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遠隔操作事件 誤認逮捕の苦しみを証言
6月20日 20時47分

パソコンの遠隔操作事件の裁判で誤って逮捕された男性の1人が初めて法廷に出て、「頭が真っ白になり理不尽な勾留がつらくて、認めたほうがいいのではと思った時期もあった」などと、誤認逮捕されていた間の苦しみを証言しました。

パソコンの遠隔操作事件で威力業務妨害などの罪に問われている元会社員、片山祐輔被告(32)の裁判が20日、東京地方裁判所で開かれ、一連の事件で誤って逮捕された4人の男性のうち三重県の男性が初めて証言しました。
男性は「逮捕されたときは頭が真っ白になり理不尽な勾留がつらくて、認めたほうがいいのではと思った時期もあった。片山被告は捜査機関に恨みがあったのかもしれないが、関係のない第三者を陥れるやり方しかできなかったのかと思う」と述べました。
また、爆破予告のメールのためアメリカに向かう途中で引き返した旅客機の機長も証言し、「爆破予告を乗客に伝えると落ち込んだり突然泣き出した人もいた。乗客や乗員に取り返しのつかない不安や恐怖を与えたうえ航空会社も大きな損害を受けた」と述べました。片山被告は誤認逮捕された男性などに直接謝罪することはありませんでしたが、その後の被告人質問で「誤って逮捕された人たちの苦痛は当時は正直感じていなかったが、初めて被害者の声を聞いて多くの人に迷惑をかけていたと再確認できた」と述べました。

被告弁護士「反省の契機に」

裁判のあと、片山被告の弁護を担当している佐藤博史弁護士が会見を開き、「被告は法廷で『とんでもないことをした』と話していたが、まだ完全な反省とはいえない。被害者の話を初めて直接聞いたことは大きな契機になると思うのでしっかり反省してもらいたい」と述べました。

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