巨人７連勝、猛打で西ＫＯ　あすにも交流戦Ｖ

　巨人が７連勝。４回に長野が先制三塁打、ロペスが適時打で続き３点。５回は阿部の３ランと坂本の適時打で４点。杉内が３回途中に危険球退場となったが、笠原が好救援で今季初勝利。オリックスは交流戦の自力優勝がなくなった。

　巨人打線の集中力が西を打ち崩した。相手は試合前まで両リーグトップの防御率１・０８を誇った右腕。川相ヘッドコーチは「被安打もすごく少ないし、もっと苦戦すると思っていた」が、ふたを開けてみれば５回途中で１２安打を浴びせ、大量６得点でＫＯした。

　抜群のコントロールを誇る西に対して「好球必打」の鉄則を貫いた。各自が狙い球を絞り数少ない甘い球を高い集中力で確実に仕留める。４回は先頭の村田から３連打。２死一、二塁となり、長野の三塁打で先制。外角球に思い切り踏み込んで、右翼フェンス上部に打球を直撃させた長野は「打ちたい気持ちは良い投手になればなるほど強くなる」と胸を張った。

　小技も駆使した。立ち上がりに１、２番が相次いでセーフティーバントを試みる。坂本はファウル、片岡は一ゴロに倒れたが、西にプレッシャーをかけた。３点リードの５回無死二塁では４番・村田がバント。これが内野安打となり、続く阿部が「久しぶりに芯に当たった」と右翼席上段に大アーチをかけて、西を粉砕した。

　１５日に対戦した楽天のエース則本らパ・リーグの一線級を攻略し、連勝を７に伸ばした。１８日の相手は５月３１日に９イニングをノーヒットに抑えられた金子。原監督も「好投手はなかなか打てないが、（連勝中は）相手に黒星をつけられている。（金子も）なんとか攻略したい」。雪辱を果たし、交流戦２度目の優勝をたぐり寄せる。　（小林孝一郎）