石原環境相「金目」発言を撤回 国会閉会後に福島で謝罪へ
2014年6月19日19時47分 スポーツ報知
石原伸晃環境相は19日の参院環境委員会で、東京電力福島第1原発事故に伴う中間貯蔵施設建設をめぐる「最後は金目」発言について「品位を欠いた発言で誤解を招いた。おわびして撤回する」と述べた。辞任は否定した。民主党など野党各党は、石原氏の問責決議案を参院に共同提出した。
野党側は20日、石原氏の不信任決議案も衆院に提出する方針。今国会は同日が事実上の会期末となる方向で、与野党攻防は激しさを増した。両決議案は与党の反対多数で否決される見通しだ。菅義偉官房長官は19日の記者会見で問責決議案について「粛々と否決されると思っている」と述べた。
石原氏は委員会で、発言の趣旨について「用地補償や生活再建、地域振興など、地元の要望に応えるには予算確保が大事だという意味だった」とあらためて釈明。国会閉会後、福島県を訪れ直接謝罪する考えも示した。
これに対し、福島県選出の増子輝彦氏(民主党)は「県民の心を踏みにじる発言。中間貯蔵施設の理解を得る上で大きな影響がある」と指摘し、辞任を迫った。石原氏は「金で解決できるとは言っていない。あらぬ誤解については謝罪する」と答弁した。
問責決議案は、野党8党が参加する参院7会派が提出。発言について「無神経で許し難い。看過できない」と批判した。
民主党の海江田万里代表ら幹部は19日午後、党本部で協議し、石原氏に対する不信任決議案の提出方針を確認した。20日の野党国対委員長会談で共同提出を呼びかける。