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 軽快な洋楽に乗って、福島の人々が次々に踊る動画「HAPPY福島版」が注目を集めている。動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開されて15日間で170カ国以上からアクセスがあり、再生回数も30万回を突破。制作した福島市の女性は「原発事故後も多くの人々が幸せに暮らしている。そんな日常の空気を伝えたかった」と話す。

 動画は、JR福島駅で狩野安則駅長が新幹線を降りる場面からスタート。高湯温泉などの観光地や田んぼ、商店街を舞台に、思い思いに体を動かす老若男女が次々と映し出される。福島市出身の俳優なすびさんや小林香市長も交じるが、多くは農家やお坊さん、大学生といった一般人だ。撮影場所は福島市や郡山市、伊達市など。全村避難が続く飯舘村出身の男性や、仮設住宅で暮らす女性も踊っている。

 流れる音楽は米国の歌手ファレル・ウィリアムスの大ヒット曲「HAPPY」。「だって私はハッピー」と人それぞれの幸せを肯定的に歌い上げる。曲に合わせ、各地で人々が踊る様子を撮影した「ご当地版HAPPY」が年明けから世界中でブームになった。