国防部職員が機密情報を持ち出し

 国防部(省に相当)が出入り許可証の十分な管理を怠ったため、退職した元職員が随時軍部隊に出入りして機密情報を持ち出し、公文書を偽造して不動産業者に提供していたことが、監査院の監査で明らかになった。監査院が18日発表したところによると、国防部傘下の在韓米軍基地移転事業団に契約職として勤務していた男(62)は、業者から賄賂を受け取り、情報を流出させていたとして有罪が確定し、2010年1月に罷免された。ところが男は同年6月、不動産開発会社に再就職し、国防部から罷免された後も所持していた出入り許可証や職員身分証を持って、基地移転事業団に随時出入りしていた。

 男は事業団の事務所で、かつての同僚や現役の軍人のIDを用いて政府内部のオンラインシステムにアクセスし、軍が所有する遊休地の登記簿謄本や土地台帳、地籍図などを持ち出して、勤務先に提供していた。また、事業団長(予備役の中将)名義の公文書を偽造していたことも分かった。男が勤務していた不動産会社は、男が提供した情報を基に、売却が決定した遊休地約5万平方メートルを、時価より10億ウォン(約9950万円)以上安い81億ウォン(約8億600万円)で購入していた。

チョン・ヒョンソク記者
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