2014年6月16日21時21分
STAP細胞論文の不正問題で、共著者の若山照彦・山梨大教授が16日、大学で記者会見を開いた。研究室に保管していた細胞の遺伝子を解析した結果、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーがマウスから作製したとされるSTAP細胞は、研究室には存在しないマウスからつくられていたと明らかにした。
若山教授は論文の撤回を呼びかけた3月中旬以降、研究室に保管していた細胞の解析を第三者機関に依頼していた。STAP細胞は、若山教授が理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)のチームリーダーを務めていたころに、当時、客員研究員だった小保方晴子ユニットリーダーに、研究室で飼育していたマウスを提供し、小保方氏がSTAP細胞を作製したことになっていた。若山教授はこの細胞をもとに、無限に増える能力があるSTAP幹細胞を複数回作製した。
最初につくられ、論文にも記載されたSTAP幹細胞については、マウスの系統は一致したものの、人工的に入れた遺伝子の特徴が違うなど、研究室では飼っていない種類のマウスであることがわかった。
その数カ月後につくった別のSTAP幹細胞については、STAP細胞と比較するために研究室でつくったES細胞と遺伝子の特徴が一致していた。ES細胞は学生が小保方氏に渡していた。このSTAP細胞は、ES細胞だった可能性を示している。
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