楽天−巨人 9回表無死二、三塁、中前2点打を放つ坂本=コボスタ宮城で(市川和宏撮影)
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◇巨人3−2楽天
巨人が今季初の6連勝。0−1の9回に無死二、三塁と攻め、坂本の2点中前打で逆転。2死後に村田の適時打で1点を加えた。8回途中から登板した土田が1球でプロ初勝利。楽天は8回まで1安打無失点の則本が9回につかまった。
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たった一度のチャンススをものにした。巨人が一気の攻めで劣勢をひっくり返した。9回、長野と代打・高橋由の連打などで無死二、三塁まで攻め込むと、1番の坂本が則本の直球をたたいた。中前へ転がった値千金の一打で長野、代走の鈴木が生還。逆転劇で今季初の6連勝を引き寄せた。
「ウチにやや運があったというか、分がありましたね」と原監督はホッとした表情をみせたが、坂本が「こういう場面で打ててなかったので、打ててよかった」と満面の笑み。ほかの選手もベンチ裏で「ナイスゲーム!!」と雄たけびをあげた。
8回までに出した走者は3回に右前打を放った長野のみ。則本に手も足も出せず、5月28日の対戦に続く零封負け寸前に追い込まれた。しかし、ここで諦めないのが今の巨人。「このままでは終われない」という闘志が自然と生まれていた。
「抑えられていたので何とか打ちたかった」と坂本。その証拠に、2ストライクに追い込まれるとバットを一握り短くしたという。必死の思いはベンチ共通。攻撃のバトンをつなぎ、天敵といえる則本に引導を渡した。
この1勝で交流戦優勝に大きく前進。17日からのオリックス戦(東京ドーム)に連勝し、17日にソフトバンクがヤクルトに敗れれば、18日にも2年ぶりのVが決まる。指揮官は「謙虚に戦いたい」と気を引き締めるが、勢いは本物。一気に頂点へ駆け上がる (川越亮太)
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