波形で解析、常時監視、品質管理、ハイサイクル化
工作機械の主軸モーター
負荷電流波形の解析
加工を繰り返し行い、加工毎の主軸モーター負
荷電流波形を加工順番に並べた3次元波形図
加工を繰り返し行い、加工毎の主軸モーター負
荷電流波形を、同一画面に全表示した波形図
同一画面に全表示した、加工負荷電流波形を重
ね描いて、最大波形・最小波形・平均波形を作成
加工毎の主軸モーター負荷電流波形を、加工順番に並べた3次元
波形の負荷変動の大きい150ポイント目で切断して、断面図を表示
加工毎の主軸モーター負荷電流波形の同一150ポイント目
の経時変化を、加工順番に並べた図とヒストグラム(分布図)
上限波形 Y軸方向=最大値波形×1.1(110%)+2A
2カ所数値入力の折れ線化箇所有り
上限波形 X軸方向=左右に3ポイント(300ms)分振らせ
下限波形 Y軸方向=最小値波形×1(100%)−3A
下限波形 X軸方向=左右の振らせなし
2カ所数値入力の折れ線化箇所有り
重ね描き図の最大波形・最小波形・平均波形、経時変化、
変動の大きいポイントのヒストグラム(分布図)を利用して、
常時監視・品質管理用の上限波形と下限波形を作成
1.同じ加工の負荷電流を、繰り返し測
定する。
測定条件
●測定(サンプリング)間隔
10mS〜100mS
10mSで1秒間測定すると、
データは、100個
10mSで1分間測定すると、
データは、1000個
モーターの回転数1800rpm
(1分間に1800回、1秒間には
30回まわります)
なら、30mS以上の測定間隔が
適当です。
実測例では「100mS」
●測定開始条件
外部トリガー
加工開始信号を工作機械から
出す。(無電圧接点信号)
複数の加工品が有っても、同一
加工品の時のみにトリガー(測定
開始)信号を出すようにする。
実測例では「外部トリガー」
●測定時間
1回の加工の開始から終了まで
の時間
測定間隔×測定データ個数
実測例では、
100mS×375個=37.5秒
1加工を37.5秒に設定
●測定加工回数
刃具(工具)交換が、数回終了
するまで測定を続けます。
実測例では、96加工を測定
(測定回数 96回)
一回一回の加工時主軸モーター
負荷電流波形を見ると、わからな
いが同一画面に全表示すると、
1)材料のバラツキ(硬さ、加工前
の寸法等)
2)刃具(工具)の摩耗、欠け
3)外的要因(気温等)
4)連続稼働による工作機械自信
の変動
5)その他の要因
で、ある範囲の帯のなかで繰り返
し、加工が行われていることがわ
かる。
全表示された96回繰り返された
加工負荷電流波形の測定ポイン
ト毎(実測例では100mS)に96
個のデータが有る。
0から375ポイントまで376回、
96個のデータの中で一番大きい
値のデータを算出し、つなげてい
くと、最大値だけを集めた
「最大値波形」が作成される。
また、96加工の0から375ポイ
ントまでの最小値だけを集めた
「最小値波形」が作成できる。
96加工の0から375ポイントの
各ポイントで96個のデータを積
算して96で割った平均値をつな
げていくと、平均値だけを集めた
「平均値波形」が作成できる。
重ね描いて、作成した最大波形、最小
波形、平均波形でバラツキの大きいポ
イントを指定する。
実測例では、150ポイント目を指定
指定したポイントで96加工を切断
する。
切断面をみると、加工毎に変化してい
く様子がはっきり分かります。
同じ時間経過では無いが、加工
経過による刃具(工具)の消耗度
、工作機械自身の変化等がみれ
るので、経時変化図となります。
実測例では、96加工ですが1000加工程度測定すると、3回程度刃具(工具)交換が有りますので、刃具が切れなくなり、交換後は再度切れるようになった状態がわかります。
また、刃具(工具)が折れる前の状態、刃具(工具)自体の製品バラツキもわかります。
実測例では、外部トリガー信号入力後、測定開始から150ポイント(15秒)目では、96加工のなかで、71加工目が最大の負荷電流値を示しています。
98加工の150ポイント目の最大値と最小値間を分割して、各分割した電流値範囲のなかに何個のデータが有るか、数えてヒストグラム(分布図)を作成します。
実施例では、150ポイント目の最大値29.932Aから最小値21.753A間を40で割った範囲で棒グラフのヒストグラムを作成し、標準偏差値算出の計算をおこない、標準偏差値1.738Aを求めている。
平均値に、標準偏差値を加算した値と、標準偏差値を減算した値の幅には、96加工の150ポイント目データの70%前後が含まれます。
平均値に、標準偏差値を3倍した値を加算した値と、標準偏差値を3倍した値を減算した値の幅には、96加工の150ポイント目データの99.8%前後が含まれます。