孫興民(ソン・フンミン)、奇誠庸(キ・ソンヨン)、具滋哲(ク・ジャチョル)という韓国の主力選手3人に対し、グループリーグH組第1戦のロシア戦でイエローカード(警告)が出た。国際サッカー連盟(FIFA)の規定上、警告がたまると次の試合でプレーができなくなる。アルジェリアとの第2戦で3選手に対しイエローカードがもう1枚出れば、ベスト16入りできるかどうかが決まるベルギー戦に出場できなくなる。韓国にイエローカードを乱発したネストル・ピタナ主審(39)=アルゼンチン=の判定に対し、海外メディアも異議を唱えている。
最初の警告は前半13分、ロシアの逆襲を阻止する際に出た。孫興民がロシアのFWアレクサンドル・サメドフの足を後ろから引っかけたと判定されたためだった。試合を英BBC放送で解説していた元ウェールズ代表のジョン・ハートソン氏は「孫興民は何もしなかった。イエローカードをもらうに値することなのか疑問だ」と指摘した。
また、前半30分に奇誠庸がボールを取ろうとはサメドフに向かってスライディング・タックルを試みた時もイエローカードが出た。英紙デイリー・メールは「カードを出すにはあいまいな状況に見えた。過酷なカードだ」と評した。
後半45分には、具滋哲がロシアの攻撃を食い止めようとしてイエローカードを受けた。一方、ロシアでイエローカードを受けたのは後半4分に具滋哲に激しいタックルを試みたMFオレグ・シャトフだけだ。
ピタナ主審は以前からイエローカードを乱発することで悪名高い。2010年3月に国際試合審判としてデビューを果たし、今回初めてW杯本大会でジャッジをすることになったが、ロシア戦までの38試合でイエローカード191枚を出している。これは1試合平均5.03枚となり、ブラジルW杯の平均2.94枚よりもはるかに多い。昨年の自国リーグでは26試合で138枚(1試合平均5.3枚)、W杯南米予選では4試合で22枚(1試合平均5.5枚)、イエローカードを出している。