ノーベル賞作家の大江健三郎さんらが呼びかけて結成した「戦争をさせない１０００人委員会」は１９日夜、集団的自衛権の行使容認に反対する集会を東京・永田町の首相官邸前で開いた。「安倍政権の暴走をとめよう」などと書いたビラを手に、歩道を埋め尽くした参加者は気勢を上げた。東京都目黒区の自営業、高橋千津世さん（６５）は「解釈で憲法を変えようとすることは絶対に許せない。反対の声を上げ続ける」と語った。

　集会に先立ち、官邸近くで講演会が開かれ、元琉球新報論説委員長で沖縄国際大の前泊博盛教授が「外交官の数を増やし、質を高めて日本の安全保障を考え直してほしい」と集団的自衛権論議の抜本的見直しを訴えた。【野島康祐】