※hagexさん自体を批判する意図は全くありません。イケハヤさんの記事について、ひとつの意見です。
hagexさんのイケダハヤトさんの「チャリで来た」を批判するエントリがホットエントリに上がっていた。
イケダハヤトさんがまさかのアウトロー宣言
http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2014/06/18/120018
hagexさんの「web」カテゴリのエントリは素晴らしいものが非常に多く、特にイケハヤさんや家入さんをいじるときのエントリは神懸かった記事となっていることが多い。
豊富なボキャブラリを駆使したキレのある皮肉や、「彼らの突っ込みどころ」をかき集めてくる収集力は、他者の追従を許さないレベルだと思う。
そんなhagexさんのエントリをいつも楽しみにしていたけれど、今回のイケハヤさんの「チャリで飲み会に行ってきた」を批判するエントリについては、若干の違和感を感じている。
「違和感」というのは、いつものhagexさんのエントリに比べて、だ。
いつものhagexさんは、相手が完全におかしなことを言っていて、既に炎上臨戦態勢の人を捕まえて、その人を痛烈に皮肉るエントリを書いていた。
そのエントリのキレは素晴らしく、読んでいて毎回唸らされるものだった。
けれど、今回のイケハヤさんに関しては、「そんなに批判するようなことだろうか?」と疑問に感じるようなところを、チクチクとつついているように見える。
いつものイジリからは、痛烈に批判しながらもイジリ対象への愛を感じたんだけど、今回の場合は文章全体から、「おいどんはイケハヤが嫌い」という憎しみにも似た感情が見えた気がして、そこに違和感を感じたわけです。
★★
「飲んだ後に自転車に乗る」
というのは法律違反だ。
間違いない。
hagexさんの記事に書いてあることも、言い分として間違っているところはひとつもない。
ただ、ツイッターで「チャリ 飲み会」で検索すると、以下のようなツイートが大量に検索に引っかかる。
この人達もみんな、法律違反だ。
昨日の仕事帰りに自転車に乗った(もちろん、飲酒していない)
車道を走っていたら、路駐していた車があった。
仕方なく歩道に入った。
路駐した人も、歩道に入った自分も、法律違反だ。
信号を待っていたら、隣の女の人が電話をしながら、早足で赤信号を渡っていった。
法律違反だ。
マンションについたら、マンションの自転車置場につながる細い道の入り口に、自動車が止まっていた。
道を塞ぐように自動車を止めるのも、法律違反だ。
一般道の法定速度40km/時を守って走っている車の方が少ないように見える。
さらに言うと、hagexさんが以前お仕事されていた職場は、完全に労働基準法違反だったのではないかと思う(労働時間的に)
目を凝らすと、世の中は法律違反で溢れている。
でも、それに対して毎回言いがかりをつけるようなことはしない。
普段信号待ちしていて、
ちょっとそこのあなた、さっき、赤信号を渡りましたよね?
法律違反ですけど、自覚していますか?
なんてことは言わないだろう。
もちろん、お酒を飲んで自転車に乗るのは危険だ。
人に迷惑がかかる可能性もあるし、迷惑がかかってからじゃ遅いという理屈は正しい。
完璧に正しいロジックだ。
でも、そこに学級委員長的な息苦しさを感じるのは僕だけだろうか?
小学校の合唱コンクールでちょっと歌うのをサボると怒られた。
牛乳臭い雑巾が嫌で、雑巾がけをしなかったら怒られた。
いちいち先生に告げ口する学級委員長が苦手だった。
学級委員長は、「クラスを良くすること」よりも、「決まり事を守らないやつを監視して、先生に告げ口すること」が自分のミッションだと考えているように見えた。
今回のイケハヤさんへの批判についても、似たようなものを感じてしまった。
(hagexさんは、どちらかと言うと、学級委員に怒られるような、クラスの人気者なようなイメージがあったんだけど笑)
はてブのコメントにも同じような違和感を感じていて、今回の件に限っては、多くの人が同調して批判しすぎのように見えてしまう。
はてなのカリスマ的な存在であるhagexさんが言ったからか、イケハヤさんが嫌いだからなのかはわからない。
でも、もし同じことをイケハヤさん以外がツイートしても、同じようにフルボッコで批判するんだろうか?
自分は細かい法律違反を一切行わず、ネット以外でも他人の法律違反を見逃さず注意できるだろうか?
はてなブックマーカーは大卒の方が多いと聞くけれど、大学生のときに、サークルで飲み会をして、帰りは自転車で帰った・・・なんて人もいたのではないだろうか?
何度も書いているけれど、「法律を守るべき」という主張は100%正しい。
非の付け所の無い正論だ。
非の付け所の無い正論を、あらゆる人にぶつけるなら、そこに正義はあるけれど、
非の付け所の無い正論を、特定の人にだけぶつけるのはイジメに近い。
非の付け所の無い正論をぶつけることはできるけれど、自分自身も非の付け所の無い生活をするのはすごく難しい。
イケハヤさんの「歴史を見れば法律のほうが間違っていることもある」とか、「殺人がNGなのは、法律ではなくみんながダメだと思っているから」という反論はかなり意味不明なので(イギリスの不文法と日本の成文法は違うはず)、個人的にはこっちの(意味不明な)反論の方を徹底的にイジってほしかったデス。
最後に、もしこの記事が、hagexさんの揚げ足取りみたいな記事になってしまっていたらすみません。