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 2014/6/13(金)
 三菱マテ四日市工場爆発 「リスク管理不十分」 事故調が最終報告
【事故原因の最終報告を発表する田村委員長=四日市市三田町で】
【四日市】五人が死亡、十三人が重軽傷を負った三菱マテリアル四日市工場(四日市市三田町)の爆発事故で、同社の事故調査委員会(委員長・田村昌三東大名誉教授)は十二日、「リスク管理が不十分だったことが要因」とする最終報告を発表し、経験に頼らないマニュアルを新たに作成するなど安全管理の強化を求めた。

 最終報告は、爆発が起きた熱交換器(長さ六メートル、直径九十センチ、重さ四・八トン)の温度を素手で触って確かめていたことについて「安全確認は十分でなかった」と指摘した。

 その上で、爆発の要因となったふたを外す作業をクレーンによる遠隔操作で行うことや、熱交換器を洗浄する際に適切なデータを計測することなどを再発防止策として提言した。

 事故原因については、四月の中間報告と同様、熱交換器内の化合物「クロロシランポリマー類」が加水分解されて爆発威力の高い生成物ができ、ふたを外した際の衝撃で爆発したと結論付けた。

 生成物は、低温や乾燥状態で爆発力が大きくなるといい、事故当時の気温が八度と低かったほか、ふたを外す前に乾燥窒素を三日間流していたことが影響したと判断した。

 工場で記者会見した田村委員長は「これを契機にいろんな視点からリスク管理を徹底してほしい」と話した。

 一方、同社は十二日、遺族や近隣住民の理解を得た上で、今月中にも工場の操業を再開する方針を明らかにした。

 事故は今年一月九日午後二時五分ごろ、シリコンを製造するプラントの熱交換器内を洗浄するため、ふたを外した際に発生。巻き込まれた社員ら十八人が死傷した。




  
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