蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
トップ > 中日スポーツ > スポーツ > 紙面から一覧 > 記事
【スポーツ】<首都スポ>中2の山口すず夏 JKアマに続く!2014年6月19日 紙面から
KKT杯バンテリンレディスオープンで勝利を収めた勝みなみ(鹿児島高1年)を筆頭に永井花奈(日出高2年)、森田遥(高松中央高3年)ら、女子高生ゴルファーの活躍が目覚ましい女子ゴルフ界。そんなお姉さんたちに負けじと頑張る中学2年生がいる。昨年10月、相模原ゴルフクラブ・東コースで行われた日本女子オープンに13歳で出場した山口すず夏(相模原市立鵜野森中)だ。今月6〜8日のヨネックスレディスでは見事に予選を突破。2000年以降生まれで初の決勝進出を果たした女子中学生の素顔に迫るべく、話を聞いた。 (下山江美) 初めて挑戦したプロの試合は、昨秋の日本女子オープン。山口には、出場したい単純明快な理由があった。 「会場が相模原ゴルフクラブだったのでどうしても出たかったんです。理由は、家から一番近いゴルフ場だからです(笑い)」 その目的に向かって「日本女子オープンに出場し、ローアマをとる」と紙に書き、登校前と就寝前に3回ずつ声に出して読んだという。そして、8月6日に千葉県の平川カントリークラブで行われた予選に挑んだ。 「いきなりボギー。そのあともボギー、ダブルボギーと3ホールを終わって、4オーバーと最悪でした」。迎えた13番ショートで1オンしたところで、悪天候のため中断。だが、ゲーム再開後から、まるで人が変わったかのように追い上げ、13番のバーディーパットを含めて6バーディーを奪取。通算2アンダーで2位タイに入り、本戦の出場権を手中に収めた。 実は、そのわずか4日前、関東ジュニアゴルフ選手権で日本ジュニアの出場権を僅差で逃し、悔し涙を流していた。その悔しさを払拭(ふっしょく)するかのような好プレーぶりに、彼女の強さを感じずにはいられなかった。残念ながら、日本女子オープンでは85位タイと予選通過はならなかったものの、気持ちはすでに今年の本戦へ。「琵琶湖(カントリー倶楽部)の日本女子オープンに出場し、ローアマをとる」と毎日、声に出しているそうだ。 ゴルフを始めたのは小1の終わりごろ。父、兄と訪れた練習場で、遊び半分で球を打ったのがきっかけだった。最初は小さなおもちゃのようなクラブだったが、小4で出場した横尾要カップでハーフ42で回り、「1ラウンド82で回れたらクラブを買ってあげる」という父の声に奮起。最終ホールでパーを取り、見事レディス用のクラブを手に入れた。 現在は、毎朝6時から近所の練習場で200球前後打ち込んでから、学校へ。帰宅後はショートコースを併設している練習場で、コースを回ったり、打ち込んだりしているという。どちらも自転車で通っている。 「ゴルフ、楽しいですからね。練習も苦にはなりません。学校の友達にも『ゴルフって面白いの?』とよく聞かれますが、『面白いよ〜』と答えていますよ」 表情も、話す内容もまだまだあどけないが、コース内では少し違う。やはり勝負がかかっているからだろうか、そのまなざしは真剣で別人のようだ。オンとオフのスイッチを切り替えるすべを何か持っている。そんな印象だ。 自分はどんなゴルファーだと思う? と聞くと、次のように答えた。 「いつでもスマイル。よくニヤケているって言われちゃうんですけど『いつも笑顔でいたい』、そう思っているんです。吉田弓美子さんとか、いつも笑顔でギャラリーと接していて、すごくすてきだなあと思うんです。笑顔でいると気持ち的にも悪くなることもないし、だから、私もいつも笑顔を忘れないゴルファーになりたいと思っています」 2度目の挑戦となったLPGAの試合は、今月のヨネックスレディス。昨年の日本女子オープンへの出場が評価され、主催者推薦を受けられることになり、見事に予選を突破した。最終日に崩れ、あと一歩のところでローアマを逃してしまったが、山口は悔しさをバネにするタイプ。次回のチャンスは必ずモノにしてくるだろう。 将来は、海外で活躍できるプロになりたいという。 「今年は全米女子オープンにも挑戦したくて、ハワイで行われた予選に出場しましたが、芝や風の強さに対応しきれなくて、本戦まで進めませんでした。でも『いつかは!』という思いはあるし、夢はアメリカで賞金女王を取ることです」 将来有望な中学2年生。笑顔が似合う強いゴルファーを目指してこれからも頑張れ!! ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
おすすめサイトads by adingo
|