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 消費者庁は19日、絶滅危惧種とされたニホンウナギの架空の養殖事業をかたって出資を勧誘したとして、「ライトオンサプライ株式会社」(東京都中央区築地4丁目)の社名を公表し、消費者に注意を呼びかけた。北海道の70代女性が4月に300万円を送金して被害に遭ったほか、全国の消費生活センターに8件の相談があったという。

 同庁によると、被害にあった女性は「浜松市で養殖事業をしている。出資すれば年利4・2%の配当をする」「事業には水産庁が補助金を出している」と説明を受けていた。さらに「消費者問題に詳しい事情通」を名乗る男からの電話もあり、「調べたがライト社は本物だ」「国が補助金を出している」と聞かされた。女性は指示通りレターパックで300万円を送った。出資証書とウナギの白焼きが送られてきた後、連絡が取れなくなったという。

 ライト社は水産庁の補助金を受けていない。消費者庁は同社に事情を聞こうとしたが、事務所に人がおらず、連絡が取れなかったという。(小泉浩樹)