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脊髄損傷の新治療法 臨床試験開始へ
6月17日 8時20分

脊髄損傷の新治療法 臨床試験開始へ
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交通事故などで脊髄が傷ついた患者に、神経を修復する働きのある物質を投与し、その回復を図る初めての臨床試験を慶応大学などのグループが始めると発表しました。

臨床試験を始めるのは、慶応大学の岡野栄之教授と中村雅也准教授らの研究グループでベンチャー企業と共同で行います。
対象となるのは、交通事故などで首の脊髄が傷ついて78時間以内の患者で、神経の再生を促す働きのある「HGF」と呼ばれる、たんぱく質を5回投与し、半年後に手足の働きの改善の程度を調べます。
国内では毎年およそ5000人が事故などで新たに脊髄損傷になっているとされますが、有効な治療法は確立されていません。
これまでの猿を使った実験では、HGFを投与して8週間後に手で物をつかめるようになるなど運動機能の回復が見られたということで、研究グループでは今後2年ほどの間に48人の患者に行いたいとしています。
慶応大学の中村准教授は「動物の実験では、かなりの手足のまひがあっても治療を行うと動き回れるまでになる。同じような効果があれば、寝たきりに近いような人が自分の足で立ったり、動かなかった手が動くようになる可能性もある」と話しています。

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