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植物の放射性セシウム 光らせて可視化6月16日 19時51分
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原発事故によって植物に蓄えられた放射性セシウムを特殊な検出薬を使って光らせ、目で見て確認する方法を、茨城県つくば市の研究機関などの研究チームが開発しました。専門家は「植物を使った有効な除染方法の開発に期待ができる」と話しています。
この方法を開発したのは、茨城県つくば市にある独立行政法人、物質・材料研究機構と、横浜市にある独立行政法人、理化学研究所環境資源科学研究センターの共同研究チームです。
研究チームでは、セシウムイオンを取り込むと光を放つ性質がある検出薬をおととし開発し、そのあと半年間にわたってセシウムを含ませて育てたシロイヌナズナの葉にかける実験を行ってきました。
その結果、植物の細胞内で不要なものをためる「液胞」とみられる部分が青緑色に光り、セシウムが蓄えられている様子を目で見て確認することができました。
研究チームによりますと、この方法を活用することで、植物がセシウムを吸収するメカニズムを詳しく解明できる可能性があり、原発事故で拡散した土の中の放射性セシウムを効率よく吸収する植物の開発に期待が持てるということです。
物質・材料研究機構の有賀克彦主任研究者は「どのような植物がどういうメカニズムでセシウムを吸収するか見ることができ、植物を使った有効な除染方法の開発に期待ができる」と話しています。
この研究成果は近く、アメリカの化学系の学会が出している雑誌に掲載される予定です。
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