石原環境相:「金目」発言を撤回…福島で謝罪の意向
毎日新聞 2014年06月19日 11時13分(最終更新 06月19日 12時56分)
石原伸晃環境相が東京電力福島第1原発事故の除染に伴う中間貯蔵施設を巡る被災地との交渉について「最後は金目(かねめ)でしょ」と発言した問題で、参院環境委員会は19日、集中審議を開いた。石原氏は「住民に誤解を与えたということであればおわびしたい。金で解決できるとは全く考えておらず、撤回させていただきたい」と陳謝し、発言を撤回した。また、国会閉会後に福島県を訪れ、謝罪することも明言した。
石原氏は発言の趣旨について「地元の要望に応えるために予算を確保しなければならないということをストレートに言えばよかった。品位を欠く発言だった」と釈明した。進退については「職務をしっかり丁寧に全うしたい」と述べ、辞任を否定した。
中間貯蔵施設を巡っては、同県大熊、双葉両町の住民説明会が15日に終了。石原発言で来年1月の稼働開始の目標が遅れる可能性が出ている。
石原氏の説明に野党側は納得せず、福島県選出の増子輝彦委員(民主)は「速やかに辞任を要求したい」と追及。野党8党は20日の衆院環境委でも石原氏の説明を聞いた上で、問責決議案や不信任決議案を国会に提出する構えだ。【阿部周一】