愛岐トンネル群 ＮＰＯが買収06月16日 19時19分
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愛知県と岐阜県の県境に明治時代に建設された鉄道のトンネル群を保存しようと、地元のＮＰＯ法人が、市民から募った寄付で土地の所有者からトンネル群の一部を買い取る契約を結びました。
トンネルは、明治時代に愛知県春日井市と岐阜県多治見市にまたがる地域に建設された「愛岐トンネル群」と呼ばれるもので、鉄道の廃線後も１３のトンネルがレンガ造りの当時の姿のまま残っています。
保存活動に取り組んでいる春日井市のＮＰＯ法人「愛岐トンネル群保存再生委員会」では、春日井市側の４つのトンネルを含む約１６万平方メートルの土地を所有する名古屋市の建設会社から買収する契約を結びました。
ＮＰＯ法人は買収金額を明らかにしていませんが、市民から募った寄付で土地を購入する「ナショナルトラスト」の手法で買い取ったということです。
日本ナショナル・トラスト協会によりますと、貴重な自然が残る土地ではなく、文化的な価値のある土地をこうした手法で買い取るケースは、全国的にも珍しいということです。
ＮＰＯ法人の山本勝利理事長は、「買収によって貴重な文化遺産を後生に永久に残していくことが可能になった。今回買収できなかった行政などが持つ土地も含めて、今後、市民が自由に歩くことができるよう所有者に働きかけていきたい」と話しています。