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【Xbox One大感謝祭】6月21日0時予約開始! Xbox One記者説明会詳報

ローンチタイトル29本を発表! 「Jリーグ」、「U.M.U」など日本独自アプリも公開

【Xbox One大感謝祭】

6月21日、22日開催(東京)

6月29日開催(大阪)



会場:
ベルサール秋葉原(東京)
新大阪イベントホール レ ルミエール(大阪)

 日本マイクロソフトは6月20日、明日6月21日より予定しているユーザーイベント「Xbox One大感謝祭」の開催に先立ち、次世代ゲームコンソール「Xbox One」に関する記者説明会を開催した。

 Xbox Oneの日本ローンチについては、これまでにXbox Oneハードウェアのラインナップの発表をはじめ、価格、予約開始時期、ローンチタイトルの日本語字幕付きトレーラーの公開、インディーズ向け支援プログラム「ID@Xbox」の展開発表など、ほとんどの情報を発表済みとなっている。今回の発表会では、残る唯一の要素となるタイトルラインナップと日本独自の提供サービスに関する情報が公開された。

【Xbox Oneの特徴】
Xbox One記者説明会
Xboxフランチャイズのこれまでの取り組み
臨場感と没入感
クラウドパワー
ゲームラインナップ
9月4日発売!

泉水氏は、説明担当やデモ担当を置かず、すべて1人で90分の発表会を進行。Xbox Oneのローンチをやりきるという強い意志が感じられた
ゲスト登壇したセガの名越稔洋氏。具体的なコンテンツについては言及されなかったが、将来に含みを残した祝辞を述べた

 最初に登壇したのは日本マイクロソフト執行役インタラクティブ・エンターテインメント・ビジネス ゼネラルマネージャーの泉水敬氏。泉水氏からは、Xbox Oneが大事にする3つの要素「圧倒的な臨場感と没入感」、「クラウドのパワーが実現する新しいゲーム体験」、「バラエティ豊かなゲームラインナップ」を取り上げながら、日本独自の製品展開について90分にわたって紹介が行なわれた。

 発表会でもっとも力点を置いて紹介されたのはXbox Oneが誇るオールインワン機能だ。ゲームが全面的にアピールされた先日のE3とは若干温度差が感じられたが、ゲームプラットフォームとしてライバルとの最大の差別化要因がそのオールインワン機能にあることは事実であり、発表会ではまず始めにPC同等のアーキテクチャに3つのOSが走るXbox Oneならではの先進性がアピールされた。

 泉水氏は、日本語仕様のXbox Oneを音声認識で起動、センサー認識でサインインし、音声認識を使って、次々にXboxを操作していった。「Xbox テレビを見る」、「Xbox フレンドに移動」、「Xbox アバターに移動」、「Xbox Forza 5に移動」、「Xbox 今のを撮る」、「Xbox インターネットエクスプローラーをスナップ」と泉水氏は手慣れた感じで、Xbox Oneを操作。Xbox Oneを“日本語”で操作し、音声認識でゲームやアプリを切り替えるだけで無く、ゲーム映像を録画したり、ゲームとInternet Explorerによる情報表示の2画面を利用したりなど、Xbox Oneのパワフルなオールインワン性能がアピールされた。

 続いて紹介されたのはメインとなるゲーム。発表会の後部席には、様々なゲームメーカーの担当者が座り、様々な発表が予期されたが、予想通り、Xbox Oneのグローバルローンチとは異なる、日本独自のタイトルラインナップが次々に発表された。

 ご存じのように日本は欧米を中心とした「ティア1」(第1陣)エリアからは外され、「ティア2」(第2陣)エリアに該当している。ティア1が2013年11月22日ローンチに対して、ティア2は2014年9月となっている。この点は、Xbox Oneとほぼ同時期の11月15日にローンチし、最後発の日本の2月22日ローンチまで、わずか4カ月でグローバル展開を終えたプレイステーション 4とは大きく戦略の異なる部分だ。そしてこの展開戦略の差が、グローバルでの販売数にも少なからず影響を与えている。

 それにもかかわらずMicrosoftが展開時期を2つに分けた理由は、現地に対応したサービスを提供するためだとしている。日本がティア1から漏れたことが発表された後、日本の業界関係者やゲームファンからは「日本の重要度が下がったのではないか?」という懸念が広がっていたが、実際には重要度が下がったわけでは無く、日本向けへのカルチャライズに時間を掛けていたというわけだ。

 Xbox Oneのラインナップを短くまとめたトレーラーの後、セガを代表して名越稔洋氏がゲストとして登場。「すわ、『龍が如く』のXbox Oneへの展開決定か?」と思わせたが、名越氏は「今回はゲームの発表はないが、Windowsを絡めた形で何かやりたいという気持ちは持っている」と将来の展望を述べるに留め、“コンソールビジネスの可能性を追い求めたいひとり”としてXbox Oneの日本ローンチに対して祝意を示した。

 これに対して泉水氏は、名越氏とは初代Xbox時代からのパートナーであることをアピールし、「名越氏が手がけたタイトルをXbox Oneで遊べる日が来ることを期待している」と期待を寄せた。

 続いてスクウェア・エニックスの橋本真司氏、カプコンの小野義徳氏、コーエーテクモゲームスの鯉沼久史氏、MAGES.の浅田誠氏、Tango Gameworksの三上真司氏のビデオメッセージが次々に紹介された。各人とも、Xbox Oneが持つクラウド機能やKinectのポテンシャルに着目し、それらを活かしたコンテンツの開発について展望を語り、それぞれ最後にXbox One提供タイトルが紹介された。

 そのほとんどは、E3や発表会等の機会で発表済みのタイトルばかりだったが、「無双 OROCHI2 Ultimate」(コーエーテクモゲームス)や、「ドラゴンボールゼノバース」(バンダイナムコゲームス)、「アジト 新作(仮)(ハムスター)、「ナツキクロニクル(仮称)」(キュート)、シューティングラブ。トリロジー(仮)」(トライアングル・サービス)、「雷電(仮)」(モス)など、新たな日本独自タイトルも次々に発表され会場を盛り上げた。

【日本メーカーのXbox Oneラインナップ】
スクウェア・エニックスは、「ファイナルファンタジーXV」と「KINGDOM HEARTS III」
カプコンは、「Dead Rising 3」と「ストライダー飛竜」
コーエーテクモゲームスは、「無双OROCHI2 Ultimate」と「真・三國無双7 Empires」
MAGES.は、「PSYCHO-PASS サイコパス」、「CHAOS;CHILD」、「ミステリートF 探偵達のカーテンコール」
ベセスダソフトワークスは、「サイコブレイク」と「The Elder Scrolls Online」

 Xbox Oneラインナップの最後にVIP待遇で取り上げたのが「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」(コナミデジタルエンタテインメント)。E3 2014で公開された5分超ものボリュームがある最新トレーラーをすべて流し、Xbox Oneにも提供されることを大きくアピールした。

 これに対してファーストパーティータイトルの紹介は、E3等で再三紹介されているためかスライド1枚で見せるだけのアッサリしたもので、唯一違っていたのは、「Xbox E3 2014 Media Briefing」でサプライズ発表された「SCALEBOUND」(Microsoft Studios/プラチナゲームス)。E3で公開されたトレーラーを改めて披露し、日本発のMicrosoft Studiosタイトルの存在をアピールした。

 最終的に9月4日のローンチタイトルは、ファーストパーティー11タイトル、サードパーティー18タイトルの計29タイトル。年内にプラス15タイトル(ファーストパーティー8タイトル、サードパーティー7タイトル)。2015年以降発売予定タイトルとして24タイトル(ファーストパーティー6タイトル、サードパーティー18タイトル)となった。

【キラータイトル】
「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」と「SCALEBOUND」はE3トレーラーを丸々再生し、日本向けの最大級のキラータイトルとして位置づけた

【その他のラインナップ】
「ドラゴンボール ゼノバース」(バンダイナムコゲームス)
「アジト 新作(仮)」(ハムスター)
「ナツキクロニクル(仮)」(キュート)
「シューティングラブ。トリロジー(仮)」(トライアングル・サービス)
「雷電(仮)」(モス)
ローンチタイトル一覧
ローンチ以降のタイトルラインナップ(一部)

【ファーストパーティータイトル】
今回はサードパーティー優先のためファーストパーティーの紹介はこれだけ。また別の機会で詳しく語られるようだ

 そして忘れてはならないのがインディーズ支援プログラム「ID@Xbox One」だ。このプログラムは、初期コストやプラットフォーマーへのコミットメントなど、従来のゲームプラットフォームへの参入障壁を取り除き、開発意欲さえあれば誰でもXbox Oneに参入できるというものだ。すでに世界で1,000社以上が参入表明し、350社以上と契約を交わしているという。

 今回はID@Xboxの契約メーカーを代表してcomceptの稲船敬二氏が登壇。稲船氏は、キックスターターを利用してゲームプロジェクトを進めているインディーズのひとりとして、まさにそのプロジェクトで開発されている「Mighty No.9」のXbox One版を披露した。初公開されたトレーラーは、グラフィックスが以前発表されたものよりグレードアップした状態で、「Mighty No.9」のウリである懐かしさがこみ上げるBGMや、横スクロールアクションが紹介された。

【ID@Xbox】
ID@Xboxはcomcept稲船敬二氏の独壇場となった。「Mighty No.9」がXbox Oneでも楽しめる

提供されるアプリ一覧
Xbox Oneに搭載される定番アプリ
ゲストにJリーグ名誉女子マネージャーを務める女優の足立梨花さんが登場

 発表会後半では、アプリが紹介された。ほとんどは先日の発表の再確認となったが、中でも独自アプリとして注目される「Jリーグ動画アーカイブス」については、開発中の映像を収めたトレーラーと、ゲストとしてJリーグ名誉女子マネージャーを務める女優の足立梨花さんが登場し、泉水氏とゲストトークを繰り広げた。

 「Jリーグ動画アーカイブス」は、Jリーグの試合結果が映像やデータで参照できるアプリ。具体的な仕様については語られなかったが、トレーラーを見た足立さんはJリーグ名誉女子マネージャーらしく大のサッカー好きの一面を見せ、マニアックながら思い出深い試合がこのアプリを通じて見直せることに歓迎の意を示した。

 足立さんはその場に残ったままアプリ紹介が続けられ、2本目のアプリは第一興商のカラオケアプリ「カラオケ@DAM」だった。こちらは実機を使ったデモンストレーションが行なわれ、泉水氏が「Let It Go」を検索してカラオケをはじめると、足立さんは実は大のカラオケ好きで1人カラオケで4時間も歌ったりした経験もあるという強者エピソードを披露した。このアプリでは、カラオケにある精密採点機能も搭載されており、カラオケ店舗と同じ環境でカラオケが歌えることがアピールされた。

 最後に紹介されたのは、「U.M.U ご当地アイドルうぉーかー」(デートピア)。こちらもなぜか足立さんが解説を担当し、ご当地アイドルを情報がキャッチできる映像アプリであることが紹介された。

【Jリーグ動画アーカイブス】
1993年のJリーグ開幕からの過去の映像を視聴できるアプリケーション

【カラオケ@DAM】
Xbox Oneで本格的なカラオケが楽しめる。Kinectを使って撮影した動画を「DAM★とも」サービスにアップロードすることもできるという

【U.M.U ご当地アイドルうぉーかー】
日本全国のご当地アイドルの映像を配信するというユニークなアプリ

【大東京トイボックスの百田さんと仙水さん!?】
足立梨花さんは、同名の漫画を原作としたTVドラマ「大東京トイボックス」で百田モモ役を務めたことで知られる。泉水氏は唐突にそれをネタにし、自分が登場人物と同姓(仙水)であることを引き合いに出して「こういう形でお会いできるとは」と、よくわからない寸劇を展開し、足立さんが思わず爆笑するという一幕も

明日より開催されるXbox One大感謝祭
質疑応答も泉水氏が回答したが、多くは語らず、「日本独自のコンテンツを通じて新しいゲーム体験やサービスを提供していきたい」という言葉を繰り返した

 泉水氏は発表会の締めくくりとして、日本マイクロソフトとして今後の施策について紹介。基本的には、感度の高いファン向けの施策のみならず、ユーザー動線を重視した店頭での施策、様々な機会での体験機会の創出など、イメージ戦略やブランディングより、具体的なタッチポイントを増やしていくことに注力していくことを報告。

 その第1弾として実施されるのが「Xbox One大感謝祭」。東京では明日6月21日と22日の2日間に渡って、ベルサール秋葉原で開かれる。翌週6月29日には大阪に会場を移し、それぞれ終日に渡って実施される。出展タイトルは20を予定し、試遊可能な状態で出展されるほか、来れない人のためにニコニコ生放送による中継も行なわれるという。

 なお、本日夜には、事前応募に当選したユーザー100名を招いての「Xbox Oneプレミアムナイト」が開かれる。こちらはメディア入場不可の環境で、メーカーとユーザーのディープなコミュニケーションが行なわれるようだ。

 最後に、気になるXbox Oneの予約開始日時は6月21日0時となった。Amazon.co.jpやセブンネットをはじめ、国内の主要オンラインショップサイトで予約受付が行なわれる。こちらで取り扱いオンラインショップの一覧が確認できるので、Xboxファンはぜひ予約を忘れずに!

【日本独自の施策】
Xbox Oneではオフラインタッチポイントを増やしていくことに注力するようだ

(中村聖司)