>この設定は間違っているのでしょうか?HV600として考えても良いのでしょうか?
間違いではないと思いますが,安全を見過ぎると,安全ではありますが高コストになってしまいます。バランスが大切だと思います。私だったら,表面硬度はHv600で考えます。理由は次のとおりです。
1.JISで表面処理による高硬度の材料が規定されている。
JIS G4805の1項に「附属書は,本体に代えて適用できる」とあり,附属書1.1項に,数種類の適用できる材料が規定されています。その中に,高周波焼入軸受鋼があり,表面だけ硬化した材料の使用を認めています。認めている背景には,問題なく機能している実績があると解釈していいと思います。
2.硬化深さについて
確かに,窒化層が25μmは高周波焼入と比較して小さいです。しかし,硬化層の大小は,軸受のラジアル隙間やアキシャル隙間から判断してよいと思います。例えば,#6320の深溝玉軸受であれば,アキシャル隙間を0.2mmで調整すると,ラジアル隙間は0.008mmになり,アキシャル隙間を0.5mmで調整すると,ラジアル隙間は0.04mmになります。仮に,摩耗して窒化層がなくなったとすると,ラジアル隙間が増大して異音を発生して軸受が使えなくなります。
大事なことは,硬化層深さではなく,適正な潤滑だと思います。
それにしても,ヘルツの公式から話が発展してきましたね。技術のおもしろさです。
●質問者からのお礼
丁寧な説明ありがとう御座いました。
#2に補足します。
さきほどのURLには,HRCが高い場合の引張強さがありません。両方が出ている範囲をプロットすると判るのですが,お互いに一次比例の関係にありますので,外挿してみていいと考えます。
申し訳ありませんが,転動体と軌道体を混同して書いてあるかもしれませんが,考え方を参考にしていただければいいのですが。
●質問者からのお礼
ありがとうございます●質問者からのお礼
もうひとつ疑問に思っていることがあります。
そうだったのですか。それだったら,次のように計算してはいかがでしょうか。
(1)正規の硬さのある軸受として,基本動定格荷重Cをカタログから得る。
(2)転動体(軌道体)の正規の硬さK0は,JIS B1511 4.7(1)項から,K0=5765HRCである。
(3)今回の転動体の硬さK1=40HRCである。
(4)次のURLから,硬さK0及びK1を引張強さにそれぞれ換算し,σ0=1370,σ1=890N/mm2を得る。
http://www.coguchi.com/data_s/katasa/index.html
(5)面圧は引張強さに比例するので,基本動定格荷重Cは,引張強さの比とみなす。
(6)すなわち,40HRCの転動体の基本動定格荷重=C・σ1/σ0とする。
ヘルツの公式では,局面が凹の場合,符号は負にします。転動体の半径は負で計算します。転動体の半径を15mmで計算すると,約6Nになります。
ここのURLで確認できそうです。
http://www.englink21.com/i-eng/guest2/0m0315.htm
●質問者からのお礼
回答ありがとう御座います
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