石原環境相の「金目」発言 除染を進める自治体に思わぬ影響が…
2014年06月18日 19:24
石原環境大臣の「最後は金目でしょ」という発言に波紋がひろがっています。
この発言をきっかけに、除染を進めてきた県内の自治体で、住民との信頼関係にひびが入りかねない事態となっています。
きょう、ゴジてれChu!が向かったのは、除染をPRする環境省の施設。
中では、原発事故後進む住宅除染について多くの人に知ってもらおうと、模型などで説明していました。
ところが今、その環境省への信頼が揺らいでいます。
*石原環境大臣の発言
「官房長官が今後の日程どうなんですかって、こんな感じですよと、最後は金目でしょ」
これは中間貯蔵施設をめぐり、環境省の主=石原大臣の発言です。
中間貯蔵施設は、県内の除染で出た廃棄物をおよそ30年にわたり保管する施設。
環境省は、来年1月の供用開始をめざし、大熊町と双葉町に施設の建設を求め、説明会を開いていました。
施設の建設を急ぎたい環境省。
しかし、その交渉を金銭で解決するという趣旨にも受け取れる発言が県内で強い批判を受けることとなり、建設に向けた交渉が暗礁に乗り上げかねないほどの事態に発展しています。
*佐藤知事
「避難している人、県民に対しての気持ちを踏みにじる発言である」
*自民党県連・杉山純一幹事長
「大熊双葉両町民の気持ちを踏みにじるものであり、我々は断固として抗議する」
*自民党・石破幹事長
「福島の方が厳しい対応をしておられることは、政府与党が自覚をしなければなりません」
一方、今回の「金目」発言。
県内の自治体には思わぬ波紋が広がっていました。
その一つ、川俣町です。
*川俣町・古川町長
「3年というのを信じて、そういう話をして、仮置き場を確保している」
除染で出た廃棄物は、中間貯蔵施設に運び込まれるまでの間、現在、各自治体の仮置き場に保管されています。
環境省の除染に関するパンフレットには、仮置き後3年で、中間貯蔵施設に搬入することを目指すとあります。
このため、川俣町も、「搬入から3年後には廃棄物を運び出す」という説明で、住民から仮置き場の土地を借りていました。
いわば、住民との約束です。
しかし、今回の発言で中間貯蔵施設の建設に向けた環境省と県や2町との交渉は難しい状態となり、仮置き場から運び出す時期もますます見えなくなってしまったのです。
除染で出た廃棄物がいつまでも町に残り続けることになりかねません。
*川俣町・古川町長
「私ども仮置き場の確保を含めて、除染に傾注している。それは、住民のみなさんが、(仮置き場が)3年ということに理解を深めてのこと。これが崩れると、それでまた(住民との)信頼感が崩れて、復旧に向かう動きが停滞して…」
川俣町では、これまでも、仮置き場設置から約束通り3年以内に運び出すよう求めてきましたが、今後も要望していくといいます。
様々な波紋が広がる今回の「金目」発言。
除染を進める自治体と住民の信頼関係も崩れかねない事態となっています。
地下水バイパスの井戸 過去最高値2,000ベクレル/リットル検出
2014年06月18日 19:23
福島第一原発の地下水バイパスで、一部の井戸の地下水からこれまでで最も高い値の放射性物質が検出され、東京電力が監視を続けています。
地下水バイパスで地下水をくみ上げる井戸は12基ありますが、一番南側の井戸で、おととい汲み上げた地下水から、これまでで最も高い1リットルあたり2,000ベクレルのトリチウムが検出されました。
この井戸では、先月から運用の基準=1リットルあたり1,500ベクレルを超えていて、くみ上げを停止していましたが、東京電力は、他の井戸の地下水と混ぜることで、運用基準を満たせるとして、先週から汲み上げを再開していました。
この井戸の山側には高濃度の汚染水が漏れたタンクがあり、東京電力は監視を続けています。
東京電力は、一部の井戸のトリチウムが運用の基準を超えても12基ある他の井戸からくみ上げた地下水と混ぜて基準下回れば海へ放出するとしていますが、これに疑問を感じる人もいるかもしれません。
東京電力に理由を聞いたところ、これまでの実績から問題ないとの見解です。
その実績とは、地下水バイパスの運用が始まってこれまで5回に渡りおよそ5,000トンが海へ放出されましたが、その水に含まれるトリチウムの値はいずれも運用基準を下回る数値でした。
このため、1つの井戸で基準を超えても十分安全との考えで、県や漁業関係者も薄めて流すということを問題視していないということです。
子どもの内部被ばく調査 「食品による被ばく極めて低い」
2014年06月18日 19:22
東京大学のグループが、県内の子どもを対象に原発事故による内部被ばく量を3年間継続的に調べた結果、「食品による内部被ばくはきわめて低い」との研究結果を発表しました。
東京大学の早野龍五教授らのグループは、2011年から3年間、三春町の6歳から15歳までの子どものを対象に、ホールボディカウンタによる内部被ばく量を調査しました。
その結果、2011年の調査では、体内のセシウムの検出限界値、全身で300ベクレルを超える子どもが1,494人中54人いました。
このうち、内部被ばく量の多い子どもで年間0.1ミリシーベルト程度で、日本人の平均=0.18ミリシーベルトと比較し、低い値です。
また、おととしと去年の2年間の検査では、全ての子どもが検出限界値を下回ったということです。
*東京大学大学院・早野龍五教授
「(問診票に答えた家庭の)6割が地元ないし自分の家の米を食べている。2割強が地元ないし自分の家の野菜を食べているということで、そういう方々が内部被ばくがないということです」
早野教授は「食品から受ける内部被ばくはきわめて低い」との見解を示し、今後も調査を継続するとしています。
会津若松市の無理心中事件 妻を殺害した男に懲役7年の判決
2014年06月18日 19:21
去年、会津若松市で妻を殺害し、殺人の罪に問われていた男に、懲役7年の判決が言い渡されました。
殺人の罪で判決を受けたのは、南会津町塩江の自営業、渡部一雄被告66歳です。
判決によりますと、渡部被告は去年4月、会津若松市で、妻の久美子さんと無理心中しようと企て、妻を車に乗せて電柱に激突し、さらにカッターナイフで胸などを指して殺害しました。
きょうの判決公判で福島地方裁判所郡山支部の有賀貞博裁判長は、「犯行は執拗で、身勝手」としながらも、「精神障害が一定の影響を与えていた」などとして、懲役12年の求刑に対し、懲役7年の判決を言い渡しました。
果物の盗難を防ぐ 農家らが防犯パトロール
2014年06月18日 11:51
収穫の時期を迎えた果物を盗難の被害から守ろうと、きのう、福島市で、地元の農家などが防犯パトロールをしました。
きのう夕方、福島市飯坂町で行われた防犯パトロールには、地元の農家や警察などおよそ50人が参加しました。
このパトロールは、収穫の時期を迎えた果物を盗難の被害から守ろうと、毎年行われています。
県北地方では、すでにサクランボの収穫が始まっていて、参加者たちはサクランボ畑を見て回り、盗難の被害がないか確かめていました。
*パトロールをしてもらった農家インタビュー
「せっかく一年間かけて作ったサクランボですので、防犯、回って頂ければ、助かります」
パトロールは今後も、モモやブドウなどの収穫の時期に合わせて行われる予定です。