都議会:セクハラヤジに抗議殺到 ツイート転載2万件超

毎日新聞 2014年06月19日 21時51分(最終更新 06月20日 01時07分)

報道陣の質問に答える塩村文夏議員=都議会で2014年6月19日午後2時9分、武本光政撮影
報道陣の質問に答える塩村文夏議員=都議会で2014年6月19日午後2時9分、武本光政撮影

 東京都議会で女性の妊娠・出産を巡る都の支援体制について質問に立った女性議員に浴びせられた「セクハラ発言」が、波紋を広げている。ヤジを受けた、みんなの党会派の塩村文夏(あやか)議員(35)が短文投稿サイト「ツイッター」に投稿(ツイート)したところ、19日夜にはリツイート(転載)が2万件を突破。都議会の事務局には同日夕までに1000件を超える苦情や抗議が寄せられたという。

 18日の本会議で質問中、男性の声で「自分が早く結婚した方がいいんじゃないか」などと複数のヤジが飛んだ。塩村氏が「大変に女性として残念なヤジが飛びました」とツイートすると、「企業内でこんな事言ったら懲戒処分」などのコメントが相次いでいる。作家で都教育委員の乙武洋匡さんはツィッターで「胸が押しつぶされそうになる」とコメントした。

 19日の取材に対し、塩村氏は議場で笑い声が上がったことに触れ「都議会には(女性の悩みは)届かないのかもしれないという気持ちになった」と述べた。複数の議員が、ヤジは最大会派の自民党席の辺りから聞こえたと説明した。

 一方、都議会の女性議員有志は同日、再発防止を求め、議会局の秘書課長を通じ吉野利明議長に口頭で申し入れをした。共産党と地域政党の生活者ネットワークの両会派はそれぞれ「人権侵害」だとして議会運営の改善を求める文書を提出。みんなは発言者の処分を求める構えで、専門家に「声紋分析」を依頼することも検討している。【和田浩幸、武本光政、川口裕之】

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