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ー今週開かれた都議会のみんなの党の塩村議員が一般質問しているときに「早く結婚した方がいい」となどと言ったヤジが飛んだと思うんですけれども、知事は議会にいらっしゃって、どのように受け止めていらっしゃるかをお聞かせ下さい。
まず、品位のないヤジは断じて慎むべきだと。
そして都議会の皆さん方が良識に従ってこれはきちんと対応される、知事がどうしろああしろという権限があるわけではなく、議会の話ですから、議会にしっかり対応していただきたいと思っております。
ー私も昨日拝聴しておりまして、上から見ていたんですけれども、1人発言があったあとに、ざわついて笑い声が起きていて、何人が笑っていて、知事もお笑いになっていたように映ったのですが、あのときの状況を説明していただけますか。
あのですね、知事席に座ります。で、あなた、見ていればわかりますが、私が何をやっているかというのは、一言一句聞き漏らさないように、質問者の方をずっと見ています。それわかりますね?そして答弁の時も、その質問者が席に着いたらその人の目を見ながら、明確に答えていますね。そこまではわかりますね?
そうするとね、ざわついたのはわかりますが、何言ってるか、私がここにいて質問者がいて、そっちみてますから、全くわかんないんです。そして、議員がニコッて笑われたんですよ。それで私は何か誰かが面白いことをおっしゃったんで笑われたのかなと。そして同時に笑ったんで、私もあれ何か楽しい事があったのかと思って笑みを浮かべた、それだけの話しです。だからわかりません。
こうして、どう答弁しようかといつもやっているでしょう?それで、議席に議員がお戻りになったんで、私は答弁する責任がありますから、彼女の目を見ながら明確に話しましたね?やっぱりおっしゃったような問題は大切な問題だからしっかり都としてもやりますと言ったんだけれども、そのときに急に泣き始められたので、なんで泣いたかも分からなかったんです。だから私から言えば、なんで泣かれているんだろうと思って…できれば、私の希望で言えば、こう目をみながら一生懸命答えておる私を見てくださればよかったのになという思いで言って…あとでテレビ報道など見ると、こういうことだったと。
私の席からは、彼女の表情見ながら一言一句見ているんで。そういう状況でした。
ー「早く結婚したほうが」というような発言は、知事の方には…
なんにも聞こえないです。なんかざわめいて、私が見ていて、なんか彼女が笑ったんで、何か彼女が笑うようなことを誰かがおっしゃったのかなと。その認識しかない。
ー私には「結婚」というのは聞こえたんですけれども、耳には入らなかったということですか。
彼女の質問を一言一句落とさないようチェックしてるわけですから。なんかざわめいたのは聞こえてているんですが、それが今の現状です。だからそれ以上のことはありません。なんで泣いたのかさえわかんなかったんですよ。
あそこ座ってみてください。質問者のところで、私と同じようになったら必ず鉛筆握って聞いてるでしょう?質問者が順番違えるしれない。そしたら私はこうやって答えないといけないと、それだけ構えてやってるわけです。
だからニコッと笑われたんで、ざわめいたときに、なんかそんなことかなってみんな笑っちゃったんで私もつられて笑みを浮かべたという、それだけの話しです。
ーそうすると、泣かなければ、見過ごされていた?
それはわかりません。他の方は聞いていたかもしれないです。私は答弁の準備に集中していたのでそれはわかりません。仮定の話はわかりません。
ーそうすると、品位のない話があったというのは後の報道で。
そうです。品位のない話は慎むべきだと。
ーヤジそのものについてお聞きしたいんですが、ヤジは"議会の華"とも呼ばれる一方で、本来は議長の許可が無ければ発言は許されないものだと思います。知事も大臣時代にはヤジを浴び続ける経験が…
そんなに浴び続けたわけではないです、いいこともしてますから(笑)
ー知事はそもそもヤジは必要なものだとお思いでしょうか。もう一点、前日の代表質問では教育長が答弁書を取り違えたまま読み上げて最後まで気づかないということがありました。そうすると、問いかける方も答弁する方も緩んでいるなあと。議会が緩んでいるという雰囲気は感じられますでしょうか。
私は議会の在り方にとやかく言う立場ではありません。議院内閣制の立場においては、 大臣ですけれども国会議員としても議場に座っているわけです。投票権も持っていますから。
しかし、これは大統領制ですから。都知事がこうやれ、ああやれということは、本当は感想すら述べちゃいけない。たとえばアメリカ大統領は特別な許可がないかぎり入れないんですよ、議場に。
まあ、ヤジもウィットに富んだ非常に素晴らしいヤジもあるんだけど…まああんまりというのは聞いたことがないなっていう感じがします。
ついでに言うと、私はまだ2回目の都議会ですから。私が緩んでいるとか緩んでいないとか大それた感想を言うだけの資格はないと思います。わかりませんまだ。10年以上いた国会についていうと、ルールがしっかりしていて、みなさんみていてわかると思いますが、予算委員会でも本会議でも、何か問題があったときには議院運営委員会の理事になっている議員がぱっと手を上げれば、他の会派の理事もそこに参集して、議長、委員長と、今こういうことがおかしいんじゃないかと議論をする。そこで速記を中断して"発言は正しかったのか""いや取り消してもらってはこまる"ということがあるんで、そういうことがこの都議会でおやりになっているのかどうか、報道を聞いて、そういう感想を持ちました。大臣ではなく、大臣を守る立場の理事とそうでない会派の理事がやりあうわけで。
まあ何度も申し上げますように。就任4ヶ月で2回都議会を経験しただけですから。私が判断できるだけの材料がありませんが、少なくとも問題になっているような、女性の尊厳を傷つけるようなヤジは断じてやるべきではないと明確に申し上げておきたいと思います。よろしいでしょうか。
ー塩村議員が、発言した議員の処分を議長あてに提出されました。同時にみんなの党から辞職の申入書も提出された。これについては
都議会については都議会が、私の方からとやかく言うことはありません。よろしいでしょうか。
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