そして女児殺害事件と遠隔操作事件の報道は途絶えた

 たぶんこんな疑問を持っている人は少ないと思うが、私は、栃木女児殺害事件とPC遠隔操作事件の報道がどのように推移していくか、この間、見つめていた。そして、どうやら、この二事件の報道は途絶えたかに見える。理由は難しくない。他の話題が生まれているし、この件では新しいネタが投下されないからだろう。私は違和感をもっている。
 私の読み落としかもしれないが、女児殺害事件について最新の主要な週刊誌で見かけることがなかったのも違和感を強くした。週刊誌の読者層がすでにこの話題に関心をもっていないという理由も当然あるだろうが、その統制されたような沈黙に奇妙な印象を受けている。少なくとも、この事件には、どうやら確たる証拠もなく、冤罪事件と同じ構図があるのにそのことへの言及すらない。
 ネットから見渡せる範囲が主になるが、その他の報道でも見かけなくなった。だが、その言わば消灯とも言える前、この事態の前に、逮捕後一週間目に当たる10日、東京新聞「「自信の逮捕」乏しい物証 今市女児殺害 容疑者逮捕1週間」(参照)に、ようやくと言えるが、この問題の構図への疑問が書かれていた。

 栃木県今市市(現日光市)の小学一年、吉田有希ちゃん=当時(7つ)=を殺害したとして、殺人の疑いで鹿沼市の無職勝又拓哉容疑者(32)が逮捕されてから十日で一週間。栃木、茨城両県警の合同捜査本部は「自信を持って逮捕するに至った」と強調したが、凶器など犯行を裏付ける直接的な物証には乏しい。殺害現場も特定できないなど、未解明な点も残る。

 捜査本部や捜査関係者によると、勝又容疑者は「一人で下校途中の子を、無理やり車に乗せて連れ去った」と供述。「自宅に連れていった後、別の場所で殺害した」などと説明したとされるが、肝心の殺害場所は曖昧なままだ。
 物証となる有希ちゃんのランドセルや衣服は「処分した」、凶器の刃物は「殺害後、遺棄現場までの途中の山中で捨てた」と話しているとされ、いずれも見つかっていない。
 勝又容疑者の自宅のパソコンには、有希ちゃんとみられる画像があったとされる。しかし、画像はインターネットで取り込むこともできる。
 事件をめぐっては、現場に残されたDNAが捜査幹部のものと判明したり、不審車両のイラストが発生二年後になって公表されるなど、捜査の不備が指摘された。

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2014/06/15



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