東日本大震災人工地震説を裏付ける2分13秒間の「9連続強振動パルス」
3月9日のサンデーモーニングで、東日本大震災が同時に3つの地震が起こっていたことが、大きく報道されていた。
福島沖で3つ目の地震が発生したと。
しかし
真実は伝えられていない。
少なくとも10箇所以上の同時地震=強振動パルス発生(約2分間で)があった。
今まで、多くの人は東日本大震災は一つの地震だと報道され、信じ込まされてきた。
本当は震央も含めれば10連続の「強振動パルス」が南北数百キロにわたって発生していた。
この9連続「強振動パルス」の特徴は、内陸地殻内地震(阪神大震災、ノースリッジ地震)による「強振動パルス」との類似性が 見られる。
「強振動パルス」が発生した場所と、大きな地層のズレがあった場所が必ずしも一致していなかった。
→大きな地層のズレによって「強振動パルス」が発生したということは否定される。
9連続の強振動パルスは、東日本大震災発生から、わずか2分13秒の間に発生している。
震源域の中でも特に強い揺れを出した領域を強震動生成域と言う。
強震動生成域
=「強振動パルスの発生した領域」の面積は、12km2前後と極めて小さい。
→狭い領域で強振動パルスを発生させる源は何なのか?
SPGA1 長さ3.0km 幅 2.0km 面積 6.0 km2
SPGA2 長さ4.0km 幅 3.0 km 面積12.0 km2
SPGA3 長さ4.0 km 幅 2.0km 面積8.0 km2
SPGA4 長さ3.5 km 幅 3.0 km 面積10.5 km2
SPGA5 長さ 3.0km 幅 4.0km 面積12.0 km2
SPGA6 長さ3.0 km 幅 4.0km 面積12.0 km2
SPGA7 長さ6.0km 幅 2.0 km 面積12.0 km2
SPGA8 長さ8.0km 幅 3.0km 面積24.0 km2
SPGA9 長さ 7.0km 幅 7.0 km 面積49.0 km2
また、福島原発直近の海底から3連続強振動パルスが計測されたのは単なる偶然か?
→SPGA5、SPGA6、SPGA7から発生した津波が福島原発を襲った。

福島原発を襲った第一波の津波はSPGA5、SPGA6、SPGA7の強振動生成域からきていた。
東日本大震災が人工地震であるという確たる証拠があるわけではない。
しかし
上記の数々の事実を見れば、人工地震など馬鹿げた戯言だと、完全に否定することはできない。
むしろ、人工地震説なら数々の疑問も氷解する。
参考)
○ビキニ環礁水爆実験では、海底に直径約2キロメートル、深さ73メートルのクレーターが形成された。
○W71 (核弾頭)はマグニチュード7.0の人工地震を起こした。

http://enercon.jp/wp/wp-content/uploads/2013/01/


東日本大震災は5連続地震。(京都大学 川辺秀憲助教の分析)
http://oujyujyu.blog114.fc2.com/blog-entry-2520.html
5連続地震をさらに詳細に分析した結果
(日本地震工学会の詳細な分析ー 野津厚 山田雅行 長尾毅 入倉孝次郎 )
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaee/12/4/12_4_209/_pdf
5連続地震は、震央も含めれば10連続地震(10連続強振動発生)
謎
1) 震央から最も遠いSPGA9の地震モーメントが2番目の大きさ2.00E+19(地震モーメント)→M7.5相当だったのはなぜか?
→震央から最も遠いSPGA9が、わずか2分13秒後に2番目の大きさの強振動を発生したことの不可解さ。
SPGA9は強力な強振動パルスを出しているが、その地域に地震があったと報道されないのはなぜか?
→サンデーモーニングの放送でも福島沖の地震を3番目の地震としているが、SPGA9の領域に地震があったとは報道していない。
強振動は出したが、地震は観測されなかったということ?
2 ) 福島第一原発の直近の海底で3連続強振動が発生したのは偶然なのか?

強振動生成域は下図のSPGA1からSPGA9までの9箇所。
強振動生成域→震源域の中でも特に強い揺れを出した領域を強震動生成域と言う。
強振動の発生時間は2分13秒
震央の発生時間→ 14:46:18
SPGA1の発生時間→ 14:46:43.5 8.00E+18ー地震モーメント
SPGA2の発生時間→ 14:46:46.9 8.00E+18ー地震モーメント
SPGA3の発生時間→ 14:47:33.4 4.00E+18ー地震モーメント
SPGA4の発生時間→ 14:47:26.3 2.10E+19ー地震モーメント
SPGA5の発生時間→ 14:47:57.1 3.00E+18ー地震モーメント
SPGA6の発生時間→ 14:48:04.4 3.00E+18ー地震モーメント
SPGA7の発生時間→ 14:48:15.0 5.00E+18ー地震モーメント
SPGA8の発生時間→ 14:48:25.8 9.00E+18ー地震モーメント
SPGA9の発生時間→ 14:48:30.9 2.00E+19ー地震モーメント

http://adpec.web.nitech.ac.jp/pdf/Sugano.pdf

5連続地震は9連続「強振動パルス」の発生が引き起こしたものであることが明らかにされていた。
9連続「強振動パルス」が大震災発生の14時46分から2分間のわずかな瞬間に発生していた。
「強振動パルス」は
14時46分18秒から14時48分30秒までのわずか2分間で9箇所。
しかも距離は数百キロも離れている。
この9連続「強振動パルス」は阪神大震災と同じ「強振動パルス」を計測。
パルスの形状や周期特性という点で、東北 地方太平洋沖地震の際に観測された「強振動パルス」は、内陸地殻内地震(阪神大震災、ノースリッジ地震)による「強振動パルス」との類似性が 見られる。
(尚、当ブログは阪神大震災も人工地震と主張している。)
地震の専門家は9連続「強振動パルス」の原因をアスペリティに求めた。
しかしアスペリティのズレでは説明ができない。
東北地方太平洋沖地震においては、
地震時に大きくすべった領域と強震動を生成した領域とが必ずしも一致していない。
強振動パルスを発生させた場所では大きなズレが発生していなかった。
つまり
「強振動パルス」は発生したが、大きなズレが発生していない。
このことは、下記のアスペリティの説明と矛盾する。
「アスペリティ」と はもともと、
1 常時は固着している。
2 地震時に大きくすべる。
3 強い地震波を出す。
という3つの条 件を満たす断層面上の領域という意味であった。
しかしながら、
東北地方太平洋沖地震においては、
地震時に大きくすべった領域と強震動を生成した領域とが必ずしも一致しないことが明らかとなってきている。→下図A
なぜ9連続「強振動パルス」が発生したのか?
「アスペリティ」のズレでは9連続「強振動パルス」発生を説明できない。
大きなズレが生じずに
「強振動パルス」だけが発生したメカニズムの謎は
人工地震核爆発説=連続核爆発テロならば、9連続「強振動パルス」の発生の謎を解明できる。
参考 1
ビキニ環礁水爆実験では、海底に直径約2キロメートル、深さ73メートルのクレーターが形成されました。
→最も小さなSPGA1の大きさは 長さ3.0km 幅2.0km
最も大きなSPGA9の大きさは長さ7km 幅7km
参考 2
W71 (核弾頭)はマグニチュード7.0の人工地震を起こした。
W71 (核弾頭)
弾頭 熱核弾頭
直径 42インチ
長さ 101インチ
重量 2,850ポンド
アメリカ合衆国が1971年から1972年にかけて行なった地下核実験((グロメット作戦)のうち、カニキン・プロジェクトにおいてW71は使用された。カニキン・プロジェクトとは、1971年、アリューシャン諸島のアムチトカ島において地下核実験で、核出力は5Mtで地下核実験としては最大規模の記録を出した。またマグニチュード7.0の人工地震も記録している。
http://enercon.jp/wp/wp-content/uploads/2013/01/de04b630fb2cd566eebae587a5a40644.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaee/12/4/12_4_209/_pdf
地震時に大きくすべった領域と強震動を生成した領域とが必ずしも一致しない。
A図

福島沖で3つ目の地震が発生したと。
しかし
真実は伝えられていない。
少なくとも10箇所以上の同時地震=強振動パルス発生(約2分間で)があった。
今まで、多くの人は東日本大震災は一つの地震だと報道され、信じ込まされてきた。
本当は震央も含めれば10連続の「強振動パルス」が南北数百キロにわたって発生していた。
この9連続「強振動パルス」の特徴は、内陸地殻内地震(阪神大震災、ノースリッジ地震)による「強振動パルス」との類似性が 見られる。
「強振動パルス」が発生した場所と、大きな地層のズレがあった場所が必ずしも一致していなかった。
→大きな地層のズレによって「強振動パルス」が発生したということは否定される。
9連続の強振動パルスは、東日本大震災発生から、わずか2分13秒の間に発生している。
震源域の中でも特に強い揺れを出した領域を強震動生成域と言う。
強震動生成域
=「強振動パルスの発生した領域」の面積は、12km2前後と極めて小さい。
→狭い領域で強振動パルスを発生させる源は何なのか?
SPGA1 長さ3.0km 幅 2.0km 面積 6.0 km2
SPGA2 長さ4.0km 幅 3.0 km 面積12.0 km2
SPGA3 長さ4.0 km 幅 2.0km 面積8.0 km2
SPGA4 長さ3.5 km 幅 3.0 km 面積10.5 km2
SPGA5 長さ 3.0km 幅 4.0km 面積12.0 km2
SPGA6 長さ3.0 km 幅 4.0km 面積12.0 km2
SPGA7 長さ6.0km 幅 2.0 km 面積12.0 km2
SPGA8 長さ8.0km 幅 3.0km 面積24.0 km2
SPGA9 長さ 7.0km 幅 7.0 km 面積49.0 km2
また、福島原発直近の海底から3連続強振動パルスが計測されたのは単なる偶然か?
→SPGA5、SPGA6、SPGA7から発生した津波が福島原発を襲った。
福島原発を襲った第一波の津波はSPGA5、SPGA6、SPGA7の強振動生成域からきていた。
東日本大震災が人工地震であるという確たる証拠があるわけではない。
しかし
上記の数々の事実を見れば、人工地震など馬鹿げた戯言だと、完全に否定することはできない。
むしろ、人工地震説なら数々の疑問も氷解する。
参考)
○ビキニ環礁水爆実験では、海底に直径約2キロメートル、深さ73メートルのクレーターが形成された。
○W71 (核弾頭)はマグニチュード7.0の人工地震を起こした。
http://enercon.jp/wp/wp-content/uploads/2013/01/
東日本大震災は5連続地震。(京都大学 川辺秀憲助教の分析)
http://oujyujyu.blog114.fc2.com/blog-entry-2520.html
5連続地震をさらに詳細に分析した結果
(日本地震工学会の詳細な分析ー 野津厚 山田雅行 長尾毅 入倉孝次郎 )
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaee/12/4/12_4_209/_pdf
5連続地震は、震央も含めれば10連続地震(10連続強振動発生)
謎
1) 震央から最も遠いSPGA9の地震モーメントが2番目の大きさ2.00E+19(地震モーメント)→M7.5相当だったのはなぜか?
→震央から最も遠いSPGA9が、わずか2分13秒後に2番目の大きさの強振動を発生したことの不可解さ。
SPGA9は強力な強振動パルスを出しているが、その地域に地震があったと報道されないのはなぜか?
→サンデーモーニングの放送でも福島沖の地震を3番目の地震としているが、SPGA9の領域に地震があったとは報道していない。
強振動は出したが、地震は観測されなかったということ?
2 ) 福島第一原発の直近の海底で3連続強振動が発生したのは偶然なのか?
強振動生成域は下図のSPGA1からSPGA9までの9箇所。
強振動生成域→震源域の中でも特に強い揺れを出した領域を強震動生成域と言う。
強振動の発生時間は2分13秒
震央の発生時間→ 14:46:18
SPGA1の発生時間→ 14:46:43.5 8.00E+18ー地震モーメント
SPGA2の発生時間→ 14:46:46.9 8.00E+18ー地震モーメント
SPGA3の発生時間→ 14:47:33.4 4.00E+18ー地震モーメント
SPGA4の発生時間→ 14:47:26.3 2.10E+19ー地震モーメント
SPGA5の発生時間→ 14:47:57.1 3.00E+18ー地震モーメント
SPGA6の発生時間→ 14:48:04.4 3.00E+18ー地震モーメント
SPGA7の発生時間→ 14:48:15.0 5.00E+18ー地震モーメント
SPGA8の発生時間→ 14:48:25.8 9.00E+18ー地震モーメント
SPGA9の発生時間→ 14:48:30.9 2.00E+19ー地震モーメント
http://adpec.web.nitech.ac.jp/pdf/Sugano.pdf
5連続地震は9連続「強振動パルス」の発生が引き起こしたものであることが明らかにされていた。
9連続「強振動パルス」が大震災発生の14時46分から2分間のわずかな瞬間に発生していた。
「強振動パルス」は
14時46分18秒から14時48分30秒までのわずか2分間で9箇所。
しかも距離は数百キロも離れている。
この9連続「強振動パルス」は阪神大震災と同じ「強振動パルス」を計測。
パルスの形状や周期特性という点で、東北 地方太平洋沖地震の際に観測された「強振動パルス」は、内陸地殻内地震(阪神大震災、ノースリッジ地震)による「強振動パルス」との類似性が 見られる。
(尚、当ブログは阪神大震災も人工地震と主張している。)
地震の専門家は9連続「強振動パルス」の原因をアスペリティに求めた。
しかしアスペリティのズレでは説明ができない。
東北地方太平洋沖地震においては、
地震時に大きくすべった領域と強震動を生成した領域とが必ずしも一致していない。
強振動パルスを発生させた場所では大きなズレが発生していなかった。
つまり
「強振動パルス」は発生したが、大きなズレが発生していない。
このことは、下記のアスペリティの説明と矛盾する。
「アスペリティ」と はもともと、
1 常時は固着している。
2 地震時に大きくすべる。
3 強い地震波を出す。
という3つの条 件を満たす断層面上の領域という意味であった。
しかしながら、
東北地方太平洋沖地震においては、
地震時に大きくすべった領域と強震動を生成した領域とが必ずしも一致しないことが明らかとなってきている。→下図A
なぜ9連続「強振動パルス」が発生したのか?
「アスペリティ」のズレでは9連続「強振動パルス」発生を説明できない。
大きなズレが生じずに
「強振動パルス」だけが発生したメカニズムの謎は
人工地震核爆発説=連続核爆発テロならば、9連続「強振動パルス」の発生の謎を解明できる。
参考 1
ビキニ環礁水爆実験では、海底に直径約2キロメートル、深さ73メートルのクレーターが形成されました。
→最も小さなSPGA1の大きさは 長さ3.0km 幅2.0km
最も大きなSPGA9の大きさは長さ7km 幅7km
参考 2
W71 (核弾頭)はマグニチュード7.0の人工地震を起こした。
W71 (核弾頭)
弾頭 熱核弾頭
直径 42インチ
長さ 101インチ
重量 2,850ポンド
アメリカ合衆国が1971年から1972年にかけて行なった地下核実験((グロメット作戦)のうち、カニキン・プロジェクトにおいてW71は使用された。カニキン・プロジェクトとは、1971年、アリューシャン諸島のアムチトカ島において地下核実験で、核出力は5Mtで地下核実験としては最大規模の記録を出した。またマグニチュード7.0の人工地震も記録している。
http://enercon.jp/wp/wp-content/uploads/2013/01/de04b630fb2cd566eebae587a5a40644.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaee/12/4/12_4_209/_pdf
地震時に大きくすべった領域と強震動を生成した領域とが必ずしも一致しない。
A図
東日本大震災の大津波は「爆発による付加体のずれ」によって発生した。
深さ7キロの浅い場所で「第二のすべり」が発生した。
(14時46分18秒の「第一のすべり」=本震から約60秒後に)
「第二のすべり」は海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべり。
(http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2011/12.html)
→爆発を暗示している。
この「第二のすべり」が大津波を発生させた。
「第二のすべり」によって「付加体」が大きく動いたことで発生した。
なぜ「付加体」が大きく動いたのか?
通説ではプレートの跳ね上がりが「付加体」を持ち上げたとされている。
しかし
下図を見れば、この「第二のすべり」はプレート境界より2~3km浅い地点で発生。
(「第二のすべり」がプレートの跳ね上がりであるなら、プレート境界上で「第二のすべり」が発生するはずである。)
つまり
「第二のすべり」はプレートの跳ね上がりが原因ではない。
一度に岩盤を破壊するような現象がプレート境界より上で発生する自然現象は有り得ない。
人工的に爆発を起こす方法しか、プレート境界より2~3km浅い地点で「第二のすべり」を発生させる要因は考えられない。
そして
付加体の根の部分を爆発させる方法は今後も行われる可能性を否定できない。
http://www-solid.eps.s.u-tokyo.ac.jp/nantro~/touhoku.html

「第二のすべり」はプレート境界で発生していない。
プレート境界より2~3km浅い地点で発生。
尚
下図断面図は広範囲の地域を1つの断面図にまとめているため、「第二のずれ」発生地点の正確な断面図ではない。
しかし「第一のずれ」も断面図に記載されていることから、「第二のずれ」発生地点の断面をおおむね正確に表示しているとみなしました。
http://www.niitsuma-geolab.net/archives/47

別の断面図
プレート境界では「第二のずれ」は発生していない。
http://www.jamstec.go.jp/chikyu/magazine/j/special/no14-1/index.html

深さ7kmの地点で「第二のずれ」が発生
http://www.nikkei.com/article/DGXDASDG1902V_Z10C11A5CR8001/

http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/YOTIKYO/11seikahoukoku/koukai/r0501.1.11.htm
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/YOTIKYO/11seikahoukoku/koukai/r0501.1f2.11.jpg
深さ7km付近で地震は発生していない
東京大学地震研究所
1994年三陸はるか沖地震の震源域の西側領域で人工地震探査

東日本大震災発生直後の津波高さが急上昇し、5mにも達した。
その原因は
堆積物が塊となった「付加体」が地震によって浮き上がるようにずれたことに起因する。
(「付加体」とは
プレートの移動によって運ばれてきた泥や砂が大陸プレートの境界部分にたまってできた塊。)
通説では
「付加体」が地震によって浮き上がるようにずれた原因は
→地震によって、陸のプレートとともに付加体も跳ね上がり、そもそも「付加体」はすべり易い物質であるため、過剰にすべってしまった。
しかし
「付加体」を浮き上がるようにずれさせた現象は、地震による大陸プレートの跳ね上がりではない。
なぜなら
上図の海溝付近の断面図を見れば、プレート境界上で発生するはずの「第二のすべり」が
プレート境界より2~3km浅い場所で突然発生しているから。
プレート境界より2~3km浅い場所には「第二のすべり」を引き起こす要因が存在しない。


http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20110927/1317096604

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201105260101.html
震災後に海洋機構が調べたところ、海底が南東方向に約50メートル、上に約7メートル動いていた。
辻健京都大助教らは、プレート境界がずれると同時に、分岐した断層=付加体も動いたことで断面がくさび形をした海底全体が上に飛び出すようになると推定。
海底の動きが大きくなり、津波が高くなった原因の一つと分析している。

付加体ができる過程
http://www5b.biglobe.ne.jp/~ueta/accrete.htm

震災後に海洋機構が調べたところ、海底が南東方向に約50メートル、上に約7メートル動いていた。
辻健京都大助教らは、プレート境界がずれると同時に、分岐した断層=付加体も動いたことで断面がくさび形をした海底全体が上に飛び出すようになると推定。
海底の動きが大きくなり、津波が高くなった原因の一つと分析している。

http://plaza.rakuten.co.jp/cactuslover/diary/201104120000/
東北大の今村文彦教授(津波工学)は、これらを分析。震源となったプレート境界面から、上向きに急角度で枝分かれした「分岐断層」=付加体が同時にずれると、今回の大津波を説明できることを推定した。

http://blogs.yahoo.co.jp/xrbpr193/6288165.html
【パルス状の海面上昇】
岩手県釜石市の沖合50~80キロメートルの海底にケーブル津波計が設置されていました。このケーブル津波計は、地震発生から約10分後までに、2メートル弱の海面上昇を記録していましたが、地震発生から約13分後、突如5メートル近くも海面が上昇していたことを記録したのです。(図2参照)
図2 釜石沖沖合50㎞(TM1)と80㎞(TM2)の地点で海底ケーブル津波計が捉えた津波
このパルス状の鋭角な津波こそ、東日本の太平洋沿岸地域に大きな被害をもたらした張本人なのですが、そこには、これまでに解明されたことのない、驚くべき津波発生の仕組みが隠されていたのです。
それは、日本海溝に近い三陸沖の浅い海底で、55メートルもの断層のすべりがなければ、この5メートルを超える切り立った津波は発生しない、という事実だったのです。
陸のプレートと海のプレートが固着を起こすのは、海底からの深さが約10~40キロメートルの比較的深い部分で、ここでマグニチュード9.0の地震が起こると、20メートル程度のプレートが跳ね上がった(すべった)ことになります。
しかし、これだけでは5メートルを超える津波は観測されることはなく、この高さの津波を起こすには、10キロメートルよりも浅い部分で55メートルというすべり量(海底変動)が必要なのです。
ところが10キロメートルより浅い部分では圧力が小さいため、プレート間に固着が起こらないと考えられてきました。固着が起こらないのでひずみを溜めることなく、日常的にズルズルと小さなすべりが起きているか、大きな地震の後、時間をかけて静かにすべるかの、いずれかであると考えられてきました。
つまり10キロメートルより浅い部分が一挙に55メートルもすべることなどこれまでの常識ではあり得ないのです。
【陸のプレートに正断層】
2008年海洋開発研究機構が、潜水調査船「しんかい6500」で、水深3500メートルの深海に正断層を撮影していました。海底に高さ100~150メートルもある切り立った壁面を持つ壁が25キロメートルも続いていたのです。
しかもこの崖は、形成されてからそれほど時間がたっていません。なぜなら、形成されてから時間が経っていると表面にマンガンが付着して汚れてしまう(マンガンコーティング)のですが、この壁にはマンガンコーティングは見られませんでした。
陸側のプレートでは、海側のプレートの圧力を受けて圧縮場になり、逆断層ができるのに、引張場でできる正断層ができている。(図3参照)
しかもこの正断層によって1キロメートル近い地層のずれ(オフセット)が生じているのです。一体この正断層はどうしてできたのでしょうか。
図3 圧縮場と引張場
(圧縮場では逆断層の地震、引張場は正断層の地震となる)
【付加体とオーバーシュート】
日本海溝では、陸のプレートの下に、海のプレートが沈み込んでいます。海のプレートにはホスト・グラーベン構造と呼ばれるノコギリの歯のような凹凸があって海溝軸付近に溜まる堆積物をはぎ取るようにして、地球の内部に運んで行きます。
この海溝軸付近の、堆積物の溜まった部分は、「付加体」と呼ばれています。付加体は岩石化していない柔らかい物質であるため、プレートと固着を起こすことはなく、すべりやすい物質なのです。
そして、先の正断層は、この付加体の西の端に存在しています。ここに大きなオフセットを持った正断層が存在するいうことは、過去に日本海溝の付加体全体が大きく東の方向にすべったことを推測させます。
固着を起こさず、ひずみのエネルギーを蓄積しない付加体で大きなすべりが起こる。そう、オーバーシュート(「過剰すべり」又は「すべり過ぎ」)が起きているのではないか、と考えられたのです。
【巨大津波のメカニズム】
つまりこうです。
海のプレートと陸のプレートが固着して、海のプレートが陸のプレートを地球内部へと引きずり込んでいく。それに伴ってすべりやすい付加体も地球内部へ引きずられていく。ひずみの蓄積が限界を迎えると、耐えられなくなった陸のプレートが跳ね上がる。普通の地震の発生です。(プレート境界型地震)
この普通の地震によって、陸のプレートとともに付加体も跳ね上がりますが、そもそもすべり易い物質であるため、過剰にすべってしまう。これがオーバーシュートです。
このすべり過ぎによって陸側の岩盤が海の方向に大きく伸び、そこが引張場になって正断層が形成される。しかも、プレート境界断層に比べてより垂直に近い角度を持っている。
これは、オーバーシュートによって、付加体がより垂直に近い方向にポンと飛び出したことを想像させます。海底面が垂直に近い方向に大きく隆起すれば、当然、その上にある海水は高く持ち上げられることになる。その海水が重力の復元力によって四方に広がり、巨大津波になる。(図4参照)
図4 付加体周辺で発生したオーバーシュート
今回の東北地方太平洋沖地震で、これが起こったとすると、釜石沖で観測された5メートルのパルス状の津波がなぜ発生したかの疑問にうまく答えることができます。付加体が垂直に近い方向にオーバーシュートするなら、鋭角な、パルス状の津波が発生してもおかしくないのです。
【観測データが意味するもの】
2008年に「しんかい6500」で、先に述べた正断層を見つけた後に、東北大学の研究チームがこの崖のある正断層を挟む形で地震計や圧力計などの観測機器を設置していたのです。
そして、まさにこの設置場所を舞台として、東北太平洋沖地震が発生したのです。しかも、巨大なパルス状の津波の発生から考えて、この正断層付近でオーバーシュートが起こった可能性があるのです。
この観測の結果、地殻変動のデータは、驚くべきものでした。
問題の正断層の付近で、海底面が5メートルも隆起し、しかも海側(東)に向かって40~50メートル近くも動いていたのです。
この浅い部分ではプレート間の固着は起こらないので、ひずみを解放して大きなすべりが発生したとは考えにくく、先に述べたように、プレート境界の深部でプレートの固着部分の破壊が起って陸のプレートが跳ね上がり、大きな地震が発生する。これに誘発されて、付加体がオーバーシュートし、その結果、海側へ40~50メートル移動し、海底面が5メートル隆起して巨大津波が発生する。
さらなる観測データの分析で、実際にオーバーシュートが起こっていたのかどうかが明らかになることが期待されています。
【地震波の分析によるオーバシュートの証明】
2011年5月、東京大学の井上准教授らがスタンフォード大学と共同で世界各地の地震波データを分析して、東北地方太平洋沖地震の破壊プロセスを解明し、その結果をアメリカの科学雑誌「サイエンス」に発表しました。
①最初の3秒間はプレート境界浅部でゆるやかな初期破壊が起きる。
②発生後40秒までにプレート境界深部、すなわち陸地の方向に向かって破壊すべりが進展する。
③発生後60秒に、一番浅い部分、すなわち海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべりが起こる。
④その後、破壊すべりはプレート境界を深部へ、つまり陸地方向へ向かって再び進展し、90秒後に海岸線近くの地下深部まで到達した。
この4つの破壊プロセスのうち、巨大津波を引き起こしたのは③で、海溝付近での大きなすべりが、「すべり過ぎ」るほどすべったために巨大津波を引き起こした。
この現象を「ダイナミックオーバーシュート(動的過剰すべり)」と呼びました。
また、①③がプレート境界浅部、②④は深部で発生し、身体に感じるようなガタガタという高周波の地震波は②④の深部からしか放射されていない。
これによって、今回の地震には「二面性」があると指摘し、こうまとめています。
「東北沖地震は、浅部での静かだが大きなすべりと深部でのガタガタすべりの共存する現象であった。このことは今後の、沈み込むプレート境界での地震の発生パターンを予測する際の鍵を握る。・・・東北沖地震は、深部のガタガタすべりが浅部の静かなすべりを誘発したかもしれない。」
こうして、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震によってあの巨大な津波が発生したと考えられるのです。今後の観測データによる裏付けを期待しましょう。
(14時46分18秒の「第一のすべり」=本震から約60秒後に)
「第二のすべり」は海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべり。
(http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2011/12.html)
→爆発を暗示している。
この「第二のすべり」が大津波を発生させた。
「第二のすべり」によって「付加体」が大きく動いたことで発生した。
なぜ「付加体」が大きく動いたのか?
通説ではプレートの跳ね上がりが「付加体」を持ち上げたとされている。
しかし
下図を見れば、この「第二のすべり」はプレート境界より2~3km浅い地点で発生。
(「第二のすべり」がプレートの跳ね上がりであるなら、プレート境界上で「第二のすべり」が発生するはずである。)
つまり
「第二のすべり」はプレートの跳ね上がりが原因ではない。
一度に岩盤を破壊するような現象がプレート境界より上で発生する自然現象は有り得ない。
人工的に爆発を起こす方法しか、プレート境界より2~3km浅い地点で「第二のすべり」を発生させる要因は考えられない。
そして
付加体の根の部分を爆発させる方法は今後も行われる可能性を否定できない。
http://www-solid.eps.s.u-tokyo.ac.jp/nantro~/touhoku.html
「第二のすべり」はプレート境界で発生していない。
プレート境界より2~3km浅い地点で発生。
尚
下図断面図は広範囲の地域を1つの断面図にまとめているため、「第二のずれ」発生地点の正確な断面図ではない。
しかし「第一のずれ」も断面図に記載されていることから、「第二のずれ」発生地点の断面をおおむね正確に表示しているとみなしました。
http://www.niitsuma-geolab.net/archives/47
別の断面図
プレート境界では「第二のずれ」は発生していない。
http://www.jamstec.go.jp/chikyu/magazine/j/special/no14-1/index.html
深さ7kmの地点で「第二のずれ」が発生
http://www.nikkei.com/article/DGXDASDG1902V_Z10C11A5CR8001/
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/YOTIKYO/11seikahoukoku/koukai/r0501.1.11.htm
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/YOTIKYO/11seikahoukoku/koukai/r0501.1f2.11.jpg
深さ7km付近で地震は発生していない
東京大学地震研究所
1994年三陸はるか沖地震の震源域の西側領域で人工地震探査
東日本大震災発生直後の津波高さが急上昇し、5mにも達した。
その原因は
堆積物が塊となった「付加体」が地震によって浮き上がるようにずれたことに起因する。
(「付加体」とは
プレートの移動によって運ばれてきた泥や砂が大陸プレートの境界部分にたまってできた塊。)
通説では
「付加体」が地震によって浮き上がるようにずれた原因は
→地震によって、陸のプレートとともに付加体も跳ね上がり、そもそも「付加体」はすべり易い物質であるため、過剰にすべってしまった。
しかし
「付加体」を浮き上がるようにずれさせた現象は、地震による大陸プレートの跳ね上がりではない。
なぜなら
上図の海溝付近の断面図を見れば、プレート境界上で発生するはずの「第二のすべり」が
プレート境界より2~3km浅い場所で突然発生しているから。
プレート境界より2~3km浅い場所には「第二のすべり」を引き起こす要因が存在しない。
http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20110927/1317096604
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201105260101.html
震災後に海洋機構が調べたところ、海底が南東方向に約50メートル、上に約7メートル動いていた。
辻健京都大助教らは、プレート境界がずれると同時に、分岐した断層=付加体も動いたことで断面がくさび形をした海底全体が上に飛び出すようになると推定。
海底の動きが大きくなり、津波が高くなった原因の一つと分析している。
付加体ができる過程
http://www5b.biglobe.ne.jp/~ueta/accrete.htm
震災後に海洋機構が調べたところ、海底が南東方向に約50メートル、上に約7メートル動いていた。
辻健京都大助教らは、プレート境界がずれると同時に、分岐した断層=付加体も動いたことで断面がくさび形をした海底全体が上に飛び出すようになると推定。
海底の動きが大きくなり、津波が高くなった原因の一つと分析している。
http://plaza.rakuten.co.jp/cactuslover/diary/201104120000/
東北大の今村文彦教授(津波工学)は、これらを分析。震源となったプレート境界面から、上向きに急角度で枝分かれした「分岐断層」=付加体が同時にずれると、今回の大津波を説明できることを推定した。
http://blogs.yahoo.co.jp/xrbpr193/6288165.html
【パルス状の海面上昇】
岩手県釜石市の沖合50~80キロメートルの海底にケーブル津波計が設置されていました。このケーブル津波計は、地震発生から約10分後までに、2メートル弱の海面上昇を記録していましたが、地震発生から約13分後、突如5メートル近くも海面が上昇していたことを記録したのです。(図2参照)
図2 釜石沖沖合50㎞(TM1)と80㎞(TM2)の地点で海底ケーブル津波計が捉えた津波
このパルス状の鋭角な津波こそ、東日本の太平洋沿岸地域に大きな被害をもたらした張本人なのですが、そこには、これまでに解明されたことのない、驚くべき津波発生の仕組みが隠されていたのです。
それは、日本海溝に近い三陸沖の浅い海底で、55メートルもの断層のすべりがなければ、この5メートルを超える切り立った津波は発生しない、という事実だったのです。
陸のプレートと海のプレートが固着を起こすのは、海底からの深さが約10~40キロメートルの比較的深い部分で、ここでマグニチュード9.0の地震が起こると、20メートル程度のプレートが跳ね上がった(すべった)ことになります。
しかし、これだけでは5メートルを超える津波は観測されることはなく、この高さの津波を起こすには、10キロメートルよりも浅い部分で55メートルというすべり量(海底変動)が必要なのです。
ところが10キロメートルより浅い部分では圧力が小さいため、プレート間に固着が起こらないと考えられてきました。固着が起こらないのでひずみを溜めることなく、日常的にズルズルと小さなすべりが起きているか、大きな地震の後、時間をかけて静かにすべるかの、いずれかであると考えられてきました。
つまり10キロメートルより浅い部分が一挙に55メートルもすべることなどこれまでの常識ではあり得ないのです。
【陸のプレートに正断層】
2008年海洋開発研究機構が、潜水調査船「しんかい6500」で、水深3500メートルの深海に正断層を撮影していました。海底に高さ100~150メートルもある切り立った壁面を持つ壁が25キロメートルも続いていたのです。
しかもこの崖は、形成されてからそれほど時間がたっていません。なぜなら、形成されてから時間が経っていると表面にマンガンが付着して汚れてしまう(マンガンコーティング)のですが、この壁にはマンガンコーティングは見られませんでした。
陸側のプレートでは、海側のプレートの圧力を受けて圧縮場になり、逆断層ができるのに、引張場でできる正断層ができている。(図3参照)
しかもこの正断層によって1キロメートル近い地層のずれ(オフセット)が生じているのです。一体この正断層はどうしてできたのでしょうか。
図3 圧縮場と引張場
(圧縮場では逆断層の地震、引張場は正断層の地震となる)
【付加体とオーバーシュート】
日本海溝では、陸のプレートの下に、海のプレートが沈み込んでいます。海のプレートにはホスト・グラーベン構造と呼ばれるノコギリの歯のような凹凸があって海溝軸付近に溜まる堆積物をはぎ取るようにして、地球の内部に運んで行きます。
この海溝軸付近の、堆積物の溜まった部分は、「付加体」と呼ばれています。付加体は岩石化していない柔らかい物質であるため、プレートと固着を起こすことはなく、すべりやすい物質なのです。
そして、先の正断層は、この付加体の西の端に存在しています。ここに大きなオフセットを持った正断層が存在するいうことは、過去に日本海溝の付加体全体が大きく東の方向にすべったことを推測させます。
固着を起こさず、ひずみのエネルギーを蓄積しない付加体で大きなすべりが起こる。そう、オーバーシュート(「過剰すべり」又は「すべり過ぎ」)が起きているのではないか、と考えられたのです。
【巨大津波のメカニズム】
つまりこうです。
海のプレートと陸のプレートが固着して、海のプレートが陸のプレートを地球内部へと引きずり込んでいく。それに伴ってすべりやすい付加体も地球内部へ引きずられていく。ひずみの蓄積が限界を迎えると、耐えられなくなった陸のプレートが跳ね上がる。普通の地震の発生です。(プレート境界型地震)
この普通の地震によって、陸のプレートとともに付加体も跳ね上がりますが、そもそもすべり易い物質であるため、過剰にすべってしまう。これがオーバーシュートです。
このすべり過ぎによって陸側の岩盤が海の方向に大きく伸び、そこが引張場になって正断層が形成される。しかも、プレート境界断層に比べてより垂直に近い角度を持っている。
これは、オーバーシュートによって、付加体がより垂直に近い方向にポンと飛び出したことを想像させます。海底面が垂直に近い方向に大きく隆起すれば、当然、その上にある海水は高く持ち上げられることになる。その海水が重力の復元力によって四方に広がり、巨大津波になる。(図4参照)
図4 付加体周辺で発生したオーバーシュート
今回の東北地方太平洋沖地震で、これが起こったとすると、釜石沖で観測された5メートルのパルス状の津波がなぜ発生したかの疑問にうまく答えることができます。付加体が垂直に近い方向にオーバーシュートするなら、鋭角な、パルス状の津波が発生してもおかしくないのです。
【観測データが意味するもの】
2008年に「しんかい6500」で、先に述べた正断層を見つけた後に、東北大学の研究チームがこの崖のある正断層を挟む形で地震計や圧力計などの観測機器を設置していたのです。
そして、まさにこの設置場所を舞台として、東北太平洋沖地震が発生したのです。しかも、巨大なパルス状の津波の発生から考えて、この正断層付近でオーバーシュートが起こった可能性があるのです。
この観測の結果、地殻変動のデータは、驚くべきものでした。
問題の正断層の付近で、海底面が5メートルも隆起し、しかも海側(東)に向かって40~50メートル近くも動いていたのです。
この浅い部分ではプレート間の固着は起こらないので、ひずみを解放して大きなすべりが発生したとは考えにくく、先に述べたように、プレート境界の深部でプレートの固着部分の破壊が起って陸のプレートが跳ね上がり、大きな地震が発生する。これに誘発されて、付加体がオーバーシュートし、その結果、海側へ40~50メートル移動し、海底面が5メートル隆起して巨大津波が発生する。
さらなる観測データの分析で、実際にオーバーシュートが起こっていたのかどうかが明らかになることが期待されています。
【地震波の分析によるオーバシュートの証明】
2011年5月、東京大学の井上准教授らがスタンフォード大学と共同で世界各地の地震波データを分析して、東北地方太平洋沖地震の破壊プロセスを解明し、その結果をアメリカの科学雑誌「サイエンス」に発表しました。
①最初の3秒間はプレート境界浅部でゆるやかな初期破壊が起きる。
②発生後40秒までにプレート境界深部、すなわち陸地の方向に向かって破壊すべりが進展する。
③発生後60秒に、一番浅い部分、すなわち海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべりが起こる。
④その後、破壊すべりはプレート境界を深部へ、つまり陸地方向へ向かって再び進展し、90秒後に海岸線近くの地下深部まで到達した。
この4つの破壊プロセスのうち、巨大津波を引き起こしたのは③で、海溝付近での大きなすべりが、「すべり過ぎ」るほどすべったために巨大津波を引き起こした。
この現象を「ダイナミックオーバーシュート(動的過剰すべり)」と呼びました。
また、①③がプレート境界浅部、②④は深部で発生し、身体に感じるようなガタガタという高周波の地震波は②④の深部からしか放射されていない。
これによって、今回の地震には「二面性」があると指摘し、こうまとめています。
「東北沖地震は、浅部での静かだが大きなすべりと深部でのガタガタすべりの共存する現象であった。このことは今後の、沈み込むプレート境界での地震の発生パターンを予測する際の鍵を握る。・・・東北沖地震は、深部のガタガタすべりが浅部の静かなすべりを誘発したかもしれない。」
こうして、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震によってあの巨大な津波が発生したと考えられるのです。今後の観測データによる裏付けを期待しましょう。
東日本大震災発生(14時46分18秒)の60秒後の爆発が大津波を起こした。②
東日本大震災直発生時(14時46分18秒)の地震を
「第一のすべり」。
東日本大震災直発生から60秒後の地震(14時47分18秒)を
「第二のすべり」とする。
60秒後に発生した「第二のすべり」は「第一のすべり」の影響で起こったのではない。
「第二のすべり」は「第一のすべり」と関係なく発生した。
http://oujyujyu.blog114.fc2.com/blog-entry-2364.html
①図を見れば、60秒後(14時47分18秒)に「第二のすべり」の破壊進行方向は東から西へ向かった。
尚
赤い部分のすべりが大きい場所は、プレート境界に存在する「ずれやすい粘土層」の範囲が相当広いことを示している。
②図と③図を見れば、60秒後(14時47分18秒)に破壊方向は①図とは逆に西から東へ破壊が一気に起こり、
その結果、分岐断層を隆起させ大津波を引き起こした。
「第二のすべり」の発生した場所を境界にして全く逆の破壊が爆発的に進んでいった。
このような「異常な破壊」は自然では有り得ない。
一方
人工的にこの「異常な破壊」を起こすことは可能であると推定される。
プレートの境界部分と分岐断層の境目を狙った爆発が、再度起きれば、同じ大津波が起こる可能性がある。
なぜなら
ちきゅう号で、簡単にプレート付近の調査を行えたことが、それを証明している。
④図は地下800mでの核実験。
→尚 ちきゅうが調査した「ずれやすい粘土層」は海底下850m付近に存在する。
核爆発による大きな力は、左右前後方向に大きく加わる。
人工的な爆発地点を境に反対方向に破壊が進む。
北米プレートは、「ずれやすい粘土層」の上に存在するので、爆発力で北米プレートを動かす可能性がある。
②図にある「分岐した断層」の境目で人工的な爆発を起こせば、「分岐した断層」の割れ目が広がり、
「分岐した断層」と「プレート境界」に囲まれた部分が
「一つの固まり」となり、一体的に大きく動き、大津波を発生させる。
http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/topics/TohokuTaiheiyo_20110311/inversion/
①

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201105260101.html
②
この場所を震災後に海洋機構が調べたところ、
海底が南東方向に約50メートル、上に約7メートル動いていた。

http://nationalgeographic.jp/nng/article/20120215/299297/index6.shtml
③

④
http://labaq.com/archives/51067767.html


http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120820-OYT1T00697.htm
海溝付近で、複数の断層が新たに作られ、プレート(岩板)の破壊が海底まで到達

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110813-OYT1T00405.htm
掘削場所は枝分かれした断層を貫通する。

http://members.jcom.home.ne.jp/mikedo/news_Geology_Tikyuu.htm
掘削調査の結果
プレート境界は「ずれやすい粘土層」でできていた。

http://plaza.rakuten.co.jp/cactuslover/diary/201104120000/
震源となったプレート境界面から、
上向きに急角度で枝分かれした「分岐断層」が同時にずれると、今回の大津波を説明できることを推定した。
⑤図にあるプレートの跳ね上がりは有り得ない。
なぜなら、プレート境界はすべりやすい粘土層であるため、歪が蓄積しないから。
「第一のすべり」。
東日本大震災直発生から60秒後の地震(14時47分18秒)を
「第二のすべり」とする。
60秒後に発生した「第二のすべり」は「第一のすべり」の影響で起こったのではない。
「第二のすべり」は「第一のすべり」と関係なく発生した。
http://oujyujyu.blog114.fc2.com/blog-entry-2364.html
①図を見れば、60秒後(14時47分18秒)に「第二のすべり」の破壊進行方向は東から西へ向かった。
尚
赤い部分のすべりが大きい場所は、プレート境界に存在する「ずれやすい粘土層」の範囲が相当広いことを示している。
②図と③図を見れば、60秒後(14時47分18秒)に破壊方向は①図とは逆に西から東へ破壊が一気に起こり、
その結果、分岐断層を隆起させ大津波を引き起こした。
「第二のすべり」の発生した場所を境界にして全く逆の破壊が爆発的に進んでいった。
このような「異常な破壊」は自然では有り得ない。
一方
人工的にこの「異常な破壊」を起こすことは可能であると推定される。
プレートの境界部分と分岐断層の境目を狙った爆発が、再度起きれば、同じ大津波が起こる可能性がある。
なぜなら
ちきゅう号で、簡単にプレート付近の調査を行えたことが、それを証明している。
④図は地下800mでの核実験。
→尚 ちきゅうが調査した「ずれやすい粘土層」は海底下850m付近に存在する。
核爆発による大きな力は、左右前後方向に大きく加わる。
人工的な爆発地点を境に反対方向に破壊が進む。
北米プレートは、「ずれやすい粘土層」の上に存在するので、爆発力で北米プレートを動かす可能性がある。
②図にある「分岐した断層」の境目で人工的な爆発を起こせば、「分岐した断層」の割れ目が広がり、
「分岐した断層」と「プレート境界」に囲まれた部分が
「一つの固まり」となり、一体的に大きく動き、大津波を発生させる。
http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/topics/TohokuTaiheiyo_20110311/inversion/
①
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201105260101.html
②
この場所を震災後に海洋機構が調べたところ、
海底が南東方向に約50メートル、上に約7メートル動いていた。
http://nationalgeographic.jp/nng/article/20120215/299297/index6.shtml
③
④
http://labaq.com/archives/51067767.html
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120820-OYT1T00697.htm
海溝付近で、複数の断層が新たに作られ、プレート(岩板)の破壊が海底まで到達
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110813-OYT1T00405.htm
掘削場所は枝分かれした断層を貫通する。
http://members.jcom.home.ne.jp/mikedo/news_Geology_Tikyuu.htm
掘削調査の結果
プレート境界は「ずれやすい粘土層」でできていた。
http://plaza.rakuten.co.jp/cactuslover/diary/201104120000/
震源となったプレート境界面から、
上向きに急角度で枝分かれした「分岐断層」が同時にずれると、今回の大津波を説明できることを推定した。
⑤図にあるプレートの跳ね上がりは有り得ない。
なぜなら、プレート境界はすべりやすい粘土層であるため、歪が蓄積しないから。
ちきゅう号による東日本大震災の海底調査は大津波爆発説を裏付ける。
東日本大震災直発生時(14時46分18秒)の地震を
「第一のすべり」。
東日本大震災直発生から60秒後の地震(14時47分18秒)を
「第二のすべり」とする。
大津波発生の謎を解く鍵は「第二のすべり」にある。
「第二のすべり」が大津波を引き起こした。
ところが
一般には、大津波発生の過程は、「プレートの跳ね上がり」だと信じられている。
東日本大震災大津波発生の原因(通説)
数百年にわたって、蓄積された歪が、地震がきっかけで、一気に開放された。
その凄まじいエネルギーが大津波を発生させたとされている。
両プレートは界面は殆ど滑らず、下図に示すように、歪みが溜まっていきます。
数百年に亘って蓄積された歪みが解放されて起きたのが3/11地震。

http://www.jamstec.go.jp/chikyu/magazine/j/special/no14-1/index.html

しかし
「津波プレート跳ね上がり説」を否定する意見もあった。
海溝付近ではプレートのくっつきが弱く、ひずみを普段から解放し、断層はずれないという説。
探査船ちきゅう号の調査結果は「津波プレート跳ね上がり説」を否定するものだった。
探査船ちきゅう号が、水深6900mの海底下850mまでの掘削調査を行い、
ずれ動いたとみられる層を見つけた。
ずれ動いたとみられる層は「すべりやすい粘土層」。
層の厚さは最大で5m程度。
粘土の中でも摩擦が小さく、ずれやすいスメクタイトという鉱物が多く含まれていた。
ちきゅうが調査した場所は、
ずれ動いた震源域の中でも、「とくにずれが大きい場所」
=「第二のすべり」が発生した場所(深さ7kmのプレート境界付近)
(ちきゅうは今年4~5月、宮城県・牡鹿半島沖220キロで掘削を行った。
ここは日本海溝の西側で、海底下に太平洋プレートと北米プレートの境界がある。
境界がずれ動いた震源域の中でも、とくにずれが大きい場所。)
「第二のすべり」が発生した場所は「すべりやすい粘土層」だった。
「第二のすべり」が発生した場所は、くっつきが弱く、ひずみを普段から解放していた。)
従って
ひずみが蓄積してプレートが跳ね上がり、「第二のすべり」が発生したという説は否定される。
数百年にわたって、蓄積された歪が、地震がきっかけで、一気に開放されたという説=「津波プレート跳ね上がり説」はありえない。
それでは何が、
爆発的な破壊をもたらし、
大津波を発生させ
300km上空まで、大気の波を発生させたのか?
もはや
人工的な爆発しかありえないでしょう。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/585103/

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120820-OYT1T00697.htm
大震災、海溝付近で断層のズレ発見…定説覆す
巨大地震
東日本大震災(マグニチュード9・0)によって、これまで地震時に断層がずれると考えられていなかった海溝付近で、複数の断層が新たに作られ、プレート(岩板)の破壊が海底まで到達していたことを、海洋研究開発機構の小平秀一上席研究員らがみつけた。
海溝型巨大地震に伴う地下構造の変化を詳細にとらえた成果で、19日の科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版に掲載された。
東日本大震災は、地下の深いところにある、陸側の北米プレートと海側の太平洋プレートの境界の断層のずれで起きたとされる。
プレートのくっつきが強く、ひずみがたまっていた。これに比べ、海溝付近ではプレートのくっつきが弱く、ひずみを普段から解放し、断層はずれないというのが定説だった。
http://members.jcom.home.ne.jp/mikedo/news_Geology_Tikyuu.htm
津波、粘土層がずれ発生? 東日本大震災 探査船が調査(asahi.com)よりH24.09.21紹介
東日本大震災は、なぜあれほど大きな被害をもたらしたのか。答えの手がかりになる粘土の地層が、地球深部探査船「ちきゅう」による震源域の掘削で見つかった。プレート境界が50メートルもずれて巨大津波が起きたのは、この地層が原因の一つだった可能性がある。
ちきゅうは今年4~5月、宮城県・牡鹿半島沖220キロで掘削を行った。ここは日本海溝の西側で、海底下に太平洋プレートと北米プレートの境界がある。境界がずれ動いた震源域の中でも、とくにずれが大きい場所で、巨大津波を起こした。
堺市で17日まで開かれた日本地質学会で、掘削試料の分析結果を発表した筑波大の氏家恒太郎准教授らによると、水深6900メートルの海底下850メートルまで掘り進めたら、821メートル付近で、ずれ動いたとみられる層が見つかった。
査船「ちきゅう」、震災震源の地層を回収(asahi.com)よりH24.05.26紹介
地球深部探査船「ちきゅう」を使い、東日本大震災を起こした震源域の海底のボーリング調査をしていた海洋研究開発機構は25日、調査航海を終えたと発表した。宮城県の220キロ沖で、地震が起きた場所と見られる太平洋プレートと北米プレートの境界の地層を回収できたという。
宮城沖の水深約6900メートルで約850メートルまで掘削することに成功したという。今後、回収した地層に含まれる岩石の分析と、プレート境界の滑りやすさなどを調べ、巨大地震が起きたメカニズムを探る。プレート境界で地震後に発生した摩擦熱を調べる温度計の設置は、悪天候や水中カメラの故障などで断念し、今夏に再び挑戦するという。
海面下7740m…「ちきゅう」が掘削最深記録(読売新聞)よりH24.04.29紹介
海洋研究開発機構は27日、日本海溝付近の海底を調査している地球深部探査船「ちきゅう」(5万6700トン)のドリルが海面下7740メートルに達し、海洋の科学掘削としては世界最深を更新したと発表した。
ちきゅうは、東日本大震災で巨大津波を起こした海底の震源域を調査するため、今年4月に静岡県の清水港を出発。宮城県・牡鹿半島の沖約220キロに停泊し、先端にドリルをつけたパイプを下ろしていった。水深6883・5メートルの海底に着いた後、センサーで地層の放射線などを測りながら海底下856・5メートルまで掘り抜き、海面下7740メートルに到達した。
海洋の科学掘削では、米国船が1978年にマリアナ海溝で達成した7049・5メートルがこれまでの最深だった。
ちきゅう:震源解明に挑む 水深6910mを掘削(毎日新聞)よりH24.04.14紹介
海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)の地球深部探査船「ちきゅう」(約5万6700トン)が、宮城県牡鹿半島の約220キロ沖で、東日本大震災をもたらした巨大地震のメカニズムを探るため、震源掘削に向けた作業を進めている。11~13日に乗船取材した。調査は5月24日まで続く。
地震後間もないプレート(岩板)境界の断層(海底下約850メートル)を掘り抜く世界で初めての試み。ここ数日は、強風やしけが続いたため作業が遅れ、掘削開始は今月15日ごろになる見通し。水深6910メートルの海底で最初の掘削を始め、海底下1000メートルまで掘り進める。
船上では、技師らが海底の状態を見る水中カメラをワイヤで海中に下ろしたり、地殻の岩石の性質を分析しながら掘り進めるドリルパイプの設置準備をしたりしていた。研究者たちは断層近くに埋める温度計の点検などを行った。
10カ国28人の研究チームを率いる共同首席研究者のジェームズ・ジロウ・モリ京都大防災研究所教授(地震学)は「地震学、地質学、海洋科学の専門家を集め、この地震で実際に何が起きたかを突き止めて社会に説明する責任がある」と語った。
新型の海洋資源調査船を公開=2種の掘削装置搭載-石油ガス機構(時事通信)よりH24.03.24紹介
独立行政法人、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は21日、海洋資源の探査、開発を行う新型調査船「白嶺(はくれい)」(6283トン)を公開した。2種類の大型掘削装置に加え、最新鋭の調査機器を搭載。エネルギー資源獲得の重要性が増す中、次世代ガス資源「メタンハイドレート」をはじめ、日本近海に豊富に存在するとされる海洋資源の調査を加速する。
南海トラフ:巨大地震の巣探る 7キロ掘削、岩石調べ津波予測--高知大など研究チーム /高知(毎日新聞)よりH24.02.29紹介
国内の地質学者や地球物理学者らの共同研究チームが今秋、南海地震震源域の南海トラフ海底を約7キロ掘削して岩石を採取する調査を行う。岩石を分析することで南海地震がどれぐらいの巨大津波を引き起こすかを調べる。
研究チームは東大や京大、高知大などの研究者約70人が参加。調査の詳細は高知大で28日開幕する「プレート沈み込み帯の巨大地震に関わる国際研究集会」で発表する。
調査は海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」を使い、9月19日~来年1月31日に実施。和歌山・紀伊半島の南東沖約120キロの海底に掘削装置を下ろして海面から約10キロ下まで掘り進み、フィリピン海プレートの岩石を取り出す。
採取した岩石の性質や強度を調べることで、南海地震発生のメカニズムや前兆現象、地震発生帯周辺の水圧などを明らかにしていく。
研究チームの1人、高知大の橋本善孝准教授=理学=は「南海トラフの掘削は科学史上初めて。断層に何が起きて巨大地震や大津波が発生するのか、明らかにしていきたい」と話している。
http://fanblogs.jp/anmari/archive/190/0
堺市で17日まで開かれた日本地質学会で、掘削試料の分析結果を発表した筑波大の氏家准教授らによると、水深6900mの海底下850mまで掘り進めたら、851m付近で、ずれ動いたとみられる層が見つかった。
層の厚さは最大で5m程度。
粘土の中でも摩擦が小さくずれやすいスメクタイトという鉱物が多く含まれていた。
→ 東海・東南海地震の震源地とされる地域にもあるのだろうか?
実際にずれていたら、摩擦熱による温度上昇があった可能性があり、「ちきゅう」を運用している海洋研究開発機構は、温度計を設置した。
プレート跳ね上がり地震
イラストにあるように、海側の太平洋プレートとフィリピン海プレートは、もぐりこみながら、日本の大部分がのっている陸側の北米プレートとユーラシアプレートを一緒に引きずっていきます。
よって陸側の北米とユーラシアプレートは圧縮されたり引っ張られたりします。
限界に達すると岩盤が割れて破壊が起こり、ゴムが放たれるように元の位置に戻ろうとします。
その巨大な跳ね上がりは、上にある海水を動かし津波を発生させます。
これを、プレート境界型地震(または海溝型地震)といいます。
「第一のすべり」。
東日本大震災直発生から60秒後の地震(14時47分18秒)を
「第二のすべり」とする。
大津波発生の謎を解く鍵は「第二のすべり」にある。
「第二のすべり」が大津波を引き起こした。
ところが
一般には、大津波発生の過程は、「プレートの跳ね上がり」だと信じられている。
東日本大震災大津波発生の原因(通説)
数百年にわたって、蓄積された歪が、地震がきっかけで、一気に開放された。
その凄まじいエネルギーが大津波を発生させたとされている。
両プレートは界面は殆ど滑らず、下図に示すように、歪みが溜まっていきます。
数百年に亘って蓄積された歪みが解放されて起きたのが3/11地震。
http://www.jamstec.go.jp/chikyu/magazine/j/special/no14-1/index.html
しかし
「津波プレート跳ね上がり説」を否定する意見もあった。
海溝付近ではプレートのくっつきが弱く、ひずみを普段から解放し、断層はずれないという説。
探査船ちきゅう号の調査結果は「津波プレート跳ね上がり説」を否定するものだった。
探査船ちきゅう号が、水深6900mの海底下850mまでの掘削調査を行い、
ずれ動いたとみられる層を見つけた。
ずれ動いたとみられる層は「すべりやすい粘土層」。
層の厚さは最大で5m程度。
粘土の中でも摩擦が小さく、ずれやすいスメクタイトという鉱物が多く含まれていた。
ちきゅうが調査した場所は、
ずれ動いた震源域の中でも、「とくにずれが大きい場所」
=「第二のすべり」が発生した場所(深さ7kmのプレート境界付近)
(ちきゅうは今年4~5月、宮城県・牡鹿半島沖220キロで掘削を行った。
ここは日本海溝の西側で、海底下に太平洋プレートと北米プレートの境界がある。
境界がずれ動いた震源域の中でも、とくにずれが大きい場所。)
「第二のすべり」が発生した場所は「すべりやすい粘土層」だった。
「第二のすべり」が発生した場所は、くっつきが弱く、ひずみを普段から解放していた。)
従って
ひずみが蓄積してプレートが跳ね上がり、「第二のすべり」が発生したという説は否定される。
数百年にわたって、蓄積された歪が、地震がきっかけで、一気に開放されたという説=「津波プレート跳ね上がり説」はありえない。
それでは何が、
爆発的な破壊をもたらし、
大津波を発生させ
300km上空まで、大気の波を発生させたのか?
もはや
人工的な爆発しかありえないでしょう。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/585103/
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120820-OYT1T00697.htm
大震災、海溝付近で断層のズレ発見…定説覆す
巨大地震
東日本大震災(マグニチュード9・0)によって、これまで地震時に断層がずれると考えられていなかった海溝付近で、複数の断層が新たに作られ、プレート(岩板)の破壊が海底まで到達していたことを、海洋研究開発機構の小平秀一上席研究員らがみつけた。
海溝型巨大地震に伴う地下構造の変化を詳細にとらえた成果で、19日の科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版に掲載された。
東日本大震災は、地下の深いところにある、陸側の北米プレートと海側の太平洋プレートの境界の断層のずれで起きたとされる。
プレートのくっつきが強く、ひずみがたまっていた。これに比べ、海溝付近ではプレートのくっつきが弱く、ひずみを普段から解放し、断層はずれないというのが定説だった。
http://members.jcom.home.ne.jp/mikedo/news_Geology_Tikyuu.htm
津波、粘土層がずれ発生? 東日本大震災 探査船が調査(asahi.com)よりH24.09.21紹介
東日本大震災は、なぜあれほど大きな被害をもたらしたのか。答えの手がかりになる粘土の地層が、地球深部探査船「ちきゅう」による震源域の掘削で見つかった。プレート境界が50メートルもずれて巨大津波が起きたのは、この地層が原因の一つだった可能性がある。
ちきゅうは今年4~5月、宮城県・牡鹿半島沖220キロで掘削を行った。ここは日本海溝の西側で、海底下に太平洋プレートと北米プレートの境界がある。境界がずれ動いた震源域の中でも、とくにずれが大きい場所で、巨大津波を起こした。
堺市で17日まで開かれた日本地質学会で、掘削試料の分析結果を発表した筑波大の氏家恒太郎准教授らによると、水深6900メートルの海底下850メートルまで掘り進めたら、821メートル付近で、ずれ動いたとみられる層が見つかった。
査船「ちきゅう」、震災震源の地層を回収(asahi.com)よりH24.05.26紹介
地球深部探査船「ちきゅう」を使い、東日本大震災を起こした震源域の海底のボーリング調査をしていた海洋研究開発機構は25日、調査航海を終えたと発表した。宮城県の220キロ沖で、地震が起きた場所と見られる太平洋プレートと北米プレートの境界の地層を回収できたという。
宮城沖の水深約6900メートルで約850メートルまで掘削することに成功したという。今後、回収した地層に含まれる岩石の分析と、プレート境界の滑りやすさなどを調べ、巨大地震が起きたメカニズムを探る。プレート境界で地震後に発生した摩擦熱を調べる温度計の設置は、悪天候や水中カメラの故障などで断念し、今夏に再び挑戦するという。
海面下7740m…「ちきゅう」が掘削最深記録(読売新聞)よりH24.04.29紹介
海洋研究開発機構は27日、日本海溝付近の海底を調査している地球深部探査船「ちきゅう」(5万6700トン)のドリルが海面下7740メートルに達し、海洋の科学掘削としては世界最深を更新したと発表した。
ちきゅうは、東日本大震災で巨大津波を起こした海底の震源域を調査するため、今年4月に静岡県の清水港を出発。宮城県・牡鹿半島の沖約220キロに停泊し、先端にドリルをつけたパイプを下ろしていった。水深6883・5メートルの海底に着いた後、センサーで地層の放射線などを測りながら海底下856・5メートルまで掘り抜き、海面下7740メートルに到達した。
海洋の科学掘削では、米国船が1978年にマリアナ海溝で達成した7049・5メートルがこれまでの最深だった。
ちきゅう:震源解明に挑む 水深6910mを掘削(毎日新聞)よりH24.04.14紹介
海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)の地球深部探査船「ちきゅう」(約5万6700トン)が、宮城県牡鹿半島の約220キロ沖で、東日本大震災をもたらした巨大地震のメカニズムを探るため、震源掘削に向けた作業を進めている。11~13日に乗船取材した。調査は5月24日まで続く。
地震後間もないプレート(岩板)境界の断層(海底下約850メートル)を掘り抜く世界で初めての試み。ここ数日は、強風やしけが続いたため作業が遅れ、掘削開始は今月15日ごろになる見通し。水深6910メートルの海底で最初の掘削を始め、海底下1000メートルまで掘り進める。
船上では、技師らが海底の状態を見る水中カメラをワイヤで海中に下ろしたり、地殻の岩石の性質を分析しながら掘り進めるドリルパイプの設置準備をしたりしていた。研究者たちは断層近くに埋める温度計の点検などを行った。
10カ国28人の研究チームを率いる共同首席研究者のジェームズ・ジロウ・モリ京都大防災研究所教授(地震学)は「地震学、地質学、海洋科学の専門家を集め、この地震で実際に何が起きたかを突き止めて社会に説明する責任がある」と語った。
新型の海洋資源調査船を公開=2種の掘削装置搭載-石油ガス機構(時事通信)よりH24.03.24紹介
独立行政法人、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は21日、海洋資源の探査、開発を行う新型調査船「白嶺(はくれい)」(6283トン)を公開した。2種類の大型掘削装置に加え、最新鋭の調査機器を搭載。エネルギー資源獲得の重要性が増す中、次世代ガス資源「メタンハイドレート」をはじめ、日本近海に豊富に存在するとされる海洋資源の調査を加速する。
南海トラフ:巨大地震の巣探る 7キロ掘削、岩石調べ津波予測--高知大など研究チーム /高知(毎日新聞)よりH24.02.29紹介
国内の地質学者や地球物理学者らの共同研究チームが今秋、南海地震震源域の南海トラフ海底を約7キロ掘削して岩石を採取する調査を行う。岩石を分析することで南海地震がどれぐらいの巨大津波を引き起こすかを調べる。
研究チームは東大や京大、高知大などの研究者約70人が参加。調査の詳細は高知大で28日開幕する「プレート沈み込み帯の巨大地震に関わる国際研究集会」で発表する。
調査は海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」を使い、9月19日~来年1月31日に実施。和歌山・紀伊半島の南東沖約120キロの海底に掘削装置を下ろして海面から約10キロ下まで掘り進み、フィリピン海プレートの岩石を取り出す。
採取した岩石の性質や強度を調べることで、南海地震発生のメカニズムや前兆現象、地震発生帯周辺の水圧などを明らかにしていく。
研究チームの1人、高知大の橋本善孝准教授=理学=は「南海トラフの掘削は科学史上初めて。断層に何が起きて巨大地震や大津波が発生するのか、明らかにしていきたい」と話している。
http://fanblogs.jp/anmari/archive/190/0
堺市で17日まで開かれた日本地質学会で、掘削試料の分析結果を発表した筑波大の氏家准教授らによると、水深6900mの海底下850mまで掘り進めたら、851m付近で、ずれ動いたとみられる層が見つかった。
層の厚さは最大で5m程度。
粘土の中でも摩擦が小さくずれやすいスメクタイトという鉱物が多く含まれていた。
→ 東海・東南海地震の震源地とされる地域にもあるのだろうか?
実際にずれていたら、摩擦熱による温度上昇があった可能性があり、「ちきゅう」を運用している海洋研究開発機構は、温度計を設置した。
プレート跳ね上がり地震
イラストにあるように、海側の太平洋プレートとフィリピン海プレートは、もぐりこみながら、日本の大部分がのっている陸側の北米プレートとユーラシアプレートを一緒に引きずっていきます。
よって陸側の北米とユーラシアプレートは圧縮されたり引っ張られたりします。
限界に達すると岩盤が割れて破壊が起こり、ゴムが放たれるように元の位置に戻ろうとします。
その巨大な跳ね上がりは、上にある海水を動かし津波を発生させます。
これを、プレート境界型地震(または海溝型地震)といいます。
東日本大震災発生(14時46分18秒)の60秒後の爆発が大津波を起こした。
東日本大震災直発生時(14時46分18秒)の地震を
「第一のすべり」。
東日本大震災直発生から60秒後の地震(14時47分18秒)を
「第二のすべり」とする。
前回のブログで60秒後に発生した「第二のすべり」は「第一のすべり」の影響で起こったのではない。
「第二のすべり」は「第一のすべり」と関係なく発生したと書きました。
http://oujyujyu.blog114.fc2.com/blog-entry-2364.html
それでは「第二のすべり」の特徴はどのようなものであったか?
「第二のすべり」の特徴を知ることが大津波発生の謎を解く鍵となる。
井出哲東大准教授が「第二のすべり」の特徴を下記のように報告している。
東日本大震災発生(14時46分18秒)の約60秒後のすべりの特徴。
① 海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべり。
② 上方(東向き)から下方(西向き)へと破壊すべりの進行方向転換が起きた。
(プレート境界を深部から、陸地に向かって進展し、約90秒で海岸線近くに達する。)
③「第二のすべり」に伴う海底面の変動が巨大津波を引き起こした主要因である。
④「第二のすべり」の発生した深さは7キロ。
(震源の深さは、平均海水面(標高0m)からの深さをいいます。)
つまり
「第二のすべり」の特徴は
岩盤を一度に破壊するすべり。
→「第二のすべり」は「第一のすべり」とは全く関係なく発生し、突然に岩盤が一度に破壊した。
「第二のすべり」は破壊の進行方向を逆転させた。
原因もなく、岩盤が一度に破壊し、地震の方向を逆転させる自然現象はありえない。
岩盤を一度に破壊させ、地震の方向を逆転させるという現象
→爆発(核爆発)があったとしか考えられない。
また
「第二のすべり」の発生した深さは7キロ。
震源の深さは、平均海水面(標高0m)からの深さをいいます。
震源の深さが7kmと発表されているので、水深7000mの海底で地震が発生したとすると、海底からの深さは0kmということ。
つまり
「第二のすべり」は海底0mで発生したことになる。
→海底0mだとすれば、核爆発を起こすのに、海底掘削を行う必要はない。
海溝付近の断面図から、深さ7キロに爆発物を仕掛けるのに掘削する労力は、ほとんど必要ない。
http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20110428/

14時46分18秒に「第一のすべり」が発生した。
発生後に破壊は西から東へと進んでいった。
50秒前後から「第二のすべり」が発生。
「第二のすべり」が発生直後から、破壊が東から西へ逆転し始める。
http://www.iwate-np.co.jp/311shinsai/y2012/m01/sh1201221.html

地震の時間経過は「第二のすべり」は「第一のすべり」の影響を受けていないことを示している。
1 311震源地ー14時46分18秒
2 津波発生ポイントー14時47分18秒
3 311地震セントロイドー14時47分31秒
破壊の速度は秒速0.53km
→311震源地からセントロイド震源場所まで38kmを73秒かかった。
そのとき
70km以上離れた津波発生ポイントでは、既に破壊が始まっていた。

地震による破壊は西から東に向かって拡大していった。
ところが
「第二のすべり」の直後から破壊の方向が逆転した。

http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/topics/TohokuTaiheiyo_20110311/inversion/

http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2011/12.html
2011/5/20
東北沖地震の二面性
— 浅部のすべり過ぎと深部の高周波震動 —
発表者
井出 哲 (東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 准教授)
発表概要
東北地方太平洋沖地震の破壊プロセスを地震波の分析により解明した。 地震はプレート境界浅部では、海溝まで達する大きなすべりを引き起こし、さらにすべり過ぎることにより巨大な津波を発生させた。 一方で人が感じるような高周波の地震波(ガタガタ震動)はむしろプレート境界深部から放射された。 この奇妙な二面性は、地震発生プロセスの理解にとって重要である。
発表内容
図1:3つの観測点における本震と前震の観測波形の比較。右は左の図の時刻0周辺の拡大図。本震のほうがむしろゆるやかな立ち上がりである。
拡大画像
図2:破壊プロセスの分析結果。左は最終的なすべり量、右は6つの時刻でのすべり速度の分布を表す。左図の下に全体的な時間変化を示す。左図白い線が海溝の位置。
拡大画像
図3:4つの段階の概念図
拡大画像
図4:高周波波動とすべりの分布。右図のすべり分布中に各色で示した時刻(単位は秒で地震発生時がゼロ)に放出されたS波が各観測点に到達する時刻を左図に線で示す。
拡大画像
3月11日の東北地方太平洋沖地震(以下東北沖地震と略す)は、日本史上最大のマグニチュード9という規模で東日本一帯を襲い、広範囲での揺れと巨大な津波によって日本社会に大混乱を巻き起こしている。地震発生時に、海底下の岩盤で破壊すべりはどのように進行したのか?これを解明することは、今回の地震による災害から未来への教訓を得るために、まず解決しなければならない問題である。当研究室は米国スタンフォード大学と共同で世界各地の地震波データを解析し、東北沖地震の全体的な破壊プロセスを解明した。その結果からは、マグニチュード9という近代地震学史上も希な巨大地震であるがゆえの、研究者も驚くような一種異様な二面的振る舞いが浮かび上がってきた。
今回主に用いたのは全世界のデジタル地震観測網で観測された地震波記録である。図1はその記録の例であり、3月11日の本震とその2日前に発生したマグニチュード7.3の前震の波形を比較している。この比較から最初の奇妙な点として、前震の地震波より本震の地震波の方がゆるやかに始まっていることに気づく(図1)。本震は約3秒の間、ためらいがちに破壊し始めたのである。
さらに分析を進めた結果、破壊すべりは次のように進行したことがわかった(図2がデータ、図3が概念図)。最初の3秒の初期破壊(①)の後、次の40秒間はプレート境界深部、陸地方向へ向かって破壊すべりが進展する(②)。このときに宮城県を中心に最初の大きな地震波が到達する。一方プレート境界浅部ではこの時点まではあまり破壊すべりが進行していないが、約60秒に一番浅い部分、つまり海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべりが起きる(③)。このすべりに伴う海底面の変動が巨大津波を引き起こした主要因である。その直後、破壊すべり(注1)はプレート境界を深部へ、陸地に向かって再び進展し、約90秒で海岸線近くに達する(④)。つまり上方(東向き)から下方(西向き)へと破壊すべりの進行方向転換が起きるのである(注:すべる領域が変化するのであり、陸側が海側に乗り上げるという運動は変化しない)。これもあまりこれまでに報告例の少ない奇妙な振る舞いである。最大すべり量は30メートル(数値には倍半分程度の不確定性あり)である。大きなすべりの領域を取り囲むように余震が起きていて、これは東北沖地震に限らず巨大地震一般でよく知られた観察事実である。但し大きなすべりの領域は地震発生直後の報道で伝えられたほど大きなものではなく、むしろ海溝近傍に集中したコンパクト(それでも差し渡し300キロメートル超)なものである。
地震に伴う災害は主に津波によって引き起こされた。その津波を引き起こしたのが③の海溝付近の大きなすべりである。このすべりは地震以前に蓄えられていた力を100%解放するだけでなく、さらに「すべり過ぎ」るほどすべったために、大きな津波を引き起こした。これがダイナミックオーバーシュート(動的過剰すべり)と呼ばれる現象である。東北沖地震のダイナミックオーバーシュートはもうひとつの奇妙な現象となって現れている。沈み込み帯の地震ではプレート境界をはさんで陸側が海側に乗り上げる(逆断層地震)。その反対、陸側が海側に対してずり落ちるような地震(正断層地震)はまず起きない。ところが地震直後マグニチュード6程度の正断層地震が2つ発生した(図2)。すべり過ぎた分のおつりとしてずるずるっと戻ったようである。このような報告例は未だかつてない。今回ダイナミックオーバーシュートがいかに大きかったかが示唆される。
4つの段階のうち①と③は主にプレート境界浅部、②と④は深部で起きた。日本列島で観測された地震波のうち特に、体に感じるようなガタガタという高周波の地震波はこのうち②と④の深部の破壊すべりからしか放射されていない。これは各地への地震波到達タイミングから明らかである(図4)。そして海溝近傍での最大のすべりからはこのような地震波はあまり放出されなかった。これが東北沖地震の性質を決定づける二面性である。
東北沖地震は、浅部での静かだが大きなすべりと深部でのガタガタすべりの共存する現象であった。このことは今後の、沈み込むプレート境界での地震の発生パターンを予測する際の鍵をにぎる。基本的には、このすべりの性質の違いは境界面の摩擦特性と応力場の特徴を反映したものであろう。但し両者が互いに影響するかしないかで起きる地震の振る舞いは大きく異なる。東北沖地震は、深部のガタガタすべりが浅部の静かなすべりを誘発したかもしれない。両方が存在したために全部まとめてみると普通の地震に見える点も奇妙である。(一方浅部の静かなすべりだけが起きた地震として知られているのが1896年明治三陸地震(マグニチュード8程度)、深部のガタガタすべりだけが起きる地震で有名なのは釜石沖で何度も起きている繰り返し地震、東北沖とは逆に浅部が深部を誘発したのが1994年三陸はるか沖地震、とその起こり方は多様である。)プレート境界の性質に対するこのようなイメージはこれまでにも漠然と考えていた研究者はいるだろうが、まだ十分理解されていない。今後重要な研究対象となるだろう。
「第一のすべり」。
東日本大震災直発生から60秒後の地震(14時47分18秒)を
「第二のすべり」とする。
前回のブログで60秒後に発生した「第二のすべり」は「第一のすべり」の影響で起こったのではない。
「第二のすべり」は「第一のすべり」と関係なく発生したと書きました。
http://oujyujyu.blog114.fc2.com/blog-entry-2364.html
それでは「第二のすべり」の特徴はどのようなものであったか?
「第二のすべり」の特徴を知ることが大津波発生の謎を解く鍵となる。
井出哲東大准教授が「第二のすべり」の特徴を下記のように報告している。
東日本大震災発生(14時46分18秒)の約60秒後のすべりの特徴。
① 海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべり。
② 上方(東向き)から下方(西向き)へと破壊すべりの進行方向転換が起きた。
(プレート境界を深部から、陸地に向かって進展し、約90秒で海岸線近くに達する。)
③「第二のすべり」に伴う海底面の変動が巨大津波を引き起こした主要因である。
④「第二のすべり」の発生した深さは7キロ。
(震源の深さは、平均海水面(標高0m)からの深さをいいます。)
つまり
「第二のすべり」の特徴は
岩盤を一度に破壊するすべり。
→「第二のすべり」は「第一のすべり」とは全く関係なく発生し、突然に岩盤が一度に破壊した。
「第二のすべり」は破壊の進行方向を逆転させた。
原因もなく、岩盤が一度に破壊し、地震の方向を逆転させる自然現象はありえない。
岩盤を一度に破壊させ、地震の方向を逆転させるという現象
→爆発(核爆発)があったとしか考えられない。
また
「第二のすべり」の発生した深さは7キロ。
震源の深さは、平均海水面(標高0m)からの深さをいいます。
震源の深さが7kmと発表されているので、水深7000mの海底で地震が発生したとすると、海底からの深さは0kmということ。
つまり
「第二のすべり」は海底0mで発生したことになる。
→海底0mだとすれば、核爆発を起こすのに、海底掘削を行う必要はない。
海溝付近の断面図から、深さ7キロに爆発物を仕掛けるのに掘削する労力は、ほとんど必要ない。
http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20110428/
14時46分18秒に「第一のすべり」が発生した。
発生後に破壊は西から東へと進んでいった。
50秒前後から「第二のすべり」が発生。
「第二のすべり」が発生直後から、破壊が東から西へ逆転し始める。
http://www.iwate-np.co.jp/311shinsai/y2012/m01/sh1201221.html
地震の時間経過は「第二のすべり」は「第一のすべり」の影響を受けていないことを示している。
1 311震源地ー14時46分18秒
2 津波発生ポイントー14時47分18秒
3 311地震セントロイドー14時47分31秒
破壊の速度は秒速0.53km
→311震源地からセントロイド震源場所まで38kmを73秒かかった。
そのとき
70km以上離れた津波発生ポイントでは、既に破壊が始まっていた。
地震による破壊は西から東に向かって拡大していった。
ところが
「第二のすべり」の直後から破壊の方向が逆転した。
http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/topics/TohokuTaiheiyo_20110311/inversion/
http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2011/12.html
2011/5/20
東北沖地震の二面性
— 浅部のすべり過ぎと深部の高周波震動 —
発表者
井出 哲 (東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 准教授)
発表概要
東北地方太平洋沖地震の破壊プロセスを地震波の分析により解明した。 地震はプレート境界浅部では、海溝まで達する大きなすべりを引き起こし、さらにすべり過ぎることにより巨大な津波を発生させた。 一方で人が感じるような高周波の地震波(ガタガタ震動)はむしろプレート境界深部から放射された。 この奇妙な二面性は、地震発生プロセスの理解にとって重要である。
発表内容
図1:3つの観測点における本震と前震の観測波形の比較。右は左の図の時刻0周辺の拡大図。本震のほうがむしろゆるやかな立ち上がりである。
拡大画像
図2:破壊プロセスの分析結果。左は最終的なすべり量、右は6つの時刻でのすべり速度の分布を表す。左図の下に全体的な時間変化を示す。左図白い線が海溝の位置。
拡大画像
図3:4つの段階の概念図
拡大画像
図4:高周波波動とすべりの分布。右図のすべり分布中に各色で示した時刻(単位は秒で地震発生時がゼロ)に放出されたS波が各観測点に到達する時刻を左図に線で示す。
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3月11日の東北地方太平洋沖地震(以下東北沖地震と略す)は、日本史上最大のマグニチュード9という規模で東日本一帯を襲い、広範囲での揺れと巨大な津波によって日本社会に大混乱を巻き起こしている。地震発生時に、海底下の岩盤で破壊すべりはどのように進行したのか?これを解明することは、今回の地震による災害から未来への教訓を得るために、まず解決しなければならない問題である。当研究室は米国スタンフォード大学と共同で世界各地の地震波データを解析し、東北沖地震の全体的な破壊プロセスを解明した。その結果からは、マグニチュード9という近代地震学史上も希な巨大地震であるがゆえの、研究者も驚くような一種異様な二面的振る舞いが浮かび上がってきた。
今回主に用いたのは全世界のデジタル地震観測網で観測された地震波記録である。図1はその記録の例であり、3月11日の本震とその2日前に発生したマグニチュード7.3の前震の波形を比較している。この比較から最初の奇妙な点として、前震の地震波より本震の地震波の方がゆるやかに始まっていることに気づく(図1)。本震は約3秒の間、ためらいがちに破壊し始めたのである。
さらに分析を進めた結果、破壊すべりは次のように進行したことがわかった(図2がデータ、図3が概念図)。最初の3秒の初期破壊(①)の後、次の40秒間はプレート境界深部、陸地方向へ向かって破壊すべりが進展する(②)。このときに宮城県を中心に最初の大きな地震波が到達する。一方プレート境界浅部ではこの時点まではあまり破壊すべりが進行していないが、約60秒に一番浅い部分、つまり海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべりが起きる(③)。このすべりに伴う海底面の変動が巨大津波を引き起こした主要因である。その直後、破壊すべり(注1)はプレート境界を深部へ、陸地に向かって再び進展し、約90秒で海岸線近くに達する(④)。つまり上方(東向き)から下方(西向き)へと破壊すべりの進行方向転換が起きるのである(注:すべる領域が変化するのであり、陸側が海側に乗り上げるという運動は変化しない)。これもあまりこれまでに報告例の少ない奇妙な振る舞いである。最大すべり量は30メートル(数値には倍半分程度の不確定性あり)である。大きなすべりの領域を取り囲むように余震が起きていて、これは東北沖地震に限らず巨大地震一般でよく知られた観察事実である。但し大きなすべりの領域は地震発生直後の報道で伝えられたほど大きなものではなく、むしろ海溝近傍に集中したコンパクト(それでも差し渡し300キロメートル超)なものである。
地震に伴う災害は主に津波によって引き起こされた。その津波を引き起こしたのが③の海溝付近の大きなすべりである。このすべりは地震以前に蓄えられていた力を100%解放するだけでなく、さらに「すべり過ぎ」るほどすべったために、大きな津波を引き起こした。これがダイナミックオーバーシュート(動的過剰すべり)と呼ばれる現象である。東北沖地震のダイナミックオーバーシュートはもうひとつの奇妙な現象となって現れている。沈み込み帯の地震ではプレート境界をはさんで陸側が海側に乗り上げる(逆断層地震)。その反対、陸側が海側に対してずり落ちるような地震(正断層地震)はまず起きない。ところが地震直後マグニチュード6程度の正断層地震が2つ発生した(図2)。すべり過ぎた分のおつりとしてずるずるっと戻ったようである。このような報告例は未だかつてない。今回ダイナミックオーバーシュートがいかに大きかったかが示唆される。
4つの段階のうち①と③は主にプレート境界浅部、②と④は深部で起きた。日本列島で観測された地震波のうち特に、体に感じるようなガタガタという高周波の地震波はこのうち②と④の深部の破壊すべりからしか放射されていない。これは各地への地震波到達タイミングから明らかである(図4)。そして海溝近傍での最大のすべりからはこのような地震波はあまり放出されなかった。これが東北沖地震の性質を決定づける二面性である。
東北沖地震は、浅部での静かだが大きなすべりと深部でのガタガタすべりの共存する現象であった。このことは今後の、沈み込むプレート境界での地震の発生パターンを予測する際の鍵をにぎる。基本的には、このすべりの性質の違いは境界面の摩擦特性と応力場の特徴を反映したものであろう。但し両者が互いに影響するかしないかで起きる地震の振る舞いは大きく異なる。東北沖地震は、深部のガタガタすべりが浅部の静かなすべりを誘発したかもしれない。両方が存在したために全部まとめてみると普通の地震に見える点も奇妙である。(一方浅部の静かなすべりだけが起きた地震として知られているのが1896年明治三陸地震(マグニチュード8程度)、深部のガタガタすべりだけが起きる地震で有名なのは釜石沖で何度も起きている繰り返し地震、東北沖とは逆に浅部が深部を誘発したのが1994年三陸はるか沖地震、とその起こり方は多様である。)プレート境界の性質に対するこのようなイメージはこれまでにも漠然と考えていた研究者はいるだろうが、まだ十分理解されていない。今後重要な研究対象となるだろう。