ブラウザを使い始めた頃のような快適な状態で維持する方法。いわゆるゴミデータを蓄積しないようにする。不要なデータは積極的に断捨離しよう!
概要および基本戦略
既に溜まっているゴミデータを削除し、今後はゴミデータが入りにくくする。これによりChromeが重くなる原因を解消し、動作の高速化を図る。この記事公開時に最新のGoogle Chrome 35で解説する。
ゴミデータの意味や削除後について
閲覧履歴
閲覧履歴の意味
過去に閲覧したサイトのURLやタイトルの履歴が記録されている。どの程度の期間遡れるのかはブラウザや設定によって一概に言えないが1週間~1ヶ月程度の履歴は保存されている。
chrome://history/
閲覧履歴の削除後
閲覧履歴を削除すると、最近どんなウェブサイトを見たのかを確認できなくなる。
ダウンロード履歴
ダウンロード履歴の意味
PDFファイルやZIPファイルなどをダウンロードすればその履歴が記録される。ダウンロード中はその進捗状況も確認できる。
chrome://downloads/
ダウンロード履歴の削除後
ダウンロード履歴を削除すると、最近ダウンロードしたファイルを確認できなくなる。
クッキーやローカルストレージ
クッキーやローカルストレージの意味
クッキーとローカルストレージには違いがあるが、このページではまとめてクッキーと呼称する。
クッキーとは、ログインが必要なウェブサービスや最適な広告を表示する時などで使われるデータ。1つ1つのクッキーのサイズは小さいが溜まるとかなりの量になる。
chrome://settings/cookies
クッキーやローカルストレージの削除後
ログインが必要なサービスにログインしっぱなしだったとしても、クッキーを削除すると再度ログインが必要になる。
キャッシュ
キャッシュの意味
閲覧したウェブサイトのデータを自分のパソコン内に一時的に保存したものがキャッシュ。頻繁に閲覧するサイトの表示が高速化される反面、あまり閲覧しないサイトのキャッシュが残ったままだとゴミデータとなる。
キャッシュの削除後
キャッシュを削除した後にウェブサイトを閲覧すると、新たにウェブページのデータをダウンロードすることになり、表示に少し時間がかかる場合がある。
ゴミデータを削除するには
Chromeのデフォルト機能で上記データを削除できる。次のURLにアクセスすれば、下図にある画面に切り替わる。まとめて削除可能。
chrome://settings/clearBrowserData
小結
以上で、溜まってるゴミデータは削除可能。次はゴミデータを溜めない設定について見ていく。
クッキーを溜めない設定
基本:クッキーをブロック
基本的にクッキーを使わない設定にする。クッキーをブロックしておけば溜まりようがない。
chrome://settings/content
例外:一部のサイトだけクッキーを許可
ログインが必要なサービスだけ許可する。クッキーを完全にブロックしてしまうとログインできなくなるサービスがほとんどなので。
chrome://settings/contentExceptions#cookies
クッキーブロックの例外を設定する
ホスト名のパターン
クッキーブロックの例外をURL(ドメイン)ごとに設定する。サブドメインも一括して設定も可能。
ドメイン全体を例外とするには、ドメイン名の前に [*.] を挿入します(たとえば、[*.]google.com と指定すると、drive.google.com や calendar.google.com に一致します)。
動作:クッキーを許可かブロックか
ドメインごとにクッキーをどのように扱うかを設定できる。基本設定よりも優先される。
- 許可 - ブラウザを閉じてもクッキーが保持される
- 終了時に消去 - ブラウザを閉じるまでクッキーが保持される
- ブロック - 常にクッキーがブロックされる
小結
メリット
基本的にクッキーをブロックしておけば、クッキーの増大を未然に防げる。結果、動作が重くなりにくい。
デメリット
手間が増える。ログインが必要なサービスを新たに使う際は毎回例外登録をする必要がある。
普段使わないものは削除
概要:読み込む数を減らす
chrome起動時に読み込まれるものを減らす。重い原因を解消すれば動作が改善される。
機能拡張(エクステンション)を選抜する
chrome://extensions/
たくさんの拡張機能を使っているとその分メモリ(パソコンのパワー)が分散される。
- 有効にしているものの普段活用していない拡張機能は削除する。
- たまに使う拡張機能は基本的に無効にしておき、使うときに有効にする。
ブックマークを削除
ブックマークをたくさん登録しているとそれらが読み込まれるのに時間がかかる。ブックマーク数自体を減らせば読み込みが早くなる。
普段見に行かないがたまに見に行くウェブサイトは、はてなブックマークなどのオンラインで使えるサービスを利用すると便利。
タブを開き過ぎない
タブを開けば開くほどメモリが使われる。メモリが足りなくなってくると動作が重くなったり不安定になったりする。不要なタブはマメに閉じよう。
なお、JavaScriptを無効にすればタブを複数開いてもある程度までは問題ない。詳細は次のページで確認できる。
拡張機能Ghosteryを導入
Ghosteryを導入すること自体でchromeが重くなるかもしれないが、ウェブサイト上に存在する次のものをブロックしてくれるので試す価値はある。
- 広告
- SNSなどのウィジェット
- アクセス解析
上記がブロックされると次のメリットがある。
- JavaScriptなどの関連ファイルがダウンロードされないので表示が早い
- 余計なクッキーが生成されないのでゴミファイルが増えない
- SNSボタンなどのiframeが読み込まれないのでページ読み込み完了が早い
まとめ
いきなりすべてを試そうとすると大変。少しずつ試していくとよさそう(^^)
私信:はてなの鈴木さんへ
GAのブロックって、多分あまり実施されている方は少ないのかな?と思います。理由は、面倒だから(^^;
いやいや、1stパーティークッキーまで無効にしてしまうと、使えないサイトまで出てきてしまうので、実施していない方の方が多いのかな?と思うわけです。
たしかに少数派だと思います。少数ながらも、上述の拡張機能Ghosteryを利用している人はGoogleアナリティクスがブロックされているはずです。
実際にブロックされているのを検証したわけではありませんが、ブロックされている前提で以下述べます。
- PCブラウザでウェブを閲覧している人たちの数%は、クッキーを制御したり拡張機能Ghosteryなどを導入している。
- これによりGoogleアナリティクスがブロックされる。
- ブロックされるとアクセス解析のデータにそのアクセスが反映されない。
- ウェブ技術系のブログ読者であればその傾向が相対的に高くなりそう。
以上の考えに基づき、次のページに対して下記ブコメをしました。
このページを見ながら自分のアク解データを見てました。iPhoneが上位でした。多分ですが、PCブラウザ利用者にはGAをブロックしている人が相対的に多くてデータに反映されにくいのではないでしょうか。
ちなみに私は基本的にクッキーをブロックしていますしGhosteryを常に有効にしています。SNSのウィジェットをブロックしてくれるのがありがたいですね。
私のChromeで鈴木さんのブログを表示すると下図のとおりです。記事本文の下部のSNSボタンが壊滅的です。はてなのウィジェットはブロック解除しているので「はてブ」ボタンは表示されています。
当たり前ですが、カスタムしていないFirefoxで表示すると本来の姿で表示されます。
以上が私の考えですが、独断と偏見によるものなので、ぜひともいろいろな意見をご教示いただければと思います(^^)