グローバル情報誌の「MONOCLE(モノクル)」は6月17日、「世界で最も住みやすい25の都市ランキング」を発表した。1位はデンマークの「コペンハーゲン」で、2位が日本の「東京」、3位がオーストラリアの「メルボルン」となった。このほか9位に「京都」、10位に「福岡」が入るなど、TOP10に日本の3都市がランクインしている。
本ランキングは、都市の経済面や社会面、そして機能面のみならず、毎日の暮らしやすさや人々に幸せをもたらす都市であるかどうかを、MONOCLEが設定した指標をベースに評価したもの。
犯罪率、医療制度、公立学校、景気、公共交通網といったもののほか、緑地スペースの広さ、文化への取り組み、日照時間、電気自動車の充電スポットの数、新規ビジネスの立ち上げやすさといった項目も指標となる。2014年は新しく“自由主義か規律を重んじるか”という指標も加わった。ランキングは以下の通り。
2014年度 世界で最も住みやすい25の都市ランキング | ||
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順位 | 国名 | 都市名(昨年順位) |
1 | コペンハーゲン(1) | デンマーク |
2 | 東京(4) | 日本 |
3 | メルボルン(2) | オーストラリア |
4 | ストックホルム(7) | スウェーデン |
5 | ヘルシンキ(3) | フィンランド |
6 | ウィーン(5) | オーストリア |
7 | チューリッヒ(6) | スイス |
8 | ミュンヘン(8) | ドイツ |
9 | 京都(13) | 日本 |
10 | 福岡(12) | 日本 |
11 | シドニー(9) | オーストラリア |
12 | オークランド(10) | ニュージーランド |
13 | 香港(11) | 中国 |
14 | ベルリン(20) | ドイツ |
15 | バンクーバー(19) | カナダ |
16 | シンガポール(15) | シンガポール |
17 | マドリッド(18) | スペイン |
18 | パリ(14) | フランス |
19 | アムステルダム(22) | オランダ |
20 | ハンブルグ(16) | ドイツ |
21 | バルセロナ(21) | スペイン |
22 | リスボン(新) | ポルトガル |
23 | ポートランド(23) | 米国 |
24 | オスロ(新) | ノルウェー |
25 | ブリスベン(新) | オーストリア |
MONOCLEによると、東京は「巨大都市として経済面や文化面の恩恵がありつつ、街の荒廃がない。フード、ショッピング、アートは今まで以上に魅力的で、大都市であるにもかかわらず、人々の親切心がある。厳しい規制により空気はきれいで、公共交通網が充実しており、車は必需品ではなくオプション品としてとどまっている」といった点が評価された。一方で、パチンコ店の数や公共の場における喫煙の禁止、労働時間過多といった点を改善すべきとしている。
京都については「学問からハイテク企業まで、昔の首都としての役割にとどまらない都市。毎年5000万人の観光客が訪れるが、150万人が働く主要都市でもあり、人々は歴史と現代の生活のバランスを保とうとしている。街は安全で四季ははっきりしている。街の中心に緑地を増やすとなお良い」という。
福岡は「日本国内の小都市で独自路線を歩んでいる良い例。犯罪率は低く、スモールビジネスが活性化しており、自転車通勤が人気。一方で増加する空き家の対策や、中国などから流れ込む大気汚染の対策を講じるべき」という評価を受けた。
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