集団的自衛権:南相馬市議会「行使容認しない」意見書可決

毎日新聞 2014年06月19日 20時57分

 福島県南相馬市議会は19日、集団的自衛権の行使を容認しないよう政府に求める意見書を全会一致で可決した。自民系会派も賛成し、自民市議の一人は「市民目線で同調した。東日本大震災でお世話になった自衛隊員が海外で殺されたり、人を殺したりしてほしくない」と述べた。

 意見書は、集団的自衛権行使を目指す政府側見解について「憲法の枠をはみ出ている」と指摘し、「戦闘地域に(自衛隊を)派遣すれば、外国からの攻撃対象になり、多数の戦争犠牲者が出る。憲法と地方自治法に基づき住民の安全を守る自治体として看過できない。海外での武力行使は到底容認できない」などとしている。東京電力福島第1原発事故後、放射線量の高い地域などで任務にあたった自衛隊員に謝意も示した。

 自民市議によると、被災地感情として、自衛隊員が戦闘行為に巻き込まれないでほしいとの思いが強いという。【高橋隆輔】

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