振。「特別な試合だ。一生、忘れない」。AP電などによると、本拠地の大歓声の中でカーショーは感無量。試合を見守ったエレン夫人と抱き合い、偉業の喜びを分かち合った。

 制球、球威ともに完璧な107球。捕手のエリスが「こんなえげつないカーブとスライダーを同じ日に投げるなんてひきょうだよ」とあきれるほど変化球が切れた。相手は両リーグ最高打率と最多安打を誇る強力打線。カーショー対策に右打者7人を並べたが、まるで苦にせず三振の山を築く。終わってみれば無四球で自己最多の15奪三振。他のアウトは内野ゴロ8、内野ライナー1、外野フライは3球だけだった。

 7回に先頭打者ディカーソンのゴロを処理した遊撃手ラミレスが送球ミス。完全試合はなくなったが、落ち込む仲間の帽子を拾って「いいプレーだった。気にするな」と励ます余裕ぶり。5月25日のフィリーズ戦で偉業を達成した同僚ベケットに続き、「ベケットに(ノーヒッターの)やり方を教わったんだ。彼に感謝しないと」とおどけて笑った。

 投手史上最高額となる総額2億1500万ドル(約219億円)の7年契約を結んで迎えた今季。開幕早々に左の肩甲骨付近を痛め、メジャー7年目で初めてDL入りした。4月は登板なし。復帰後も2試合で10失点するなど不調が続いていたが、今季10度目の先発で3年連続最優秀防御率の実力を発揮。米サイトのSBネーションが「いつかはやると考えられていた男。誰が球界最高の投手か思い出させた」と報じれば、地元紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)も「カーショーはいつも通り投げただけ」と伝えた。

 大黒柱の不在も響いて出遅れていたチームも、これで3連勝。最大9・5ゲーム差まで離されていた地区首位ジャイアンツとの差も4まで縮めた。「今夜のことは個人的にはすごいことだと思う。でも、プレーオフの勝利で、より輝くんだ」。個人の偉業もチームの勝利あってこそ。左腕の6月は4戦4勝、防御率1・24。上昇気流に乗ったエースとともに西海岸の世界一候補が勢いづく。

 

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