前回に引き続いて姉帯探訪記事。今回は後編です。
以下の地図を見ながらご覧頂けると、より臨場感を味わえる・・・かも?

(↑ クリックで拡大表示しますよー)
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⑦姉帯小学校・姉帯児童館
⑥の日吉神社の鳥居から200mほど東に行った所にある、本探訪の目玉的スポット。
ひっそりと佇む朽ちた表札(↓)が目印なんですが、車だとかなり見つけ辛いです・・・。

旧字体の「姉帶」が渋いですねぇ・・・(ちゃんと表示できるかな?)
むしろ、すぐ上の「姉帯児童館」の看板のほうが見つけやすいと思います。
さて姉帯小学校への侵入経路ですが、先ほどの表札から左折する「児童館側ルート」の他にも、脇道からグラウンドに直接侵入するルートがあります。文章で説明するのもまどろっこしいので、航空写真を使って図解してみました。

★印が表札のある場所。脇道は日吉神社の鳥居そばに通じています。
とりあえず今回は「児童館ルート」から侵入した事として、話を進めます(笑)
表札のところで左に曲がるとまず目に付くのが「姉帯児童館」という施設。
かんむりとかげ様のブログ記事にも登場している、倒れた「姉帯小学校」の看板は実はここにあります(笑)

当然というか何というか、既に廃館になっております・・・。
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放課後に誰もいない部屋の中、今日も一人で遊んでいるトヨネちゃん。部屋に夕日が差し込む頃、遠くから聞こえてくる「夕焼け小焼け」のチャイムの音。その音を合図に、今日もまたトヨネちゃんはいつもの帰り道。ひとりぼっちの帰り道・・・。
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ふとそんな妄想が頭をよぎり、ちょっと目頭が熱くなる。姉帯探訪をするからにはそれくらいの気概が欲しい。
妄想がひと段落した所で児童館脇の坂道を登ると、そこは姉帯小学校の校舎。
西暦2000年に廃校となった学校ですが、その割には良好な保存状態で敷地内への立ち入りも自由っぽいです。

手前の建物は体育館。(多少風化しておりますが)薄いピンク色の外壁が可愛らしいですね。

体育館脇には石碑が。「姉帯魂」は不滅です・・・。

本校舎。多少の侵食等はありますが荒らされた形跡も無く、現役の学校と言われても信じてしまいそうなくらい。

校庭。なかなかの広さです。
この校庭で、放課後に姉帯さんが一人で・・・(以下略)。
姉帯探訪は諸々を妄想力でカバーするのが基本です。

フェンス越しにプールを盗撮。すでに廃校なのでセーフですよー。
・・・「姉帯」という名前に釣られて訪問したここ、姉帯小学校。
その名前とかとは関係無しに、ノスタルジックな気分に浸れるスポットとしてお勧めですよ~。私の母校がコンクリート製の味気ない外観だったせいもありますが、木製の味のある校舎には憧れすら感じますね・・・。
⑧姉帯バス停
⑦の姉帯小から200mほど先。徒歩探訪の方はきっと後悔されていると思いますが、もう一息です。

「姉帯」バス停
自販機を見るのも久々な気がします・・・。

道路の反対側にもう一つバス停。
この辺りでは唯一のお店「南谷商店」が目印です。
・・・とりあえず、一戸町姉帯地区の見所はこれでほぼ網羅ですかね?
徒歩の方はここで折り返し、復路(約4km)のスタートです。そして身に染みて感じる、つん様(かんむりとかげ)の愛の重さ・・・。事前情報がほぼゼロの状態で徒歩探訪を試みる心意気は、感心を通り越して恐怖すら感じます(笑)
⑨姉帯戸田線(県道271号線)
※ ここから先は「姉帯」の文字すらロクに出てこない、完全な妄想旅になります。
通称「姉帯戸田線」と呼ばれている、岩手県道271号線。
一戸町姉帯と九戸村戸田を結ぶこの県道は、そのテの方々にはちょっと有名な山道です。具体的には「酷道・険道マニア」と呼ばれる方々に。道が曲がりくねっている・道幅が狭い・路面のコンディションが悪い、と3拍子揃った(マニア的には)良物件。素人にはお勧めできません・・・。

問題の「姉帯戸田線」
しかし、その交通の不便さや辺鄙さは我々が抱いているあねたい村のイメージに非常に近く、山奥に入った所にある集落・面岸地区はつん様も姉帯さんの居住地候補として挙げている場所です。

こちらの橋を渡って、姉帯戸田線の旅が始まる。
最初しばらくは集落の間を抜ける軒先道なのですが、すぐに民家は無くなり斜面にへばりつくような山道ゾーンに突入。道幅は車1台半分くらいに狭まり、滅多に遭遇しない対向車に警戒しながらの走行。
・一本木
何も無い山道に飽き始めた頃に、唐突に現れるのがこの「一本木バス停」。
こんな所のバス停なんぞ、誰が使うの・・・? と疑問に思う所ですが、バス停後ろの坂道を登ったところに何軒かの集落があるそうです。

足元には山菜が普通に生えているような、ザ・山中です。
・下面岸
一本木から更に山登りをすると、道沿いに何軒かの民家が。ここが「下面岸」地区です。

ここが面岸地区のメインストリート。停車場所を探すのも一苦労しました・・・。

バス停は意外にもしっかりとした待合室付き。

時刻表は・・・、やはり夜の運行は無さそうです。そもそも、街灯もロクにないこの道を夜間に走行するのは危険極まりない行為ですしね・・・。

ここから先、道路は更に狭くなり秘境度が格段にアップしていきます。
・上面岸
下面岸バス停から程なくして、上面岸バス停に到着。路線バスはここが終点になります。

見切れる小沢先生

かなり狭い道ですが、立派な県道です。
そして見切れる小沢先生。ここも岩手なんだなぁ・・・。

この近辺には面岸小学校(廃校済)の建物が残っているらしく、出来れば探索したかったのですが・・・。
この周辺は観光的な要素の全く無い、地元の方以外がまず立ち入る事のない地域。完全なる余所者である私が立ち入るには、余りにもハードルが高すぎました。
何て言えばよいのか・・・、誰かに監視されているような、「これ以上、深入りするな!」と警告されているような、ずっとそんな違和感を感じてたんですよ。決して雰囲気が悪いとか、そういった悪い意味ではないんですけどね・・・。
でもでも、この時点で私の中では「あねたい村=面岸地区」説が一気に現実味を帯びてきました。
恐らく、皆様があねたい村に抱いているイメージ(世間から隔離されている、何かを匿っている)に凄く近い場所なんですよ。姉帯地区もかなり独特の雰囲気があったのですが、ここ面岸地区の雰囲気は更に濃縮されたものを感じました。こればっかりは写真とか文章だけでは伝えきれないですね・・・。
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面岸地区の集落を抜けると、そこから先は民家も何も無い山道。ガス欠やパンクなどを起こしたら生死に関わるので、用心は怠らずに・・・。
そして、ひたすら続くうねうねした登りにウンザリしてきた頃で、一戸町から九戸村に突入しました。
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・妻ノ神(さいのかみ)
九戸村に入っても民家の無い山道は続きます。そして、ちらほら民家が見えてきた頃には、姉帯戸田線終点近くの妻ノ神(さいのかみ)地区に突入しておりました。

ここでも「姉帯」成分を摂取。
・・・既にお気付きの方もいらっしゃると思いますが、この「妻ノ神(さいのかみ)」という地名。これは集落の境界などに祀られる道祖神の事であり、場所によっては「塞の神(さえのかみ)」とも呼ばれています。
そして、この「さいのかみ」。形状は色々あるようですが、厄災の侵入防止や子孫繁栄等を祈願するため、道端に祀られているようでして。
・・・姉帯さんが好きな方ならご存知だとは思われますが、八尺様というお話。このお話の中で、八尺様の移動を封じるために「村境に地蔵を祀った」という記載があるんです。
これって、「塞の神」ではないでしょうか?
もしも、姉帯さんの設定のベースにこの八尺様があって、出身地もこのお話がベースなのであれば・・・。
・・・つまり、四方を「さいのかみ」に囲まれた場所があねたい村、すなわち姉帯さんの出身地なのではないか??
そんな仮説をふと、思いついてみました。
実際に九戸村以外にも、二戸市に「妻ノ神」という地名が複数あります。これは少し追ってみる価値あるかも・・・。
・・・話が脱線してしまいましたが、この妻ノ神地区を通過すると国道340号線に合流。長かった姉帯戸田線の旅は終わりとなります。
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私がネットで調べた限りでは、重度の咲-Saki-ファンの方でもこの姉帯地区まで探訪されている方は非常に少ないようです(沢山居られてもそれはそれで怖いですが・・・)。
確かにここ姉帯地区は、名前こそ姉帯さんと密接な関係がありますが咲-Saki-のお話とは無縁ですからねぇ・・・。
でも、何となくなんですが、ここを訪れたことで姉帯さんに繋がる何かを感じ取ることが出来ました。雰囲気というか、気配というか・・・。とにかくそんな感じの何か、です。
「行った方がいい!」とは強く言えませんが、「行ってみるのもアリですよ・・・?」とこっそり誰かに囁きたくなる旅でした。
以下の地図を見ながらご覧頂けると、より臨場感を味わえる・・・かも?
(↑ クリックで拡大表示しますよー)
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⑦姉帯小学校・姉帯児童館
⑥の日吉神社の鳥居から200mほど東に行った所にある、本探訪の目玉的スポット。
ひっそりと佇む朽ちた表札(↓)が目印なんですが、車だとかなり見つけ辛いです・・・。
旧字体の「姉帶」が渋いですねぇ・・・(ちゃんと表示できるかな?)
むしろ、すぐ上の「姉帯児童館」の看板のほうが見つけやすいと思います。
さて姉帯小学校への侵入経路ですが、先ほどの表札から左折する「児童館側ルート」の他にも、脇道からグラウンドに直接侵入するルートがあります。文章で説明するのもまどろっこしいので、航空写真を使って図解してみました。
★印が表札のある場所。脇道は日吉神社の鳥居そばに通じています。
とりあえず今回は「児童館ルート」から侵入した事として、話を進めます(笑)
表札のところで左に曲がるとまず目に付くのが「姉帯児童館」という施設。
かんむりとかげ様のブログ記事にも登場している、倒れた「姉帯小学校」の看板は実はここにあります(笑)
当然というか何というか、既に廃館になっております・・・。
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放課後に誰もいない部屋の中、今日も一人で遊んでいるトヨネちゃん。部屋に夕日が差し込む頃、遠くから聞こえてくる「夕焼け小焼け」のチャイムの音。その音を合図に、今日もまたトヨネちゃんはいつもの帰り道。ひとりぼっちの帰り道・・・。
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ふとそんな妄想が頭をよぎり、ちょっと目頭が熱くなる。姉帯探訪をするからにはそれくらいの気概が欲しい。
妄想がひと段落した所で児童館脇の坂道を登ると、そこは姉帯小学校の校舎。
西暦2000年に廃校となった学校ですが、その割には良好な保存状態で敷地内への立ち入りも自由っぽいです。
手前の建物は体育館。(多少風化しておりますが)薄いピンク色の外壁が可愛らしいですね。
体育館脇には石碑が。「姉帯魂」は不滅です・・・。
本校舎。多少の侵食等はありますが荒らされた形跡も無く、現役の学校と言われても信じてしまいそうなくらい。
校庭。なかなかの広さです。
この校庭で、放課後に姉帯さんが一人で・・・(以下略)。
姉帯探訪は諸々を妄想力でカバーするのが基本です。
フェンス越しにプールを盗撮。すでに廃校なのでセーフですよー。
・・・「姉帯」という名前に釣られて訪問したここ、姉帯小学校。
その名前とかとは関係無しに、ノスタルジックな気分に浸れるスポットとしてお勧めですよ~。私の母校がコンクリート製の味気ない外観だったせいもありますが、木製の味のある校舎には憧れすら感じますね・・・。
⑧姉帯バス停
⑦の姉帯小から200mほど先。徒歩探訪の方はきっと後悔されていると思いますが、もう一息です。
「姉帯」バス停
自販機を見るのも久々な気がします・・・。
道路の反対側にもう一つバス停。
この辺りでは唯一のお店「南谷商店」が目印です。
・・・とりあえず、一戸町姉帯地区の見所はこれでほぼ網羅ですかね?
徒歩の方はここで折り返し、復路(約4km)のスタートです。そして身に染みて感じる、つん様(かんむりとかげ)の愛の重さ・・・。事前情報がほぼゼロの状態で徒歩探訪を試みる心意気は、感心を通り越して恐怖すら感じます(笑)
⑨姉帯戸田線(県道271号線)
※ ここから先は「姉帯」の文字すらロクに出てこない、完全な妄想旅になります。
通称「姉帯戸田線」と呼ばれている、岩手県道271号線。
一戸町姉帯と九戸村戸田を結ぶこの県道は、そのテの方々にはちょっと有名な山道です。具体的には「酷道・険道マニア」と呼ばれる方々に。道が曲がりくねっている・道幅が狭い・路面のコンディションが悪い、と3拍子揃った(マニア的には)良物件。素人にはお勧めできません・・・。
問題の「姉帯戸田線」
しかし、その交通の不便さや辺鄙さは我々が抱いているあねたい村のイメージに非常に近く、山奥に入った所にある集落・面岸地区はつん様も姉帯さんの居住地候補として挙げている場所です。
こちらの橋を渡って、姉帯戸田線の旅が始まる。
最初しばらくは集落の間を抜ける軒先道なのですが、すぐに民家は無くなり斜面にへばりつくような山道ゾーンに突入。道幅は車1台半分くらいに狭まり、滅多に遭遇しない対向車に警戒しながらの走行。
・一本木
何も無い山道に飽き始めた頃に、唐突に現れるのがこの「一本木バス停」。
こんな所のバス停なんぞ、誰が使うの・・・? と疑問に思う所ですが、バス停後ろの坂道を登ったところに何軒かの集落があるそうです。
足元には山菜が普通に生えているような、ザ・山中です。
・下面岸
一本木から更に山登りをすると、道沿いに何軒かの民家が。ここが「下面岸」地区です。
ここが面岸地区のメインストリート。停車場所を探すのも一苦労しました・・・。
バス停は意外にもしっかりとした待合室付き。
時刻表は・・・、やはり夜の運行は無さそうです。そもそも、街灯もロクにないこの道を夜間に走行するのは危険極まりない行為ですしね・・・。
ここから先、道路は更に狭くなり秘境度が格段にアップしていきます。
・上面岸
下面岸バス停から程なくして、上面岸バス停に到着。路線バスはここが終点になります。
見切れる小沢先生
かなり狭い道ですが、立派な県道です。
そして見切れる小沢先生。ここも岩手なんだなぁ・・・。
この近辺には面岸小学校(廃校済)の建物が残っているらしく、出来れば探索したかったのですが・・・。
この周辺は観光的な要素の全く無い、地元の方以外がまず立ち入る事のない地域。完全なる余所者である私が立ち入るには、余りにもハードルが高すぎました。
何て言えばよいのか・・・、誰かに監視されているような、「これ以上、深入りするな!」と警告されているような、ずっとそんな違和感を感じてたんですよ。決して雰囲気が悪いとか、そういった悪い意味ではないんですけどね・・・。
でもでも、この時点で私の中では「あねたい村=面岸地区」説が一気に現実味を帯びてきました。
恐らく、皆様があねたい村に抱いているイメージ(世間から隔離されている、何かを匿っている)に凄く近い場所なんですよ。姉帯地区もかなり独特の雰囲気があったのですが、ここ面岸地区の雰囲気は更に濃縮されたものを感じました。こればっかりは写真とか文章だけでは伝えきれないですね・・・。
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面岸地区の集落を抜けると、そこから先は民家も何も無い山道。ガス欠やパンクなどを起こしたら生死に関わるので、用心は怠らずに・・・。
そして、ひたすら続くうねうねした登りにウンザリしてきた頃で、一戸町から九戸村に突入しました。
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・妻ノ神(さいのかみ)
九戸村に入っても民家の無い山道は続きます。そして、ちらほら民家が見えてきた頃には、姉帯戸田線終点近くの妻ノ神(さいのかみ)地区に突入しておりました。
ここでも「姉帯」成分を摂取。
・・・既にお気付きの方もいらっしゃると思いますが、この「妻ノ神(さいのかみ)」という地名。これは集落の境界などに祀られる道祖神の事であり、場所によっては「塞の神(さえのかみ)」とも呼ばれています。
そして、この「さいのかみ」。形状は色々あるようですが、厄災の侵入防止や子孫繁栄等を祈願するため、道端に祀られているようでして。
・・・姉帯さんが好きな方ならご存知だとは思われますが、八尺様というお話。このお話の中で、八尺様の移動を封じるために「村境に地蔵を祀った」という記載があるんです。
これって、「塞の神」ではないでしょうか?
もしも、姉帯さんの設定のベースにこの八尺様があって、出身地もこのお話がベースなのであれば・・・。
・・・つまり、四方を「さいのかみ」に囲まれた場所があねたい村、すなわち姉帯さんの出身地なのではないか??
そんな仮説をふと、思いついてみました。
実際に九戸村以外にも、二戸市に「妻ノ神」という地名が複数あります。これは少し追ってみる価値あるかも・・・。
・・・話が脱線してしまいましたが、この妻ノ神地区を通過すると国道340号線に合流。長かった姉帯戸田線の旅は終わりとなります。
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私がネットで調べた限りでは、重度の咲-Saki-ファンの方でもこの姉帯地区まで探訪されている方は非常に少ないようです(沢山居られてもそれはそれで怖いですが・・・)。
確かにここ姉帯地区は、名前こそ姉帯さんと密接な関係がありますが咲-Saki-のお話とは無縁ですからねぇ・・・。
でも、何となくなんですが、ここを訪れたことで姉帯さんに繋がる何かを感じ取ることが出来ました。雰囲気というか、気配というか・・・。とにかくそんな感じの何か、です。
「行った方がいい!」とは強く言えませんが、「行ってみるのもアリですよ・・・?」とこっそり誰かに囁きたくなる旅でした。