北東アジア向けLNG価格軟化-新供給と原発再稼働見通しで
6月20日(ブルームバーグ):3年間上昇が続いていた液化天然ガス(LNG)価格が軟化している。アジア太平洋地域の供給が増加する一方、日本の原子力発電所の一部が再稼働する可能性があるとの見方が背景にある。
ブルームバーグ・ニュースがトレーダーとアナリストを対象に実施した調査によると、冬季の北東アジア向けLNGの価格は、例年需要がピークに達する冬季としては2012年以来の安値になると予想されている。米エクソンモービルと英BGグループは今年、アジア向けに新規供給を開始している。
原発の稼働停止により電力各社がLNGなどの化石燃料の利用を増やしたため、福島第一原発事故が発生した11年3月以降の約3年間にLNG価格は2倍に上昇していた。稼働停止している日本の原子炉48基のうち少なくとも2基の操業が再開される可能性がある。
ブルームバーグ・ニュースがトレーダーとアナリストを対象に実施した調査の中央値によれば、LNG価格は15年1-3月(第1四半期)に100万BTU(英国熱量単位)当たり18ドルとなる見通し。エナジー・インテリジェンス・グループ(ニューヨーク)のデータによると、予想通りなら、2月に付けた過去最高値19.70ドルを9%下回る水準。今年の平均は16.18ドルで、昨年通年は16.51ドル。
原題:LNG Rally Fading on New Supply as Nukes Set to Restart:Energy(抜粋)
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更新日時: 2014/06/20 09:34 JST